シナールの先発品と後発品、味はどう違う?
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薬の味を的確に説明できることは、薬剤師の服薬指導の幅を広げます。
自ら味見をして感じたことを患者さんに上手に伝えましょう。
シナールとは?
シナールとはシミの予防などさまざまな美肌効果が期待できるビタミン剤です。主成分であるアスコルビン酸はビタミンCの化学名で、シミのもととなるメラニン色素の生成を抑えるはたらきがあります。
主成分であるアスコルビン酸のはたらきを助けるパントテン酸カルシウムを配合し、より効果を高めた薬がシナールです。
シナールの成分とはたらきは?
成人には通常、シナール配合錠を1回1~3錠、またはシナール配合顆粒を1回1~3gを1日1~3回服用します。
1ヶ月間、服用して効果がみられない際には、医師により服用を継続しても良いかどうかが判断されます。なお、身体に必要なビタミンで構成されているため、服用することができない方はいません。妊婦さん、授乳中の方、子どもも服用することができます。
その他の注意点として、効果を実感できるまでに時間がかかる場合があります。医師から中止の指示があるまでは服用を継続しましょう。
なお、ビタミン剤ですので大きな副作用はありませんが、まれに胃不快感、悪心・嘔吐、下痢等がみられる場合があります。
尿検査と検便の結果に影響を及ぼすことがあるので、検査を受けられる際にはシナールを服用中のことをお伝えください。
ビタミンCといえばシナールが有名ですよね。
シナールは多くの保険薬局に在庫されており、皮膚科等から”色素沈着に悩む患者さん”へ処方されることで調剤したことがある薬剤師さんも多いのではないでしょうか?
ちなみに、シナールの名称の由来を調べたところ、ビタミンCの”C”と肌が”白くなる”を掛け合わせて命名されたそうで、古くから販売されているお薬に多い”ダジャレ命名”の1つです。
(インタビューフォームより)
ビタミン C+nal:(肌が)白くなる→しろなる→しなーる
ビタミン C・パントテン酸カルシウム配合剤ですが、錠剤は先発品のシナール配合錠のみ。顆粒は先発品に加えて、東和薬品の”シーピー配合顆粒”、丸石製薬の”デラキシー配合顆粒”が販売されえています。シナールの服用方法・注意点
シナール配合錠・配合顆粒には、アスコルビン酸とパントテン酸カルシウムの2つの有効成分が含まれています。 アスコルビン酸(ビタミンC)はメラニン色素の生成を抑制、抗酸化作用により皮膚細胞を守る、コラーゲンの生成を促すなどのはたらきがあります。 パントテン酸カルシウム(ビタミンB5)は糖分・脂質・たんぱく質の代謝を促す、アスコルビン酸の吸収を促すはたらきがあります。
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今回は、顆粒剤3製品の味見を行なってみたいと思います。
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それでは早速、味見を行なっていきましょう!
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シナール配合顆粒
まずは先発品のシナール配合顆粒です。
錠剤は1966年、顆粒は1959年に発売されており50年以上も使われているロングセラー品となっています。
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甘味 :★★☆☆☆
口溶けの良さ:★★★★☆
酸味 :★★★★★
後味 :★★★☆☆
淡黄色の顆粒剤ですね。
口の中に含んだ直後はあまり味を感じませんが、少し時間が経過して口の中で顆粒が唾液に溶けると味が出てくるレモン・みかんのような柑橘系の強い酸味。「すっぱ〜〜い!でも美味しい!」と言いたくなるような味です。後味はレモンのお菓子を食べたような味わいが残ります。
以前にも味見を行なったことがあり、その時もシナール配合顆粒は「酸っぱいなあ〜」と強く感じた事を思い出しました。
シーピー配合顆粒
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甘味 :★★★★☆
口溶けの良さ:★★★★☆
酸味 :★★☆☆☆
後味 :★★★★☆
2製品目は東和薬品のシーピー配合顆粒です。
先発品は透明のプラスチックの包装ですがこちらは遮光性を高めるためか?アルミの包装です。
顆粒の見た目は先発品とほぼ同じ淡黄色の顆粒でした。口の中に含むとシナール顆粒よりも少し甘みを感じます。口溶けの感じは似ていますが、酸味が非常に少ないですね。後味はシナールよりもサッパリしていると感じました。
ビタミンCの顆粒は酸っぱいイメージが強かったのですが、シーピー顆粒は酸味が少なく意外な印象を受けました。
デラキシー配合顆粒
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