ラコールNF配合経腸用半固形剤ってどんな味?
今回は在宅医療でも多く処方されている、大塚製薬グループが販売しているラコールNF配合経腸用半固形剤の味見を行いたいと思います。 私もそうですが調剤したことはあるものの、栄養剤の中身を見た事がないという方も多いかと思いますので、この記事が参考になれば幸いです。
ラコールについて
実際に味見を行う前にラコールNF配合経腸用半固形剤やその周辺の情報を紹介したいと思います。ラコールには液体タイプのラコールNF配合経腸用液と半固形タイプのラコールNF配合経腸用液があり液体タイプは経管・経口両方とも使用可能ですが、今回味見を行う半固形剤は、経口投与はできないので注意が必要です。
画像のように1つのパッケージに300gの半固形剤が入っており、カロリーは300kcal含まれております。
通常、以下のような加圧バッグ(画像1)を使い半自動で注入を行い、最後は絞り機のシボリー(画像2)のような器具を使い最後まで投与するパターンと、カテーテルチップシリンジ(画像3)を用いて手動で胃瘻への注入を行います。
画像1:PG加圧バッグII(製造販売業者:テルモ株式会社)
画像2:シボリーⅡ(テルモ株式会社)
画像3:カテーテルチップシリンジ(イラストAC)
大塚製薬工場によると…
通常のラコールNF配合経腸用液の経管投与時の速度は、通常 75~125 mL/時間です。 なお、年齢、体重、症状により、適宜増減します。投与速度が速いと、糖質が急速に小腸へ流入するため血糖値が上昇したり、下痢、胃の膨満や逆流、嘔吐の原因になるおそれがあります。
引用元:大塚製薬公式HP
一方、半固形剤は1包(300g)当たり6~9分での投与が可能となっており、投与に関する時間的な拘束が少なくてすみます。
また、基本的にはラコールNF配合経腸用液も半固形剤も栄養的には同じ組成となっていますが、水分量が、ラコールNF配合経腸用液は約85%、半固形剤は76%となっており、水分制限がある患者さんには半固形剤の方が良いですが、水分制限のない患者さんは脱水に気をつける必要があります。