クイズで解決!「マクロライド耐性百日咳」の抗菌薬の選び方と治療法

百日咳は、特有の咳発作を引き起こす気道感染症で、特に乳幼児では重篤化しやすく注意が必要です。近年、第一選択薬であったマクロライド系抗菌薬に耐性を持つ百日咳菌が増加し、治療が難しくなるケースが国内外で報告されています。本稿では、このマクロライド耐性百日咳に対する治療戦略について解説します。
本日の患者背景
13歳男児。定期接種のワクチンは全て接種していたが追加接種の3種混合ワクチンは接種していない。
10日前から感冒症状があり、徐々に咳嗽が増悪した。咳込むあまり嘔吐することもあり、咳嗽後に笛声喘鳴を伴うこともあった。
クラス内で友人数名が同様の症状があり、うち1人は百日咳と診断されアジスロマイシンを内服したにも関わらず症状が続いていた。
症状や病歴から百日咳が疑われ、鼻咽頭ぬぐい液を用いたPCR検査を実施。その後、アジスロマイシン内服で治療されたが、内服後も症状が続くため再診した。再診した際に初診時のPCRで百日咳菌陽性と判明した。
抗菌薬処方クイズ
本日の患者さんに処方する抗菌薬として適切なものを、①~③から選んでください。
- アモキシシリン
- クラリスロマイシン
- ST合剤
山口医師が百日咳への抗菌薬の処方の意図を解説