『まとめ抗菌薬』の山口浩樹医師が解説!わかりやすい!抗菌薬の処方意図

更新日: 2025年7月29日 山口浩樹

キノロン系抗菌薬じゃないの?高齢者の膀胱炎治療薬を医師が解説

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膀胱炎治療で頻用されるレボフロキサシン。しかし、近年のガイドラインでは、その推奨度が見直されています。今回は、なぜレボフロキサシンをはじめとしたキノロン系抗菌薬が、高齢者の膀胱炎における第一選択薬として推奨されなくなっているのか、その根拠について解説していきます。

患者背景:膀胱炎を患った高齢女性

82歳女性。施設入所中。基礎疾患に高血圧、てんかん、腹部大動脈瘤がある。

3日前から頻尿、排尿時痛があり外来を受診した。6ヵ月前にも同様の症状で膀胱炎と診断され、レボフロキサシンで加療された既往がある。その際の尿培養では、アンピシリンに耐性があるものの、他の抗菌薬は感性の大腸菌が検出されていた。

今回の受診時、発熱や悪寒はなく食思も良好。腰背部痛は認めない。尿検査で白血球の増加と、グラム染色で大腸菌を想定するグラム陰性桿菌を認め、今回も膀胱炎と診断された。

抗菌薬クイズ

本日の患者さんに処方する抗菌薬として適切なものを、①~③から選んでください。

  • アモキシシリン
  • セファレキシン
  • レボフロキサシン

山口医師が解説!膀胱炎になぜこの抗菌薬が処方された?

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山口浩樹
やまくちひろき

医師16年目。日本感染症学会専門医・指導医。鹿児島生協病院勤務。 フォロワー数2.1万人のXアカウント「新米ID」(@black_kghp)で感染症診療や研修医教育に関するまとめ情報を発信。著者『まとめ抗菌薬 表とリストで一覧・比較できる、特徴と使い方』(羊土社)がある。

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