OTC医薬品 店舗の在庫数はどのくらい?
調剤室で生まれた「ベン」「ゼン」「カン」の三兄弟。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい!と奮闘するベンゼン三兄弟が、薬剤師に聞いた実態調査をレポートします。
勤務している店舗のOTC医薬品の取り扱い数で最も多かった回答は「20未満」(56%)でした。OTC医薬品の品揃えを充実させている薬局はまだ少ないようです。「困った・失敗したシーン、エピソードは?」との質問にも、「OTC医薬の種類・在庫が少ない」というコメントが多く寄せられていることからも「品揃えの充実」が喫緊の課題といえそうです。一方、OTC医薬品100~300種類を取り揃える店舗も全体の20%ほどあり、店舗によってOTC医薬品の取り扱い品目に大きな差がある結果となりました。
Q: 勤務している店舗のOTC医薬品数を教えてください
ゼン:
20種類以下の店舗が半分以上を占めるとは、衝撃の結果だぜ!
Q: OTC医薬品を患者・お客に紹介する際、困った経験はありますか
ベン:
3分の1以上の薬剤師が困った経験をしているんだね。どんな内容なのか見てみよう。
Q: 「こんなシーンで困った・失敗した」というエピソードを教えてください
患者さん対応・OTC薬の説明
- たまにしか販売することがないOTC医薬品の説明をしていたら、そのOTC医薬品の使用期限が来月だったことがあります。
- 同効薬のOTCを聞かれたが採用がなく、すぐに準備できなかったこと。
- お薬手帳の持参がなく、併用薬を確認できない場合が多い。
- 明らかに医療機関にすぐに受診した方が良いと判断されるケースでありながらも、病院へ行けない又は行きたくない理由でOTCの購入を強く申し出るお客様への対応。医療機関への受診を最優先であると説得しても受け入れてもらえず、とりあえずでもよいので薬が欲しいと言われ、可能性のあるOTCを販売しました。販売時にあくまでもとりあえずの薬で、これで治るものではないと強くお伝えしました。
OTC薬の種類・在庫が少ない
- 調剤メインで、OTC品目少なすぎてすすめられるものがない。仕方ないので近所のドラッグストアへ誘導する日々。
- 調剤薬局なのでアイテムが少なく、たくさん置いても不良在庫になる。土日はOTCを買いに来られる方が多いですが、頭の中に浮かんだ商品がなくて商品名をお伝えしドラッグストアでの購入を進めることが多いです。
適切なOTC薬の選択に困る
- 風邪の症状で来局。鎮痛剤は不要と思われるが、だいたいの風邪薬には鎮痛剤が含まれており、チョイスに困る。
- いつも困るのは、「咳と鼻水に効く薬をください」と言われる時です。それ用の薬はないと思います。
カン:
頭に商品名が浮かんでも、在庫がなく目の前の患者さんに薬を手渡せないのは切ないわ。
Q: シリーズ「児島先生の明日使えるOTC医薬品提案のコツ」では、OTC医薬品を患者さんに提案する際のチェックポイントを紹介しています。OTC医薬品に関する疑問や質問(こんなことを知りたい)などがあればお聞かせください。
OTC医薬への転換
- スイッチされる可能性の高いOTCについて
- 最新のスイッチOTCや医療用医薬品にはないOTCがあれば詳しく知りたいです。
適切な患者さん対応
- 指名買いしてくる患者さんに会社推奨品を進めるときのコツなどを知りたい。
- レジ待ちの人が後に並ぶと、OTC外用薬の使い方を説明する時間がなくなります。どうやって説明の時間を確保したらよいでしょうか。
- 薬の特徴や成分、こういう時にはという顧客対応を教えてほしい。
- 健康食品も多く市場に出回り、医薬品と同じ効果をうたっているものも多くみられます。お客様には、同じ効果ならどっちが良いのと聞かれれば、やはり医薬品をおすすめしますが、薬剤師に相談されずに健康食品を選ぶ方も多くみられます。健康食品は、パッケージが華やかで目につきやすいという利点があります。医薬品の方が効果が実証されているとはいうものの、プラセボ効果もあるので、副作用の健康食品をすすめるのもありかな?と思うこともあります。
服薬指導
- OTCメインの薬局では1.お薬手帳を見ているか、2.手帳を見ていたとしてどのような服薬指導もしくはアドバイスをしているかを知りたい。
- 継続して頂ける禁煙補助薬の説明のコツはあるでしょうか。
OTC薬の比較表
- 同じ効能を持った薬がたくさんあり、その比較がすべて頭に入っているわけではないので、便利な比較表があればよい。
症状に対する薬の選択・効果効能
- 目薬の選び方について知りたい。疲れ目や、目がボヤっと見える、目がかゆい、いろいろな症状があると思いますが、それらに対応する薬をどう選んでいくか、難しい。
- OTC医薬品とサプリの飲み合わせ。体質や妊婦(授乳婦)に避けるべきOTC医薬品。
- 個々のOTCに特化した情報が今後は必要であると思う。例えば、市販の総合感冒薬はどれも効能効果は同じのように思えるが、実際に個々の特徴、メリットをアピール出来るような商品や情報をきちんと提供して欲しい。
ベン:
患者さんの納得を得られるように薬の説明をするのは大変だよね。。
ゼン:
薬剤師としては他の薬局がどのような試みをしているのか?何かいい方法はないのか?って気になるところだよね。
カン:
症状に対する薬の効果効能を知りたいという声も多かったわ。次回の編集会議でさっそく企画出すわよ!
ベンゼン三兄弟
ベン・ゼン・カンの三兄弟。調剤室で生まれ、日々がんばる薬剤師を見て育ってきた。薬剤師に元気を届けながら、自分たちもいつか薬剤師になる日を夢見ている。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい!と奮闘中♪
《 ベン 》
正義感の強い三兄弟のリーダー。勉強熱心でいろいろなことに興味津々。
熱中するとまわりが見えなくなりがち。
《 ゼン 》
明るくてポジティブな三兄弟のムードメーカー。
調子にのりやすく失敗もするが、立ち直りも早い。
《 カン 》
優しくて気配りのできる三兄弟の癒やし系。控えめだけど実はしっかり者。
なぜかゼンへのツッコミは厳しい。
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