テクニシャン導入に賛成?反対?

調剤室で生まれた「ベン」「ゼン」「カン」の三兄弟。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい!と奮闘するベンゼン三兄弟が、薬剤師に聞いた実態調査をレポートします。
m3.com薬剤師会員にアンケートを実施したところ、7割近くの薬剤師が「現在、薬剤師以外のスタッフが調剤補助として勤務している」と回答しました。今後、もしテクニシャン制度が導入されれば、この割合はさらに高くなることが予想されます。テクニシャン制度の導入に対する賛否については、9割近い薬剤師が「賛成」と回答。テクニシャン制度のメリット、デメリットを薬剤師がどのように考えているのかも合わせてご紹介します。
Q: 現在、薬剤師以外のスタッフが調剤補助をしていますか


ベン:
67%という数字を見るかぎり、薬剤師以外のスタッフが調剤補助をすることはかなり一般的なんだね。
Q: テクニシャン制度の導入について賛成ですか反対ですか


カン:
85%もの薬剤師がテクニシャン制度に賛成なのね。みんなの意見をさっそく見てみましょう。
Q: その理由を教えてください
賛成派
薬剤師の職務に専念できる
- 薬剤師の業務と責任の範囲が明確になるから。より高度な業務に注力でき、社会的地位と給与の向上が期待できるから。
- 対物から対人へ業務が変わり、また在宅医療などで薬局外へ出ることも多くなり調剤補助の存在は心強い。
- 薬剤師の職務として、患者への対応が求められています。適切な対応をするためには時間的な余裕が必要であるためです。
- 薬剤師が監査投薬に時間を割ける。自分の職場に関して言えば薬剤師の平均年齢が高く、若いスタッフとのピッキングのスピードや精度の差が目立つ。今後を考えると人件費の面も含めて調剤補助の確保は必須条件。
- ピッキング、錠剤の分包に関しては、薬剤師ではなくとも慣れていけばできると思う。今まで薬剤師がやってきたことをできる人にやってもらうことで、薬剤師の時間に余裕ができ、薬剤師しかできない仕事をもっと充実させることができるようになる。
計数調剤は薬剤師以外でもできる
- 薬剤師は多岐にわたる業務を行っていて、調剤はその一部になりつつある。ほとんどのスタッフが片手間で調剤を行っている。調剤過誤のリスクを減らすためにも、専門に調剤業務の作業部分を担当してくれるスタッフがいたほうがよい。
- PTPの取り揃えなどは、薬剤師でなくてもよい業務と考えられる。薬剤師が最後に監査をして、患者に交付すればよい。
- 分包自動化によりパソコン操作でできるようになっている。ピッキングなどは慣れれば薬剤師の免許が必要な仕事ではない。薬剤師は処方監査、調剤監査、服薬指導などより薬学的知識を使う作業を効率よく行うべき。
- 決められた商品の個数を数えるだけの作業に、国家資格は必要ないから。
- 計数調剤などはこれまでもあったことであり、医院や診療所では通常行われており、そのことは問題視されていないから。

ゼン:
調剤業務を補助してもらうことによって、薬剤師にしかできない業務に時間をさけるという意見が多かったぜ!反対派の意見も見てみよう!