「オンライン資格確認」メリットは？
調剤室で生まれた「ベン」「ゼン」「カン」の三兄弟。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい！と奮闘するベンゼン三兄弟が、薬剤師に聞いた実態調査をレポートします。
m3.com薬剤師会員へ、オンライン資格確認についての認知度を質問したところ「ある程度、内容を把握していた」37％。勤務先の医療機関や薬局での導入状況をうかがったところ、「導入状況を知らない」34％でした。また厚生労働省が2020年3月末で９割の医療機関等でオンライン資格確認導入を目指す、という方針については「３割以上５割未満の医療機関等で導入される」30%と回答。さらにオンライン資格確認のメリットについては、「どちらとも言えない」40%で、メリットとデメリットの両方を感じ、導入に対して積極的ではない意見もあることが分かりました。
Q1.オンライン資格確認について、ご存じですか？
Q2.ご勤務先の医療機関・薬局での導入状況について教えてください。
ベン:
導入予定の薬局は多くないようだね。
Q3.厚生労働省は2022年3月末で「9割の医療機関等でオンライン資格確認導入を目指す」としています。来年3月末時点の導入状況について、先生の予想を教えてください。
ゼン:
９割の導入は難しそうだぜ。
Q4.オンライン資格確認のメリットをお選びください。（いくつでも）
Q5.医療機関、医療従事者にとってオンライン資格確認のメリット、デメリットどちらが大きいと思いますか？
カン:
実際に導入してみないと分からないというのが現状のようね。
Q6.Q5と回答された理由、オンライン資格確認についてご意見がございましたらご自由にお書きください。
【オンライン資格確認に関する意見】
メリット
- セキュリティの安全性が気になりますが、業務負担の軽減や薬局での情報収集などのメリットがあり導入は望ましいと思います
- 併用薬については、患者さんが全ての薬を手帳に記載しているとは限らず困っています。システムの導入で、一括で分かるようになれば薬局の手間も省けます。その分患者の要望に応える時間や指導が徹底できるメリットがあると思います
- 保険証やお薬手帳の提示を求めると、反発される患者さんが少なくありません。そのため忙しい薬局業務の中で、保険証やお薬手帳を提示する意味について説明する必要がなくなるので時間の節約になります
- 保険証の確認の時間が短縮でき、患者さんのメリットもあると思います
- 保険証を出したくない人や返却忘れなどのトラブル防止になると思います
- 重複投薬の防止に、かなり役立つのではないでしょうか
デメリット
- 個人情報の保護がどこまで確保されるのか、漠然として不安が残ります
- マイナンバーを持参する方がいるかどうか、不透明です
- 確認するものが増えるだけではないでしょうか。マイナンバーは預かれないので、操作の説明など受付で時間がかかると思われます。マスクを外して本人確認するので、操作説明の時に感染リスクが上がるのが不安です。画面に触れなくてもよい認証があればよいと思います
- 患者側が薬剤情報の提供に関して、必ずしも協力が得られるとは限らないのではないでしょうか。そのため機材を導入しても活用できない可能性が高いと感じています
- マイナンバーカード自体に信頼を感じておらず、データの流出に対するセキュリティ対策にも不安が残ります。これが解消されないなかで導入ばかりが進んでいる気がします
その他の意見
- 費用対効果が少ないのではないでしょうか
- 全薬局が月１回、保険証の確認が徹底されれば、オンライン資格認証は広まるのでなないでしょうか
- 高齢者の理解が必須だと思います
- 情報漏洩や停電時の対処方法を十分に行える人員配置が必要ではないでしょうか
- 電子カルテの共有を同時に進めていくべきだと思います
- コロナ禍で経営が大変で売上減少しているため、実施したくてもできないのが現状です
ベン：
少しずつ導入に向けて、動き出していることが分かったよ。
ゼン：
導入には時間がかかりそうだぜ。
カン：
セキュリティ対策は必須のようね。
ベンゼン三兄弟
ベン・ゼン・カンの三兄弟。調剤室で生まれ、日々がんばる薬剤師を見て育ってきた。薬剤師に元気を届けながら、自分たちもいつか薬剤師になる日を夢見ている。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい！と奮闘中♪
《 ベン 》
正義感の強い三兄弟のリーダー。勉強熱心でいろいろなことに興味津々。
熱中するとまわりが見えなくなりがち。
《 ゼン 》
明るくてポジティブな三兄弟のムードメーカー。
調子にのりやすく失敗もするが、立ち直りも早い。
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