医療情報ネットワーク、本当にやれるの?
調剤室で生まれた「ベン」「ゼン」「カン」の三兄弟。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい!と奮闘するベンゼン三兄弟が、薬剤師に聞いた実態調査をレポートします。
m3.com薬剤師会員の皆さんに、勤務先での電子カルテの導入についてうかがったところ「使用している」59%と回答。
また今後10年以内の普及に関しては、「普及しない」40%、「普及する」38%と意見が分かれる結果となりました。
今後、初診時の診察や地域の診療所から病院に紹介するときなど連携し活用できる医療情報の連携ネットワークの構築に向け、さまざまな意見が寄せられています。
Q1:ご自身の勤務先で電子カルテを使用していますか?
ベン:
5割以上に普及しているね
Q2:複数の医療機関で医療情報を閲覧できる仕組みは10年以内に普及すると思いますか?
ゼン:
意見が分かれているぜ
Q3:電子カルテについて、ご意見があれば教えてください。
普及する
- 健康保険の財政逼迫から不必要な検査・投薬を防止するためには、ネットワークの構築が必要
- 電子カルテの供給各社が異なる仕様を用いているため、施設間で大規模研究を行おうとする際の労力が増えている。基本となるシステムについては、公的に定めることで本邦のリアルワールドデータ収集などが効率化できる
- カルテを共有することで、検査状況や、処方意図などがわかるので、疑義照会が減る。今岡山では、晴れネットで希望される患者さんだけですが、医療情報共有している。もっと浸透すればいいと思う
- 薬歴や電子カルテの元データについては規格を統一してほしい
- 処方元の病院での診察時のカルテや申し送りなど薬局とうまくネットワーク出来れば、より良い医療を患者さんへ提供出来ると思う
- 紙媒体より便利で良いが停電時のバックアップ、災害時の閲覧方法など、課題はあると思う
- 共有したい医療機関で書面のやり取りが必要のため煩雑。マイナンバーを活用したネットワークを推進して欲しい
- 電子カルテ化して何年もたつが、結局紙はなくならずスキャンでのデータ取り込みが必須。相手は機械なので融通はもちろんきかず、運用システムに無理が生じている
普及しない
- 最近公立病院で電子カルテのハッキングのニュースもあり、ネットワークは外部からの侵入の可能性がある。こちらがしっかり構築してもセキュリティーホールを対応できていない施設はなくならないので、他の施設から侵入される可能性がある限り難しいのではないか?
- 医療機関の規模にもよるとは思うが導入にかかる費用がネック
- 医療情報連携については、もう10年以上まえから二次医療圏で取り組まれているが進んでいない。厚労省が予算を出すだけでは何も進まない。強いて言えばデジタル庁が業界に乗り込んで、主導的に強制力を持ってまとめなければ難しいだろう。国の本気度に掛かっている
- 当事者以外で発注されたシステムのため、とてもやりづらい。またメーカーのメンテナンス大変遅い。持参鑑別を入力しても異なる薬が出てくるなど、バグが多い。また互換性もないため処理に相当時間がかかっている
- 複数の医療機関で患者情報を共有できることは良いが、カルテシステムの統一に加え個人情報保護といった問題があるため難しい
- プロジェクトチームを組んでいるが10年近く導入に至らない
- 情報共有するためには少なくとも情報管理が信頼たるものであることが必要かと思われる。些細なトラブルでも一旦起きれば共有化に消極的になると思う
- ネットワークはよいと思うが、中小の施設ではなかなか導入できない
- 問題点として導入コストと導入後のメンテナンス料が高い
分からない
- 個人情報保護との兼ね合いはどうなるのか?
- 同じ病院グループや同じチェーン薬局でも共有できていない現状踏まえると、牛歩の歩みではないかと思う
- セキュリティなど課題もあり、普及を慎重に進めるべきでは
ベン:
いろいろな課題があることが分かったね
ゼン:
個人情報の流出が心配だぜ
ベンゼン三兄弟
ベン・ゼン・カンの三兄弟。調剤室で生まれ、日々がんばる薬剤師を見て育ってきた。薬剤師に元気を届けながら、自分たちもいつか薬剤師になる日を夢見ている。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい!と奮闘中♪
《 ベン 》
正義感の強い三兄弟のリーダー。勉強熱心でいろいろなことに興味津々。
熱中するとまわりが見えなくなりがち。
《 ゼン 》
明るくてポジティブな三兄弟のムードメーカー。
調子にのりやすく失敗もするが、立ち直りも早い。
《 カン 》
優しくて気配りのできる三兄弟の癒やし系。控えめだけど実はしっかり者。
なぜかゼンへのツッコミは厳しい。
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