医療機関の防災・防犯体制、どう思う?
調剤室で生まれた「ベン」「ゼン」「カン」の三兄弟。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい!と奮闘するベンゼン三兄弟が、薬剤師に聞いた実態調査をレポートします。
令和3年12月17日に大阪市北区で発生したビル火災により、総務省消防庁では全国の消防本部に対して、今回の火災した建物と類似の雑居ビルを対象に火災時の避難経路などの緊急立入検査を要請しました。
緊急点検(立入検査)は、防火管理の実施状況や消防用設備などの設置状況を確認し、避難経路の階段や防火扉の閉鎖に支障となる物が置かれている場合に改善指導を行うという内容でした。
そこでm3.com薬剤師会員の皆さんに、ご自身が務める・運営する医療機関で火災が発生した場合の対応マニュアルについてうかがったところ「マニュアルはない」31%、「マニュアルはあるが、内容は知らない」26%と回答。
また今回の事件により防災・防犯体制の「見直しをした」と回答したのは9%という結果となりました。
自由回答では、日ごろからの医療機関における防災・防犯対策を含めた安全対策について、さまざまな意見が寄せられています。
Q1:火災が発生した際にどんな手順で対応をするか、マニュアルはありますか?
Q2:運営する医療機関の防災・防犯体制の見直しは行っていますか?
Q3:医療機関の防災・防犯体制について、お考えをお聞かせください。
防犯・防災対策
- 何十年に1度の自然災害がたびたび起こっているのでBCPの作成は必須。それをどのように職員に意識させるかというのが難しい
- 熊本地震でみんなの安全第一だと感じた
- 防火管理者から経営者を通して見直し徹底をする
- 会社のマニュアル等が特にないので、自衛していくしかない
- 悪意ある犯罪者を想定したマニュアルは簡単なものではない
- 逃げ場の無いような診療所を結構見かける。もう少し開院に厳しい制限が必要
- 防災・防犯の意識が弱い。非常事態が起きた時の逃げ口を再確認。またボードなどでわかりやすく記載してスタッフが見えるようにすると良いと思う
- 想定外の事案がないように防災対策チームを中心に再検討すべき
- 今回の事件が起きた場所と同じ様に、出入り口が一ヶ所しかない職場に勤務しており不安
- 海抜の低い場所なので、海洋で地震がおこり洪水となったら浸水してしまう。ハードディスクを高い場所に移動する、持って避難すると言われているが実際どうなるか分からない。医療統括の大学病院もオーシャンビューなので、洪水になったら医療機関は壊滅状態かと思う
- 勤めている薬局に消防の見回りが来て、防災についての話があり大変参考になった。勤めている人も変わる事もあるし、見直しは定期的に必要
- 薬局では女性のみ少人数で営業している店舗もあり、防犯面でかなり不安。警察通報ボタンなどがあるといいかもしれない。ビル内にある店舗も多く、出口や非常階段の場所が密接していることもあり防災面もかなり不安
- これまで「そんなことはないだろう」と思っていたことが起こりうることがわかった。「想定」の範囲を広げて対策を練る必要があるが、手間と費用の面でどこまで対処できるか不安
体験談
- 向精神薬を欲しがる患者さんから恐喝の電話を受けたことがある。傾聴対応しかできなかった。結局何も起きなかったが、実際はどうすれば良いのか分からない
- コロナ禍でお見舞いが減り、来院者の記録を取るようになったことで、病棟での窃盗の報告は無くなっているように思う
ベン:
定期的に防災、防犯訓練を行うことが大切だね
ゼン:
避難経路は確保しておきたいぜ
カン:
連絡体制などマニュアルの見直しも必要になりそうね
ベンゼン三兄弟
ベン・ゼン・カンの三兄弟。調剤室で生まれ、日々がんばる薬剤師を見て育ってきた。薬剤師に元気を届けながら、自分たちもいつか薬剤師になる日を夢見ている。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい!と奮闘中♪
《 ベン 》
正義感の強い三兄弟のリーダー。勉強熱心でいろいろなことに興味津々。
熱中するとまわりが見えなくなりがち。
《 ゼン 》
明るくてポジティブな三兄弟のムードメーカー。
調子にのりやすく失敗もするが、立ち直りも早い。
《 カン 》
優しくて気配りのできる三兄弟の癒やし系。控えめだけど実はしっかり者。
なぜかゼンへのツッコミは厳しい。
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