糖尿病への理解1 : 解答編
チーム医療の実践に関する知識を修得することで、臨床薬剤師の資質向上を目指します。事例検討を通して、治療、副作用マネジメント、チーム医療での薬剤師の関わりについて、様々な疾患を検討する連載コラムです。示された患者情報から後に続くQuestionを考えてみましょう。
更新日: 2019年4月10日 近畿国立病院生涯教育センター
チーム医療の実践に関する知識を修得することで、臨床薬剤師の資質向上を目指します。事例検討を通して、治療、副作用マネジメント、チーム医療での薬剤師の関わりについて、様々な疾患を検討する連載コラムです。示された患者情報から後に続くQuestionを考えてみましょう。
A.2型糖尿病
抗GAD抗体(-)であり、インスリン分泌も残存しているため、1型糖尿病は否定的です。しかし、インスリン分泌能を表すHOMAβは14.95%であり、30%を下回るとインスリン分泌能は低下していると考えられます。そのため、薬物治療はインスリンが選択されていると考えられます。
HOMAβ (空腹時インスリン値(μU/mL)x360) ÷ (空腹時血糖値(mg/dL)-63)
にて計算され、インスリン分泌能の指標となります。30%以下の場合、インスリン分泌低下があるとされます
A.朝の空腹時血糖値が高いから
超速効型インスリンと持効型インスリンの作用の違いを考えてみましょう。
持効型インスリンであるランタスは、皮下注射後緩徐に吸収され、ほぼ1日にわたり作用が持続します。
不足している基礎インスリン分泌を補充し、空腹時血糖の上昇を抑える効果があります。
超速効型インスリンであるヒューマログは、皮下注射後の作用発現が速く、食後の血糖の上昇を抑える効果があります。
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