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調剤報酬改定の算定項目をわかりやすく解説

更新日: 2026年6月1日 薬剤師コラム編集部

【2026年版】在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の算定要件をわかりやすく解説

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在宅で療養している患者さんの体調変化により、薬剤師が緊急に訪問する場合、要件を満たせば在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料が算定できます。

今回は、在宅患者緊急訪問管理指導料1.2の違いや算定要件、レセプト・薬剤服用歴への必要な記載内容などを解説していきます。

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料とは

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料とは、在宅医療を受けている患者さんの急な病状の変化などに対応するため、医師の指示で薬局の薬剤師が緊急で訪問し、薬学管理や服薬指導を行った場合に算定できる点数のことです。

在宅患者訪問薬剤管理指導料は、計画的な訪問薬剤管理指導を行った際に算定しますが、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料は、あらかじめ定めた訪問の計画以外で患家を訪問して必要な薬学的管理指導を行うのが特徴です。

2026年度の調剤報酬改定における変更点

2026年度の調剤報酬改定では、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料に関しても変更が加えられました。

在宅患者に対するオンラインによる薬学的管理等は、従来の評価体系ではそれぞれ「在宅患者オンライン薬剤管理指導料」および「在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料」として算定されていました。しかし今回の改定では、オンライン薬剤管理指導については、簡素化の観点から整備が行われ、服薬間指導料4のロ・ハとして再編されています

改定前(2024年) 改定後(2026年)
【在宅患者訪問薬剤管理指導料】
在宅患者オンライン薬剤管理
指導料59点(廃止)

【在宅患者緊急訪問薬剤管理
指導料】
在宅患者緊急オンライン薬剤
管理指導料59点(廃止)
【服薬情報等提供料】
1〜3 (略)
4 情報通信機器を用いた服薬指導を行った場合
 イ:原則3月以内に再度処方箋を提出した患者に
対して行った場合 45点
 ロ:在宅で療養を行っている患者であって通院
が困難なものに対して行った場合
(ハの場合を除く。)59点

 ハ:ロのうち、患者の状態の急変等に伴い行った場合59点
 二:イからハまでの患者以外の患者に対して
行った場合 59点

参照:令和8年診療報酬改定の概要【調剤】 /厚生労働省

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の算定要件

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の主な算定要件は以下のように定められています。

訪問薬剤管理指導を実施している保険薬局の保険薬剤師が 、在宅での療養を行っている患者であって通院が困難なものの状態の急変等に伴い、当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医又は当該保険医療機関と連携する他の保険医療機関の保険医の求めにより、当該患者に係る計画的な訪問薬剤管理指導とは別に、緊急に患家を訪問して、患者又はその家族等に対して必要な指導等を行った場合に算定する。ただし訪問後は、当該保険医に対して訪問結果について必要な情報提供を文書で行うこと。

在宅療養を担う保険医療機関の保険医と連携する他の保険医の求めにより実施した場合は、当該保険医に加え、当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医にも文書で情報提供を行う必要があります。

なお、在宅療養を担う保険医療機関の保険医と連携する他の保険医については、担当医に確認し、薬学的管理指導計画書等に当該医師の氏名と医療機関名を記載することが求められています。

あらかじめ患者や家族の同意を得ていれば、在宅協力薬局が基幹薬局に代わって訪問することも可能です。

以下のような場合は算定ができません。

  • 薬局と患宅との距離が16キロを超える場合
    (16キロ圏内に在宅患者訪問薬剤管理指導の届出を行っている薬局が存在しないといった事情がなければ、算定不可)
  • 特別調剤基本料Bを算定する薬局

参照:別表第三 調剤報酬点数表 /厚生労働省
参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

算定点数

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の算定点数は以下の通りです。

区分 点数
在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料1 500点
在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料2 200点

算定回数は、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料1および2、服薬管理指導料「4のハ」を合わせて月4回までです。ただし、末期の悪性腫瘍の患者又は注射による麻薬の投与が必要な患者の場合は、原則として月8回算定が可能です。

例外として、特に医療上の必要があり、保険医の発行した処方箋に基づく場合に限っては、月8回を超えて算定することも可能です。ただし、この場合は保険医からの指示内容、 訪問が必要になった患者の容態等について、必要な薬学的分析を実施し、薬剤服用歴等に記載した上で、当該訪問が必要であった理由を調剤報酬明細書の摘要欄に簡潔に記載する必要があります。

なお、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導に要した交通費は、患家の負担とします。

参照:別表第三 調剤報酬点数表 /厚生労働省
参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料1とは

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料1とは、計画的な訪問管理指導の対象疾患の急変により緊急訪問した場合に算定できる指導料となります。

【算定ができる具体例】

悪性腫瘍により計画的に訪問管理指導を受けている患者が、悪性腫瘍が原因の体調変化のため、薬剤師が緊急訪問した場合、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料1が算定可能です。

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料2とは

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料2とは、計画的な訪問管理指導の対象疾患以外の症状で緊急訪問した場合に算定できる指導料となります。

【算定ができる具体例】

悪性腫瘍により計画的に訪問管理指導を受けている患者が、骨折など悪性腫瘍と関連のない疾患のため薬剤師が緊急訪問した場合、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料2が算定可能です。

ただし、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料1および2に該当する病変への対応であっても、情報通信機器を用いて療養上必要な薬学的管理指導を行った場合は、服薬管理指導料「4のハ」を算定します。

参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

新型コロナウイルス感染症の患者への緊急訪問について

2024年の診療報酬改定で、新型コロナウイルス等の新興感染症に対応した在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の見直しがされ、現在は以下の点数が加算可能です。

新興感染症等で患家や宿泊施設、高齢者施設等で療養する患者に対し薬剤師が緊急に訪問し、患者や家族等に対して対面で薬剤交付・服薬指導した場合、1回に限り在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料1(500点)が算定可能。この算定は、計画的な訪問薬剤管理指導の実施の有無によらず算定できます。

ただしこの場合においては、服薬管理料を別に算定することはできません。

参照:令和6年度診療報酬改定の概要【調剤】 /厚生労働省
参照:別表第三 調剤報酬点数表 /厚生労働省
参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

新型コロナウイルス感染患者への緊急訪問についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

薬剤服用歴やレセプトへの必要な記載内容

薬剤服用歴を記入の際、薬学管理料を算定するにあたって必要な記載事項の他に、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の算定に必要な追加項目の記入も必要です。また、レセプトにも必要な事項を摘要欄に記載します。

薬剤服用歴への記載事項

薬学管理料を算定するにあたって必要な項目の他、以下の項目の記載が必要です。

  • 訪問の実施日、訪問した保険薬剤師の氏名
  • 当該患者さんの在宅療養を担う保険医療機関の保険医又は当該保険医と連携する他の保険医から予め定めた訪問の計画以外の要請があった日付及び当該要請の内容並びに当該要請に基づき訪問薬剤管理指導を実施した旨
  • 訪問に際して実施した薬学的管理指導の内容(服薬状況、副作用、相互作用等に関する確認を含む)
  • 保険医に対して提供した訪問結果に関する情報の要点

参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

レセプトへの記載事項

在宅患者緊急薬剤管理指導料を算定する際は、レセプト摘要欄へ必要事項の記載が必要です。

緊急訪問による薬剤管理指導の実施パターンによって記載事項が異なるため、それぞれ求められている内容を確認しておきましょう。

レセプト摘要欄への記載が必要なパターン 記載内容
調剤を行っていない月に実施した場合 情報提供または訪問の対象となる調剤の年月日および投薬日数
在宅基幹薬局に代わって在宅協力薬局が実施した場合 在宅基幹薬局は当該訪問薬剤管理指導を実施した日付および在宅協力薬局名
在宅基幹薬局に代わって在宅協力薬局が実施した場合であって、処方箋が交付されていた場合 在宅協力薬局は当該訪問薬剤管理指導を実施した日付
介護老人福祉施設の入所者であって末期の悪性腫瘍の患者に対して実施した場合 訪問薬剤管理指導等を実施した日付
末期の悪性腫瘍の患者又は注射による麻薬の投与が必要な患者に対して実施する場合であって、1と2及び服薬管理指導料「4のハ」を合わせて月8回を超えて算定する場合 当該訪問が必要であった理由
在宅患者訪問薬剤管理指導料、居宅療養管理指導及び介護予防居宅療養管理指導費を算定していない月に在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料2を算定する場合 直近の在宅患者訪問薬剤管理指導料、居宅療養管理指導及び介護予防居宅療養管理指導費を算定した年月日

また、夜間・休日・深夜訪問加算を算定する場合は、「処方箋を受け付けた年月日及び時刻」「訪問指導した年月日及び時刻」「当該訪問が必要であった理由」をそれぞれ記載する必要があります。

参照:「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正について 保医発0327第2号 令和8年3月27日 /厚生労働省

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の加算

在宅患者緊急訪問薬剤管理料に対する加算項目は以下のとおりです。

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薬剤師コラム編集部

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