調剤報酬改定の算定項目をわかりやすく解説

更新日: 2026年3月1日 薬剤師コラム編集部

薬剤管理指導料の算定要件とは?1・2の対象薬剤や施設基準について解説

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病院薬剤師の役割は、病棟で使用する薬剤を準備することだけではありません。入院患者に対して、適切な薬学的管理を行うことも重要な業務の一つです。

薬剤師による服薬指導や服薬支援は、診療報酬上でも評価されています。その代表的な算定項目が「薬剤管理指導料1・2」です。

本記事では、薬剤管理指導料の算定要件について、対象となる薬剤や求められる薬学的管理指導の内容、さらに施設基準や必要な届出まで、わかりやすく解説します。

薬剤管理指導料とは?

「B008 薬剤管理指導料」は、医科診療報酬における医学管理料等に含まれる項目です。
病院薬剤師が入院患者に対して、適切な薬学的管理指導を行った場合に算定されます。

算定にあたっては、薬物療法を安全かつ有効に実施するために必要な事項を確認し、その内容を薬剤管理指導記録として適切に記載することが求められます。

なお、保険薬局の薬剤師が患者に対して薬学的管理指導を行った場合に算定されるのは「服薬管理指導料」です。

いずれも服薬指導の実施やその記録が算定要件ですが、算定する施設が「病院」と「薬局」で異なります。

また、薬剤管理指導料1・2と名称が似た算定項目として、調剤報酬における「調剤後薬剤管理指導料1・2」があります。
これは、糖尿病薬や慢性心不全治療薬を処方された患者に対して、薬局薬剤師が調剤後にフォローアップを実施した際に算定できる点数です。

混同しないように、算定する施設と目的の違いを整理して理解しておきましょう。

参照:別表第一 医科診療報酬点数表 /厚生労働省
参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

薬剤管理指導料の算定要件と点数

薬剤管理指導料は、薬剤師が医師の同意を得たうえ薬剤管理指導記録に基づき、入院患者に対して、服薬指導や服薬支援、その他の薬学的管理指導を行った場合に算定します。

患者が使用している医薬品の種類に応じて、薬剤管理指導料は「1」と「2」に区分されています。

区分 対象患者 算定点数
薬剤管理指導料1 厚生労働大臣が定める患者
特に安全な管理が必要な医薬品が投薬または注射されている患者)
380点
薬剤管理指導料2 1以外の患者 325点

薬剤管理指導料は、患者1人につき週1回、月4回まで算定することができます。
また算定時には、レセプトの適用欄に算定日を記載する必要があります。

なお、薬剤管理指導料1は、「特に安全な管理が必要な医薬品」を使用している患者が対象です。
これらの医薬品は副作用や相互作用のリスクが高く、より厳格な薬学的管理が求められることから、薬剤管理指導料2よりも高い点数が設定されています。

参照:別表第一 医科診療報酬点数表 /厚生労働省
参照:医科報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

薬剤管理指導料1の算定対象となる「特に安全な管理が必要な医薬品」とは

薬剤管理指導料1の算定対象となるのは、具体的には以下の医薬品です。

薬剤管理指導料1の算定対象となる医薬品

  • 抗悪性腫瘍剤
  • 免疫抑制剤
  • 不整脈用剤
  • 抗てんかん剤
  • 血液凝固阻止剤(内服薬に限る。)
  • ジギタリス製剤
  • テオフィリン製剤
  • カリウム製剤(注射薬に限る。)
  • 精神神経用剤
  • 糖尿病用剤
  • 膵臓ホルモン剤
  • 抗HIV薬

これらは、いわゆる「ハイリスク薬」とよばれ、使い方を誤ると患者に被害をもたらすおそれが高い薬剤として分類されています。
そのため、患者の病態や服薬状況を十分に把握したうえで、副作用の早期発見や重篤化の防止を目的とした、継続的な服薬指導や薬学的管理を行うことが重要です。

なお、対象となる具体的な医薬品の一覧は厚生労働省のホームページに掲載されています。算定にあたって、ぜひ一度確認してみてください。

また、抗悪性腫瘍剤を使用する患者に対し、「B001-23 がん患者指導管理料 ハ(200点)」を算定する場合は、薬剤管理指導料を併算定することはできません。
こちらは、医師又は薬剤師が抗悪性腫瘍剤の投薬又は注射の必要性等について文書により説明を行った場合に算定できる項目です。重複して算定しないよう注意しましょう。

参照:別表第一 医科診療報酬点数表 /厚生労働省
参照:診療報酬情報提供サービス /厚生労働省
参照:ハイリスク薬に関する業務ガイドライン(Ver.2.2)(https://www.jshp.or.jp/activity/guideline/20160609-1.pdf)/日本病院薬剤師会

麻薬が処方されている場合は「麻薬管理指導加算」も算定可能

薬剤管理指導料を算定している患者のうち、麻薬の投薬又は注射が行われている場合は、「麻薬管理指導加算」を算定することも可能です。

投与される麻薬の注意事項を伝えるなど、必要な薬学的管理指導を行った場合、1回につき50点を薬剤管理指導料に加算します。

ただし、麻薬管理指導加算を算定するためには、薬剤管理指導記録に以下の事項を記載しておく必要があります。

麻薬管理指導加算の算定のために、薬剤管理指導記録に記載する事項

  • 麻薬に係る薬学的管理指導の内容(麻薬の服薬状況、疼痛緩和の状況等)
  • 麻薬に係る患者への指導及び患者からの相談事項
  • その他麻薬に関する事項

また、麻薬管理指導を行った場合には、必要に応じてその要点を文書により医師へ情報提供することが求められています。

参照:別表第一 医科診療報酬点数表 /厚生労働省
参照:医科報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

薬剤管理指導料を算定するための薬学的管理指導

薬剤管理指導料を算定するためには、薬剤師が以下の情報を把握したうえで、入院患者に対して適切な服薬指導・薬学的管理指導を行う必要があります。

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薬剤師コラム編集部

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