調剤報酬改定の算定項目をわかりやすく解説

更新日: 2026年6月9日 薬剤師コラム編集部

【2026年度新設】バイオ後続品調剤体制加算の算定要件をわかりやすく解説

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2026年度の調剤報酬改定では「バイオ後続品調剤体制加算」が新設され、薬剤師がバイオ後続品の普及に貢献していくことへの期待が高まっています。

本記事では、バイオ後続品調剤体制加算の算定要件や新設の背景、施設基準、必要な届出についてわかりやすく解説します。新項目を適切に算定するために、制度への理解を深めていきましょう。

バイオ後続品調剤体制加算(2026年新設)とは

バイオ後続品調剤体制加算は、バイオ後続品を調剤し、患者に対して適切に説明できる保険薬局の体制を評価するものです。

調剤基本料に対する加算項目の一つであり、バイオ後続品の使用促進を目的として、2026年度調剤報酬改定で新設されました。

そもそもバイオ後続品とは、先行バイオ医薬品の特許が切れた後に他の製薬会社から販売される医薬品であり、先行バイオ医薬品と同等、同質の品質・有効性・安全性を有するものです。「バイオシミラー」と呼ばれることもあります。

バイオ後続品の薬価は原則として、特許が切れた先行バイオ医薬品の70%と設定されているため、安価で使用できるのが特徴です。

参照:調剤報酬点数表に関する事項/厚生労働省
参照:バイオ後続品 /厚生労働省

2026年度にバイオ後続品調剤体制加算が新設された背景

低分子医薬品の後発医薬品が一定程度普及している一方で、バイオ後続品の使用割合は依然として低い状況にあります。
バイオ医薬品は薬価が高額であるものが多く、バイオ後続品の使用を促進することは、医療保険制度の持続可能性を高めるうえで重要な課題とされています。

厚生労働省の調査によると、2024年度時点でバイオ後続品への置き換え率が80%以上となっている成分数は全体の22.2%(=4成分/18成分)にとどまっています。

医療費適正化のために政府が掲げる数値目標である「2029年度末までに、バイオ後続品が80%以上を占める成分数が全体の成分数の60%以上」には、現時点ではまだ大きな乖離がある状況です。

これまでも保険医療機関では「バイオ後続品使用体制加算」や「バイオ後続品導入初期加算」など、バイオ後続品の使用促進への取り組みを評価する仕組みが整備されてきました。
2026年度の改定では、さらなる普及を目的として、保険薬局でも算定可能なバイオ後続品に関する評価項目が新設されたことになります。

参照:バイオ後続品(バイオシミラー)に係る政府方針等 /厚生労働省
参照:中央社会保険医療協議会 総会(第633回) 個別事項(その12)後発医薬品、バイオ後続品の使用体制② /厚生労働省

「保険医療機関及び保険医療養担当規則等」のバイオ後続品に係る一部改正

こうしたバイオ後続品の使用促進を目指す観点から、保険医療機関及び保険医療養担当規則等(薬担規則)も一部改正が行われ、バイオ後続品の使用促進に関する記載が追加されています。

【第4 バイオ後続品の調剤の体制に関する事項】

1.保険薬局は、バイオ後続品の備蓄に関する体制その他のバイオ後続品の調剤に必要な体制の確保に努めなければならないものとしたこと。

2.保険薬剤師は、保険医がバイオ医薬品の一般的名称を記載する処方箋を交付したときは、患者に対して、バイオ後続品に関する説明を適切に行わなければならないものとしたこと。この場合において、保険薬剤師は、バイオ後続品を調剤するよう努めなければならないものとしたこと。

3.先行バイオ医薬品とバイオ後続品の効能効果が異なるバイオ医薬品の一般的名称が記載された処方箋を受け付けた保険薬局の保険薬剤師は、後発医薬品の調剤と同様に、適切な対応を行うこと。

4.バイオ医薬品を含む注射薬について処方箋に銘柄名の記載がなされた場合は、保険薬局において処方医に事前に確認することなく含量違い又は類似する別剤形の後発医薬品に変更して調剤すること(変更調剤)はできないことに留意すること。

引用元:保険医療機関及び保険医療養担当規則等の一部改正に伴う実施上の留意事項について 保医発0305 第5号 令和8年3月5日 /厚生労働省

また、2026年6月1日以降は、バイオ後続品のあるバイオ医薬品についても一般名処方加算の対象となります。
そのため、今後バイオ医薬品の一般名処方が増えることが予想されます。
一般名処方への対応方法も含め、事前に正しく理解しておくことが大切です。

参照:令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】 /厚生労働省

バイオ後続品調剤体制加算の算定要件と点数

バイオ後続品調剤体制加算はバイオ後続品(インスリン製剤を除く。)を調剤した場合に、調剤基本料に所定の点数を加算することが可能です。

バイオ後続品調剤体制加算の主な算定要件は、以下のとおり定められてます。

別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局(注2に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局を除く。)においてバイオ後続品(インスリン製剤を除く。)を調剤した場合には、バイオ後続品調剤体制加算として50点(特別調剤基本料Aを算定する保険薬局において調剤した場合には、100分の10に相当する点数)を所定点数に加算する。

参照:別表第三 調剤報酬点数表 /厚生労働省

なお、バイオ後続品調剤体制加算は、特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できません。

バイオ後続品調剤体制加算を算定する際の留意点

先行バイオ医薬品とバイオ後続品の効能または効果が異なるバイオ医薬品の一般的名称が記載された処方箋を受け付けた薬剤師は、後発医薬品の調剤と同様に、適切な対応を行うことが求められます。

また、先行バイオ医薬品について処方箋に銘柄名の記載がなされた場合は、保険薬局におい て処方医に事前に確認することなくバイオ後続品に変更して調剤すること(変更調剤)はできません

参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

バイオ後続品調剤体制加算の算定対象となる医薬品

バイオ後続品調剤体制加算の算定対象となるバイオ後続品に関しては、厚生労働省より「診療報酬における加算等の算定対象等となるバイオ後続品(別紙1) 」で一覧が公開されています。

インスリン製剤はバイオ後続品調剤体制加算の算定対象外となるため注意が必要です。
理由としては、インスリン製剤は先行バイオ医薬品とバイオ後続品の薬価差が小さいまたは同額となっており、バイオ後続品調剤体制加算を算定するとバイオ後続品の方が高くなってしまうことがあるためです。

参照:「診療報酬における加算等の算定対象等となるバイオ後続品」について 保医発0305第13号 令和8年3月5日 /厚生労働省

バイオ後続医薬品に関する特定薬剤管理指導加算3-ロの算定

2026年度の調剤報酬改定では、バイオ後続品の使用を促進する観点から、バイオ後続品の選択に係る患者への説明を行った際にも、特定薬剤管理指導加算3-ロが算定可能となりました。

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薬剤師コラム編集部

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