調剤報酬改定の算定項目をわかりやすく解説

更新日: 2026年5月23日 薬剤師コラム編集部

【2026年新設】かかりつけ薬剤師訪問加算の算定要件をわかりやすく解説

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2026年度の調剤報酬改定では、かかりつけ薬剤師の評価体系が大きく見直され、業務内容に応じた実績ベースの評価へと再編されました。
その一環として新設されたのが「かかりつけ薬剤師訪問加算」であり、患家訪問による残薬解消や服薬支援の取り組みが評価されるようになっています。

本記事では、かかりつけ薬剤師訪問加算の算定要件や点数、算定できないケース、レセプト記載内容まで、実務で必要な内容をわかりやすく解説します。

かかりつけ薬剤師訪問加算(2026年新設)とは

かかりつけ薬剤師訪問加算は、薬学管理料のうち服薬管理指導料に対する加算であり、2026年度の調剤報酬改定で新設されました。

かかりつけ薬剤師が患者や家族等の求めに応じて、患家を訪問して、服薬管理や残薬状況の確認、服用方法の指導等を行い、その結果を保険医療機関へ情報提供した場合に算定が可能です。

患家を訪問することで、服薬環境や残薬状況を直接確認できるため、外来だけでは把握しにくい課題にも対応しやすくなります。そのため、かかりつけ薬剤師による、患者の実生活に即した薬学的管理が期待される算定項目といえます。

参照:令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】 /厚生労働省

かかりつけ薬剤師訪問加算の算定要件

かかりつけ薬剤師訪問加算の主な算定要件は以下の通りです。

算定要件 かかりつけ薬剤師訪問加算は、患者又はその家族等の求めに応じて、患家に訪問して、服用薬の管理方法の指導及び残薬の整理等を行い、その結果を保険医療機関に情報提供した場合に算定する。
対象患者 服薬管理指導料「1のイ」又は「2のイ」を算定しているもの
(いずれもかかりつけ薬剤師の算定区分)
点数 6か月に1回に限り230点を算定

なお、複数の保険薬局において服薬管理指導料「1のイ」または「2のイ」を算定していた場合は、いずれの保険薬局もかかりつけ薬剤師訪問加算を算定することはできません。

参照:別表第三 調剤報酬点数表 /厚生労働省
参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

かかりつけ薬剤師訪問加算の留意点

かかりつけ薬剤師訪問加算を算定する際は、あらかじめ患者又はその家族等に対し、次に掲げる事項を説明し、了解を得ることが求められています。

  • 患家を訪問して、実施する指導等の内容
  • かかりつけ薬剤師訪問加算により発生する患者自己負担額(交通費を含む。)

また、患家を訪問した旨や患家における残薬状況、実施した指導等の内容等について、薬剤服用歴等に記載する必要があります。

なお、かかりつけ薬剤師訪問加算に係る業務に要した交通費は、患家の負担となります。

かかりつけ薬剤師訪問加算が算定できないケース

以下の項目を算定している場合、かかりつけ薬剤師訪問加算は算定できません。

  • 外来服薬支援料1
  • 施設連携加算
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料
  • 服薬情報等提供料
  • 居宅療養管理指導費
  • 介護予防居宅療養管理指導費
  • 特別調剤基本料A(当該保険薬局と不動産取引等その他特別な関係を有している保険医療機関へ情報提供を行った場合)
  • 特別調剤基本料B
  • 服薬管理指導料の特例

参照:別表第三 調剤報酬点数表 /厚生労働省
参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

レセプト摘要欄への記載事項

かかりつけ薬剤師訪問加算を算定する際は、「患家で訪問指導を行った年月日」そレセプト摘要欄に記載する必要があります。

レセプト電算処理システム用コードと表示文言はそれぞれ次の通りです。

レセプト電算処理
システム用コード
左記コードによるレセプト表示文言
850100604 訪問指導年月日(かかりつけ薬剤師訪問加算);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”

参照:「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正について 保医発0327第2号 令和8年3月27日 /厚生労働省

かかりつけ薬剤師が算定する項目と2026年度の変更点

2026年度の調剤報酬改定では、かかりつけ薬剤師に関する評価体系が大きく見直されました。
主な変更点の一つが、かかりつけ薬剤師指導料(76点)とかかりつけ薬剤師包括管理料(291点)の廃止です。

従来は、かかりつけ薬剤師であれば処方箋受付1回につき、服薬指導等を実施した場合にこれらの点数を算定できました。
通常の服薬管理指導料(45点/59点)と比較して、高い点数を算定できていたのが特徴です。

しかし、2026年度の改定ではこれらの項目が廃止され、服薬管理指導料にかかりつけ薬剤師が算定する区分が新設されました。
これにより、従来のような一律の評価ではなく、実施した業務内容に応じて評価される仕組みへと見直されています。

その一つが「かかりつけ薬剤師訪問加算」であり、このほかにも「かかりつけ薬剤師フォローアップ加算」の新設や、「服用薬剤調整支援料2」の見直しなど、関連する項目の再編が行われています。

【かかりつけ薬剤師が算定する項目】

算定項目 算定要件
服薬管理指導料 1 原則3月以内に再度処方箋を持参した患者に対して
行った場合
イ:かかりつけ薬剤師が行った場合45点
ロ:イ以外の場合 45点

2 1の患者以外の患者に対して行った場合
イ:かかりつけ薬剤師が行った場合59点
ロ:イ以外の場合 59点
3~4(略)
服用薬剤調整支援料2 1,000点
※かかりつけ薬剤師が実施した場合のみ算定
調剤時残薬調整加算 イ~ロ(略)
ハ:かかりつけ薬剤師により調剤日数の変更が
行われた場合(イ及びロの場合を除く。)50点

ニ:イからハまで以外の場合 30点
薬学的有害事象等防止加算 イ~ロ(略)
ハ:かかりつけ薬剤師による照会の結果、処方に
変更が行われた場合(イ及びロの場合を除く。)50点

ニ:イからハまで以外の場合 30点
かかりつけ薬剤師
フォローアップ加算
かかりつけ薬剤師による服薬期間中の患者フォロー
3か月に1回まで50点
かかりつけ薬剤師
訪問加算
かかりつけ薬剤師が患家を訪問して残薬整理、
服薬管理指導など6か月に1回まで230点

かかりつけ薬剤師として一律に点数が上乗せされる仕組みは廃止されましたが、実際に行った服薬管理やフォローアップ、残薬対応などの取り組みに応じて評価される体系へと見直されています。

参照:調剤報酬点数表(令和8年6年1日施行) /厚生労働省
参照:令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】 /厚生労働省

かかりつけ薬剤師になるための要件と同意取得

かかりつけ薬剤師訪問加算を算定するためには、前提としてかかりつけ薬剤師としての要件(服薬管理指導料の注1に規定するもの)を満たしている必要があります。

2026年度の調剤報酬改定では、かかりつけ薬剤師の要件にも一部見直しが行われているため、変更点を含めて確認しておきましょう。

【薬剤師の要件】

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薬剤師コラム編集部

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