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調剤報酬改定の算定項目をわかりやすく解説

更新日: 2026年8月22日 薬剤師コラム編集部

【2026新設】地域支援・外来医薬品供給対応体制加算の算定要件を解説

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2026年(令和8年)度の診療報酬改定では、後発医薬品の使用促進に関する評価体系が見直され、その一環として、診療所を対象とする「地域支援・外来医薬品供給対応体制加算」が新設されました。

本記事では、地域支援・外来医薬品供給対応体制加算が新設された背景や、算定要件、施設基準にについてわかりやすく解説します。

地域支援・外来医薬品供給対応体制加算とは

地域支援・外来医薬品供給対応体制加算は、後発医薬品の使用促進や医薬品の安定供給に関する体制整備を評価する項目です。一定の施設基準を満たした診療所において、投薬を行った際に算定できます。

2026年(令和8年)度の診療報酬改定において、従来の「外来後発医薬品使用体制加算」を見直す形で新設されています。

2026年度の診療報酬改定で新設された背景

旧・外来後発医薬品使用体制加算は、後発医薬品の品質、安全性、安定供給体制などに関する情報を収集・評価し、その結果を踏まえて後発医薬品の採用を決定する体制整備をしている診療所において、以下の点数が算定可能でした。

区分 後発医薬品の使用割合 算定点数
外来後発医薬品使用体制加算1 90%以上 8点
外来後発医薬品使用体制加算2 85%以上90%未満 7点
外来後発医薬品使用体制加算3 75%以上85%未満 5点

近年、後発医薬品の使用は定着しつつある一方で、後発医薬品を中心とした供給不安が医療現場における課題となっています。そのため、医療機関では代替薬の選定や処方変更、患者への説明など、追加的な業務が増加しています。

こうした背景を踏まえ、2026年(令和8年)度の診療報酬改定では、「外来後発医薬品使用体制加算1〜3」は廃止され、「地域支援・外来医薬品供給対応体制加算1〜3」が新設されました

本加算の施設基準では、従来の後発医薬品の使用促進に関する内容を引き継ぎつつ、医薬品の安定供給のための体制整備に関する項目が追加されています

参照:令和8年度診療報酬改定について 【医科全体版】 /厚生労働省

地域支援・外来医薬品供給対応体制加算の算定要件

地域支援・外来医薬品供給対応体制加算は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして、地方厚生局長等に届け出た診療所において投薬を行った場合、1処方につき処方料へ加算できます。

算定点数は、施設基準の区分に応じて以下のとおりです。

区分 点数
地域支援・外来医薬品供給対応体制加算1 8点
地域支援・外来医薬品供給対応体制加算2 7点
地域支援・外来医薬品供給対応体制加算3 5点

本加算の算定には、後発医薬品の品質・安全性・安定供給体制等の情報を収集・評価し、その結果を踏まえ後発医薬品の採用を決定することとされています。実際に後発医薬品を一定割合以上調剤する体制整備も必要です。

また、医薬品の流通改善に向けて、医薬品の安定供給に資する取り組みを実施する体制の整備も求められます。

参照:別表第一 医科診療報酬点数表 /厚生労働省
参照:別添1 医科診療報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

「地域支援・医薬品供給対応体制加算」との違い

2026年(令和8年)度の診療報酬改定では、地域支援・外来医薬品供給対応体制加算に加え、病院・有床診療所を対象とした「地域支援・医薬品供給対応体制加算」も新設されています。

これらの主な違いは以下のとおりです。

地域支援・外来医薬品供給対応体制加算 地域支援・医薬品供給対応体制加算
算定施設 診療所 病院・有床診療所
算定点数 地域支援・外来医薬品供給対応体制加算1 8点
地域支援・外来医薬品供給対応体制加算2 7点
地域支援・外来医薬品供給対応体制加算3 5点
地域支援・医薬品供給対応体制加算1 87点
地域支援・医薬品供給対応体制加算2 82点
地域支援・医薬品供給対応体制加算3 77点
算定タイミング 1処方につき 入院初日に1回
廃止された項目 外来後発医薬品使用体制加算 後発医薬品使用体制加算

新設された目的や施設基準などは共通する部分も多い項目ですが、違いについては正しく理解しておく必要があります。

参照:令和8年度診療報酬改定について 【医科全体版】/厚生労働省

なお、保険薬局で算定する調剤報酬においても、2026年(令和8年)度診療報酬改定で「地域支援・医薬品供給対応体制加算」が新設されています。医療機関で算定するものとは算定要件が異なるため、区別して理解する必要があります。

調剤報酬における算定要件については、以下の記事を参考にしてください。

地域支援・外来医薬品供給対応体制加算の施設基準

地域支援・外来医薬品供給対応体制加算を算定するためには、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして、地方厚生局長等に別添2の様式38の3 を用いて届け出る必要があります。

施設基準については、旧・外来後発医薬品使用体制加算から引き継がれた項目と、2026年(令和8年)度診療報酬改定で追加された項目があります。

参照:特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(令和8年3月5日保医発0305第8号)/厚生労働省

旧・外来後発医薬品使用体制加算から引き継がれた項目

以下の(1)〜(6)の施設基準は、旧・外来後発医薬品使用体制加算から引き継がれた項目です。

(1)診療所であって、薬剤部門または薬剤師が後発医薬品の品質、安全性、安定供給体制等の情報を収集・評価し、その結果を踏まえ後発医薬品の採用を決定する体制が整備されていること。

(2)医療機関において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、当該薬剤を合算した使用薬剤の薬価(薬価基準)(平成20年厚生労働省告示第60号)別表に規定する規格単位ごとに数えた数量(以下「規格単位数量」という。)に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が、以下の基準を満たすこと。

  • 地域支援・外来医薬品供給対応体制加算1:90%以上
  • 地域支援・外来医薬品供給対応体制加算2:85%以上 90%未満
  • 地域支援・外来医薬品供給対応体制加算3:75%以上 85%未満

(3)後発医薬品の使用に積極的に取り組んでいる旨を受付および支払窓口の見やすい場所に掲示していること。

(4)医薬品の供給が不足した場合に、医薬品の処方等の変更等に関して適切な対応ができる 体制が整備されていること。

(5)(4)の体制に関する事項ならびに医薬品の供給状況によって投与する薬剤が変更となる可能性があること、さらに変更する場合には患者に十分に説明することについて、医療機関の見やすい場所に掲示していること。

(6)(3)および(5)の掲示事項について、原則として、ウェブサイトに掲載しているこ と。自ら管理するホームページ等を有しない場合については、この限りではないこと。

参照:特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(令和8年3月5日保医発0305第8号) /厚生労働省

後発医薬品の規格単位数量の割合を算出する際は、「「新指標の割合の算出に当たって対象となる後発医薬品」等について」 (令和8年3月5日保医発0305第12号)を参照することとされています。

なお、地域支援・外来医薬品供給対応体制加算の届出にあたっては、直近3か月の実績を有していることが求められます。

また、旧・外来後発医薬品使用体制加算の施設基準では、カットオフ値(50%以上)に関する項目が設けられていましたが、こちらは2026年(令和8年)度の改定で削除となりました。

2026年度に追加された「医薬品の安定供給体制」に関する項目

以下の(7)〜(10)は2026年(令和8年)度診療報酬改定で新たに追加された施設基準です。
医薬品の流通改善や安定供給に資する体制整備が求められるようになっています。

(7)個々の医薬品の価値および流通コストを無視した値引き交渉を慎むこと。また、原則として全ての品目について単品単価交渉とすること。

(8)医薬品の流通の効率化及び安定供給の確保のため、卸売販売業者への頻回配送、休日夜間配送及び急配に係る過度な依頼を慎むこと。

(9)厳格な温度管理を要する医薬品及び在庫調整を目的とした医薬品等については卸売販売業者への返品を慎むこと。

(10)医薬品の流通改善および安定供給の観点から、平時から地域の保険医療機関、保険薬局及び医療関係団体と連携し、取り扱う医薬品の品目について情報共有や事前の合意等に取り組むことが望ましい。

参照:特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(令和8年3月5日保医発0305第8号) /厚生労働省

医薬品の安定供給を実現するためには、(10)で示されているような地域連携が求められます。具体的な取り組みの一つとして政府が推進しているのが、「地域フォーミュラリ」です。

地域フォーミュラリとは、地域の医師・薬剤師などの医療関係者が協働し、有効性・安全性・経済性などを総合的に評価したうえで作成する推奨医薬品リストおよび使用方針のことです。

地域で医薬品の選択基準を共有することで、医療機関ごとの薬剤選択のばらつきを抑え、地域全体で適切な医薬品使用や安定供給体制の構築につながることが期待されています。

参照:地域フォーミュラリについて /厚生労働省
参照:地域で協働して作成する推奨薬リスト(地域フォーミュラリ)について (協力依頼) /厚生労働省

「単品単価交渉」とは

2026年(令和8年)度の診療報酬改定で新たに施設基準に追加された「単品単価交渉」については、疑問が出やすいポイントのため、詳しく解説していきます。

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薬剤師コラム編集部

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