<慢性腎臓病(CKD)×糖尿病>患者へ生活改善をどう伝えるべきでしょうか?

薬剤師1年目のAさんは、主に内科の処方箋を応需する保険薬局に勤務しています。
今回の患者さんは糖尿病ですが、血糖値をコントロールできていません。今日は医師から「このままだと透析になりますよ」と強めに言われてしまい、落ち込んでいます。Aさんは、どのように対応すれば良いかわからず困っているようです…。そこで、CKD療養指導に詳しい先輩薬剤師が登場!今回は糖尿病と慢性腎臓病の関係、腎臓病の進行を遅らせるための療養指導について学びましょう。
糖尿病歴10年の患者さんのデータ
プロフィール
45歳男性、2か月に1回、内科の外来処方せんを持って来局。併用薬なし。
糖尿病歴10年以上。仕事の付き合いで飲みに行くことが多く、生活習慣を改善できていない。医師から食生活については何度も指導されている。
コロナ禍で飲み会が減った時にはHbA1c 7.5%まで下がっていた。糖尿病で透析になるという話を聞いたことはあったが、自分には関係ない話だと思っていた。
現在の検査値
身長165cm、体重67kg
① 診察時血圧125/75 mmHg
② HbA1c 8.5%
③ Scr 0.9 mg/dL (eGFR 73mL/min/1.72m2、ここ最近は -4mL/min/1.72m2/年で悪化傾向)
④ 尿蛋白(-)
処方内容
- メトホルミン錠MT250mg 9T 3×毎食後 56日分
- ダパグリフロジン錠10mg 1T 1×朝食後 56日分
- デュラグルチド皮下注0.75mg 8キット 週に1回皮下投与
※半年以上処方変更なし
患者さんの訴え
「最近は腎機能が少しずつ下がっていて、『このままでは透析になりますよ』と医師に叱られてしまいました。
仕事の付き合いもあるから飲み会は断れないけど、透析になるのは絶対に嫌です。どうしたらいいのか分からなくて困っています」
新人薬剤師の疑問
- 「このままだと透析」と言われて落ち込んでいる患者さんにはどうフォローすればいいですか?
先輩薬剤師の回答
- 腎機能の悪化を防ぐために、血糖値を下げる方法を一緒に考えましょう。
長年コントロール不良の糖尿病を患っていると、ある時を境に急激に腎機能の低下速度が速くなります。この段階で最も大切なことは、血糖コントロールができるようになることです。
糖尿病はいずれ透析になるというイメージが強いですが、糖尿病が進行すると網膜症や末梢神経障害、心血管イベントなど予後に重大な影響を及ぼす合併症1)も心配になります。