「前立腺肥大症の治療薬、使い分けの基準は?」について泌尿器科医が回答
処方箋や投薬に関する薬剤師の疑問のうち、疑義照会で解決しづらいものについて、m3.com医師会員<エキスパート>からの回答を掲載します。
Q. 前立腺肥大症の治療薬をどのように使い分けている?
前立腺肥大症の治療薬として、α1遮断薬、5α還元酵素阻害薬、PDE5阻害薬など複数の選択肢がある中で先生方はどのような基準で使い分けていらっしゃいますか。ご教示いただけますと幸いです。 60代/病院・診療所勤務
5名の「泌尿器科」医師の回答を紹介します。
医師回答のまとめ
前立腺肥大症の治療薬は、症状や前立腺体積、患者背景を考慮して使い分けます。α1遮断薬を基本とし、前立腺体積が大きく排尿症状が強い場合は5α還元酵素阻害薬を併用します。前立腺体積が大きくなく蓄尿症状の方が強い場合や、即効性よりも心血管疾患や勃起不全等の副次的効果を期待する場合などにはPDE5阻害薬を選択します。
泌尿器科先生の回答
α1遮断薬は括約筋を弛緩させて出しやすくする、5α還元酵素阻害剤は前立腺体積を小さくする、PDE5阻害剤は追加の効果を狙うという目的で使用しております。実際にはα1遮断薬をほぼベースとして使用して、そのうえで前立腺体積が大きい人(30cc以上)などには積極的に5α還元酵素阻害剤を用いています。それでも効果を期待する人にはPDE5阻害剤を使用しております。
40代/臨床研究中核病院/泌尿器科
泌尿器科先生の回答
α1遮断薬は最もよく使用する薬です。正直大きな差はないですが、エブランチルは血圧が低下しやすく、ユリーフは血圧が低下しにくいうえ効果はやや強いです。5α還元酵素阻害薬は前立腺が大きめの症例(>30ml)で排尿症状が強い時にα1遮断薬に追加して使用することが多いです。PDE5阻害薬については慢性前立腺炎様の症状がある症例に効果がある印象で、単剤、他薬に追加して使用しています。
50代/一般病院/泌尿器科