清潔感のある印象で患者さんの悩みを引き出す
前回の第一回では、「意外と見られている薬剤師の外見について」をテーマにお話しました。服装のケアをすることで、自分が相手からどのように見られているかを意識し、服装の基本的な色使いや、服装の統一感によって患者さんにチームとしての洗練された印象を与えるためのコツを解説しました。
前回に引き続き今回も、アパレル業界に16年携わり、現在南麻布でスタイリストとして活躍されている髙野大輝さんに、薬剤師という医療職が意識したい外見のポイントについてうかがいました。
シャツは襟の形に注意して選ぼう
カッタウェイ
台襟
普段、シャツを選ぶ際に何気なく済ませていることもありますが、検討するべきことがたくさんあります。今回取り上げたのは「色」と「襟」。
色は清潔感を出すために基本の白色をまずは選び、次に青系を揃えましょう。そして、襟の形はネクタイの有無によって選ぶべきものが変わります。
今回の基本をおさえて、まずはセオリー通りに考えていくのが良いでしょう。
また、前回のお手入れの話にも繋がりますがきちんと洗濯されてパリッとした状態かつ、袖や首元がサイズに合っているのは大前提です。
このような基本的な部分をきっちりとおさえていくことで、投薬台から見える薬剤師の印象は大きく変わるはずです。
靴やベルトなど、細部まで見せ方にこだわろう
左から無地、ドット、ストライプ、小紋
ディンブルをつけたネクタイの結び方の例
左:外羽根のプレーントゥ
右:タッセルローファー
自分軸ではなく他人軸で考えてみる
前回に続いて、薬剤師でも考えたい「外見」について、服装という観点からスタイリストの髙野大輝さんにお話をうかがいました。
私たち薬剤師は、日々の業務でたくさん患者さんとお話をします。
同じようにお話をするのであれば、気持ちの良い空間で、洗練された外見のプロフェッショナルに対応された方が、きっと効果的でしょう。
今回のインタビューで、薬剤師が日頃からよく使うペンの話もさせていただきました。
その際、「自分用と患者さん用で、ペンを使い分けるのはどうでしょうか?」と提案されました。
ペンを変えるだけでも、患者さんは”特別な存在”として扱われ、「もてなされている」と感じてもらえることがあると思います。
そして、患者さんに気持ちよく問診票を記入してもらうためにはどのようなペンが良いだろう…と、改めて「他人軸」で薬剤師が扱うアイテムを考え直すこと、そうやって患者さんの気持ちになって自分たちのサービスを想像することは大事なことであると気づかされました。
次回は、「患者さん対応に役立つ接客のポイント」を元CAさんにインタビューしてお届けします。