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企業薬剤師の転職・年収コラム

更新日: 2026年4月1日 薬剤師コラム編集部

薬剤師から製薬会社の研究職に転職できる?一般企業への転職のコツも解説

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薬剤師として患者さんに調剤や服薬指導を行う毎日のなかで、ほかの仕事もしてみたいと考えることはないでしょうか。

特に、製薬会社での研究職に憧れを持つ方は少なくないかもしれません。また、調剤薬局やドラッグストアではなく、一般企業でサラリーマンとして働きたいと思っている人もいるでしょう。

今回は、薬剤師から製薬会社の研究職への転職は可能なのかどうかや、研究職以外の一般企業への転職のポイントについての情報をお届けします。

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製薬会社の研究職とは

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製薬会社の研究職は、新しい医薬品の創出を目指して日々研究開発を行う専門職です。
どのような仕事なのかを詳しくみていきましょう。

研究職の仕事内容

製薬会社の研究職の仕事内容は多岐にわたりますが、大きく分けて「基礎研究」と「応用研究」の二つに分類されます。

基礎研究は、病気のメカニズム解明や新しい治療ターゲットの探索、新規化合物のスクリーニングなど、医薬品の「種」を見つけるための研究です。
化学合成やバイオテクノロジーをもとに薬の候補となる新規物質を作り、その物質が実際に医薬品として使えるかの実験を地道に繰り返していきます。

応用研究では、基礎研究で得られた医薬品候補物質について、有効性の確認、体内動態や安全性の評価など、実際に医薬品として開発できるかどうかの検証を行います。

その後、ヒトでの有効性や安全性の確認を行う治験を経て、国の審査を受け、新薬として承認されることになります。

研究職は、動物実験や細胞培養、分析機器を用いた実験など、緻密な作業が多く、試行錯誤の連続です。失敗を恐れずに挑戦し続ける粘り強さが求められる職種と言えるでしょう。

研究職の年収

製薬会社の研究職の年収は、他の職種と比較して高い水準にありますが、個人の学歴、経験、専門性、そして企業規模によって大きく異なります。
600万〜800万円が一般的ですが、大手製薬会社で役職が上がれば1000万円を超えることも可能です。

研究職は、修士号を持った大学院卒を中心に採用されるので、初任給の段階でも金額は他業種より高くなります。大手製薬会社の場合、大学院卒の初任給が40万円を超えるケースもあります。

新薬の開発には莫大なコストがかかり、成功するかどうかは会社の経営にも関わります。
研究職の給与は高水準ですが、その責任もまた大きいといえるでしょう。

研究職に就くためのルート

製薬会社の研究職に就くための一般的なルートは、4年制の薬学部で研究を重ねて大学院に進み、修士号または博士号を取得したのち製薬会社に就職するというものです。

薬学部には4年制と6年制がありますが、4年制は薬学の研究中心、6年制は薬剤師の養成と目的に違いがあります。そのため、6年制の薬学部を選ぶと、研究職に就くには不利となってしまいます。

6年制の薬学部を卒業して薬剤師免許を取得した場合でも研究職を目指すことは不可能ではありませんが、臨床薬剤師としての実務経験は研究職に直結する経験とはみなされにくいのが実情です。

薬剤師から研究職を目指すためには、改めて大学院に入って修士号または博士号を取る必要が生じ、ハードルは高くなっています。

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研究職と開発職の違いは?

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製薬会社において、「研究職」と似た職種に「開発職」があります。
製薬会社における研究職と開発職は、密接に関連していますが、役割が異なります。

研究職が新しい薬の「種」を見つけ、その有効性や安全性の基礎的な検証を行いながら医薬品を作るのに対し、開発職は、研究職が生み出した薬の候補を、実際に人々に届けられる医薬品として形にするための役割を担います。

開発職の主な仕事は、臨床試験(治験)の計画・実施・管理、薬事申請資料の作成、製造プロセスの確立などです。
研究職が主にラボで実験を行うのに対し、開発職は事務的な作業が中心となり、臨床現場や規制当局への対応が多くなります。

研究職と開発力はともに医薬品開発には欠かせない存在ですが、求められるスキルセットやキャリアパスは異なることを理解しておく必要があります。

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薬剤師から研究職に転職できる?

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薬剤師として現場で経験を積んできた方が、その経験を活かして製薬会社で働きたいと考えることがあるかもしれません。
では、現場の薬剤師から研究職に転職することはできるのでしょうか。

薬剤師から研究職への転職は難しい

薬剤師から製薬会社の研究職への転職は、非常に難しいと言わざるを得ません。
その主な理由は、求められる専門性と経験のミスマッチにあります。

製薬会社の研究職は、基礎研究から応用研究に至るまで、特定の分野における深い実験知識、データ解析能力、そして大学院での研究実績が求められます。

それに対して、病院や薬局での薬剤師業務で身につくのは、臨床における薬物治療の知識や患者対応スキルであり、研究職に求められる実験手技や専門的な知識とは性質が異なります。

6年制薬学部を卒業し、薬剤師免許を取得した場合、6年制の薬学部での履修内容も、研究職で求められる研究のレベルには足りないと判断されるため、採用のハードルは高くなります。

それでも研究職に転職するためには

それでも薬剤師から研究職への転職を目指すのであれば、思い切った覚悟と努力が必要です。

遠回りのようですが、最も現実的な方法は、改めて大学院に進学し、修士号または博士号を取得することです。薬学系大学院の研究室で、自身の興味のある分野の基礎研究に本格的に取り組み、論文発表などの実績を積むことが不可欠です。

非常に狭き門ではありますが、強い意志を持ち、継続して努力することができれば、可能性は開けるでしょう。

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薬剤師から一般企業に転職することはできる

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ここまで説明してきたように、研究職に転職しようとすると、そのハードルは非常に高くなります。
その一方で、研究職にこだわらなければ、薬剤師が一般企業に転職することは十分に可能です。

研究職以外の職種でも、新薬の開発に貢献することはできます。製薬会社で働くことは、医薬品を全国の患者さんに届ける、非常にやりがいのある仕事だといえます。

自分が製薬会社で働きたいのはなぜなのかを、改めてしっかり確認してみましょう。
新薬の研究そのものに興味や憧れがあるのか、新薬の開発に何らかのかたちで関わることができればOKなのか。
あるいは、接客が苦手で、薬に関わるオフィスワークがしたいという人もいるでしょう。

自分が製薬会社に転職したい理由を見極めることで、転職のルートも見えてきます。
自身のスキルセットを客観的に見つめ直し、企業が求める人材像と合致する点を見つけることが重要です。

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薬剤師から転職できる一般企業の職種

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薬剤師の専門知識や医療現場での経験を活かして転職できる一般企業の職種はいくつかあります。
どのようなものがあるか、確認していきましょう。

MR

MR(医薬情報担当者)は、薬剤師から転職できる代表的な職種の一つです。
MRは、製薬会社に所属し、医師や薬剤師などの医療従事者に対して、自社の医薬品に関する情報を提供し、適正な使用を推進する役割を担います。

薬剤師としての医薬品知識や医療現場での経験は、医師や薬剤師とのコミュニケーションにおいて大きな強みとなります。
また、MRは製薬会社の営業職という面があるため、成績が上がれば給与アップにもつながります。

ただ、MRは高い営業成績が求められる職種であり、全国転勤の可能性もあるため、自身の適性やライフスタイルとの兼ね合いを考慮しておく必要があります。

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CRA(臨床開発モニター)

CRA(Clinical Research Associate:臨床開発モニター)も、薬剤師から転職しやすい職種の一つです。

CRAは、製薬会社やCRO(医薬品開発業務受託機関)に所属し、医薬品の臨床試験(治験)が、定められた計画書や規則に従って適切に実施されているかを監視・管理する役割を担います。

病院などの治験実施医療機関を訪問し、医師やCRC(治験コーディネーター)と連携しながら、データの品質管理や進捗管理を行います。

薬剤師としての医薬品知識や医療現場の理解は、治験を円滑に進める上で不可欠です。論理的思考力や細部への注意深さ、そしてコミュニケーション能力が求められる職種です。

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CRC(治験コーディネーター)

CRC(Clinical Research Coordinator:治験コーディネーター)も知見に関わる仕事で、薬剤師の専門性を活かせる職種です。
CRCは、病院などの治験を実施する医療機関やSMO(治験施設支援機関)に所属して、医師の指示のもと、治験が円滑に進むように患者さんをサポートする役割を担います。

具体的には、治験参加患者の選定、同意取得補助、服薬指導、検査手配、スケジュール管理、記録作成などの業務を行います。

薬剤師としての患者さんへの対応経験や、医薬品に関する専門知識は、治験に参加する患者さんの不安を軽減し、適切な治験実施を支援するうえで非常に役立つでしょう。
患者さんとのコミュニケーションが中心となるため、対人スキルが特に重視されます。

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薬剤師から一般企業への転職を成功させるポイント

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薬剤師から一般企業への転職は、調剤薬局やドラッグストアに比べると難易度は高くなります。
一般企業への転職を成功させるためには、薬剤師としての強みを活かしつつ、企業が求める人材像に自身を合わせるための準備と戦略が必要です。

転職可能な求人がどのくらいあるか調べる

まずは、自分が住んでいる地域に転職可能な一般企業の求人がどのくらいあるか調べることから始めましょう。

薬剤師が働ける一般企業の数は少なく、どこにでもあるというわけではありません。
もし、通勤可能な場所にそのような企業がない場合は、転職をあきらめるか、企業のある場所に転居して仕事に就くかの選択を迫られることになります。

一般企業の数は少なく、求人も欠員が出たときにのみ出るので、企業の場所を確認しながら、求人の有無をこまめにチェックしておくことが必要です。

転職に必要なスキルについて確認する

ある程度転職先について目星がついたら、次に、その職に就くために必要なスキルについて確認しましょう。

たとえば、MRであればコミュニケーション能力や営業スキル、CRAであればデータ管理能力や論理的思考力、CRCであれば患者対応スキルや調整能力などがあげられます。
それぞれの職種で求められる具体的なスキルをリストアップし、自分が現在の職場で培った経験の中から、それらのスキルにつながるものを洗い出しましょう。

不足しているスキルがある場合、現時点で自分で勉強して補完できることについては準備していきましょう。

現在の職場でアピールできるキャリアを積む

転職を考えるのであれば、日々の仕事のなかでも、どのような経験があれば転職の際にアピールできるかを考え、そのようなキャリアを積んでいくことを意識しましょう。

たとえば、特定分野の認定薬剤師資格を取得する、チームリーダーなどの管理業務を経験する、特定疾患の患者さんへの専門的な服薬指導の実績を積むなど、具体的な経験を積むことで、転職時のアピールポイントを増やすことができます。

コミュニケーション能力を磨く

一般企業への転職において、コミュニケーション能力を磨くことは非常に重要です。
薬剤師の仕事は接客業的な面も強く、患者さんとの間でコミュニケーション能力は培われているでしょう。

ただ、企業では、社内外の関係者との円滑な連携、プレゼンテーション、交渉など、より多様なコミュニケーション能力が求められます。
論理的に自分の意見を伝える力、相手の意図を正確に理解する傾聴力、チームで協調して働くための調整力などを意識して磨いていきましょう。

薬剤師専門の転職エージェントに相談する

薬剤師から一般企業への転職を成功させるためには、薬剤師専門の転職エージェントに相談することを強くおすすめします。

薬剤師専門のエージェントは地域の製薬業界も把握していますし、全国規模のエージェントであれば、違う地域の求人を紹介してもらうこともできます。

自分では探しにくい企業を知ることができるだけではなく、自分の希望を伝えておけば、一般企業から求人が出たときに知らせてもらえます。一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらうこともできます。

また、自分一人ではわかりにくい、企業が求める人材像や面接のポイント、履歴書・職務経歴書の書き方についても具体的なアドバイスを受けられます。
専門家のアドバイスを受けることで、効率的に転職活動を進めることができ、ミスマッチのリスクを減らし、希望に近い転職を実現できる可能性が高まります。

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まとめ

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今回は製薬会社の研究職への転職の現実と、一般企業への転職の可能性について解説しました。
薬剤師から研究職への転職は、同じ医薬品にかかわる業界であっても、簡単ではないという現実があります。

一方で、薬剤師の専門知識や経験を活かしながら一般企業で働くことはできます。
どの職種であっても、研究職とは異なる形で、医薬品が患者さんに届くまでのプロセスを支え、人々の健康に貢献できるやりがいのある仕事といえるでしょう。

転職活動を始める際には、自分の希望と住んでいる地域の状況をふまえて準備を進めていきましょう。
その際には、薬剤師専門の転職エージェントが大きな助けとなります。

自分一人では集めにくい情報を教えてもらいながら、効率的に転職活動を進めることができます。
もし、いま新しい働き方を模索しているのであれば、この記事を参考に新たな可能性について考えてみてはいかがでしょうか。

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薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
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