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糖尿病の豆知識

更新日: 2020年9月11日

【第20回】 血糖測定を知ろう!(2)穿刺方法

第20回 血糖測定を知ろう!(2)穿刺方法の画像

糖尿病の世界では長年、患者さんの総死亡を減少させる(長生きできる)治療法の確立を目指してきました。ここ最近、SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬により総死亡を抑制できたという臨床試験結果が出たことで、各国のガイドラインなどが大きく変わってきています。
糖尿病療養指導士、糖尿病薬物療法認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師の資格を持ち、日本糖尿病学会、日本くすりと糖尿病学会、日本化学療法学会に所属する著者が薬剤師の皆さんに知っておいて欲しい糖尿病治療のポイントをご紹介します。

前回に引き続き、血糖測定のポイントをご紹介します。当たり前のようにやっている血糖測定にもさまざまなポイントや落とし穴が存在します。ぜひ明日からの血液検査に活用してください。


第20回 血糖測定を知ろう!(2)穿刺方法の画像

SMBGの穿刺方法と痛みについて

血糖測定手技で最もネックになるのは、手に針を刺して、少しだけ血を出すということではないでしょうか?できるだけ痛くない方法を指導することは非常に重要であると考えます。

第20回 血糖測定を知ろう!(2)穿刺方法の画像

多くの人は、指の腹、もしくは指の側面などを穿刺して、少し血液を出し、血糖測定を行っていると思います。もちろん、それで全く問題ありませんが、第3の場所として手のひらからも穿刺ができることを知っておくことは必要です。実は、指の腹、指の側面よりも、痛みが感じにくい場所でもあるんです。もちろん、指先よりは血液を絞りにくいなどのデメリットもありますので、それぞれの患者さんに選んでいただくことが大切です。穿刺できる場所を広く確保しておくことは、同じ場所を何回も刺して固くなってしまうリスクも減らせますし、何より痛みが少なければ、患者さんに喜んでもらえることは言うまでもないでしょう。
絞りやすさについて言及したので、もう1つ注意点をご紹介します。実は、穿刺部分を絞って血液を出しますが、あまり狭い範囲を強く絞ってしまうと、細胞間液が染み出てしまい、血液が薄まることで、実際の血糖値よりも低い値が出てしまう可能性があり注意が必要です。血液が出にくい人は、穿刺前に手をもんだり、温めたりしておくなどの対応も有効です。穿刺する時、どうしても怖くて穿刺器を軽く手に当てて穿刺してしまう人がいますが、実は、皮膚面に強く当てて穿刺するほうが、血液の確保もしやすく、さらに感じる痛みも少なくなることも知っておきましょう。

SMBGの活用法

忘れてはいけないのが、患者さんの自己負担額です。インスリンやGLP-1受容体作動薬の自己注射を行っている患者さんが、保険適応でSMBGが可能だと言っても、その金額は少なくありません。通常2型糖尿病患者さんで「月60回の血糖測定=830点」。3割負担の患者さんで自己負担2490円/月ということになります。この負担額に見合うだけの効率的な血糖測定方法や活用方法などを患者さんと一緒に情報共有しておくことも、とても大切なことではないでしょうか?
個人的な感覚ですが、2型糖尿病で血糖測定をしている患者さんの多くが朝食前と夕食前の1日2回測定している人が多いと思います。もちろんこの血糖測定タイミングに問題があるわけではありません。朝食前は、基本的に空腹時の血糖値となり、血糖値の最低値を把握することに役立ちます。特に持効型インスリンのようなベースインスリンを使用している患者さんでは、朝一番の血糖値の評価はとても大切です。しかし、患者さんの中には、「食事を食べた後の血糖値はどうなっているんだろう?」「運動する前や後の血糖値はどうなっているんだろう?」「ご飯を食べる前の血糖値は先生からいい感じって言われるけど、その他の血糖値はどんな風に動いているんだろう?」などと考えている人がいるかもしれません。患者さんと相談しながら、適切な血糖測定タイミングを見つけることも療養指導の大切な仕事の1つになると思います。

症例をもとに血糖測定を考えてみよう症例を1つご紹介します。患者さんは、血糖測定により自分の血糖値がどのように変わっているかを知りたがっている一方、1日2回も血糖値を測るのは難しいと考えています。そこで、患者さん、医師と相談し、以下のような血糖測定を行うことにしました。

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柳瀬 昌樹の画像

柳瀬 昌樹
やなせ まさき

薬剤師。薬科大学を卒業後、現在に至るまで病院勤務を続け、糖尿病、感染症などの専門資格を取得。医師の先生方からの全面的ご協力の下、日々奮闘中。
主な取得資格:糖尿病療養指導士、糖尿病薬物療法認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師、日本病院薬剤師会病院薬学認定薬剤師、実務実習認定薬剤師
所属学会:日本糖尿病学会、日本くすりと糖尿病学会(認定薬剤師認定委員兼務)、日本化学療法学会、日本病院薬剤師会
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