糖尿病患者さんから学ぶこと5

絶対にインスリンの種類を変えたくないと訴える患者さんとの関係性構築
患者さんは70台の女性。インスリンをすでに30年近く続けておられました。ある時、外来で主治医の先生から血糖マネージメントについての相談がきたことがきっかけです。カルテなどから情報を整理すると、以前の入院時に測定した畜尿におけるU-CPRが1桁と内因性インスリン分泌がかなり落ちている患者さんで、速効型インスリンと中間型インスリンのプレミックス(3:7)を1日2回、1日量にして60単位以上も打っていらっしゃいました。HbA1cは12%台とかなり高く、頻繁に起こる高血糖に対しては、このプレミックスインスリン10単位を自己判断にて追加投与していることもあるようでした。一度、先生からもインスリンの種類を変える提案をしてもらいましたが、断固として拒否されたということでした。患者さんの思いを知るためにお話を聞くことにしました。