高齢者糖尿病について詳しくなろう2

さて、第2回目となる今回は、前回の続き。高齢者糖尿病患者さんの総合機能評価について見ていきましょう。
②認知機能の評価
認知機能は言うまでもありませんが、患者さんが治療を継続するためには、必ず評価しておくべきものとなります。認知機能が低下すれば、現時点でできている治療が継続できなくなってしまうだけでなく、例えば、低血糖の重症化リスクも高くなる可能性があると思います。
一般的な認知機能の評価方法として、ミニメンタルステート検査(MMSE)、改定長谷川式簡易知能スケール(HDS-R)、地域包括システムにおける認知症アセスメントシート(DASC-21)などがありますが、各現場のマンパワーを加味し、より簡便な評価方法といわれているMini-Cogなどを使用することも可能です。ピットフォールとして、治療可能な病態である慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症、甲状腺機能低下症、ビタミンB1/B12/葉酸欠乏症、薬剤性などが原因になっていることも少なくないため、見逃さないようにしましょう。