高齢者糖尿病について詳しくなろう5

さて、第5回目の今回は、とても大切な一方で、すごく難しい運動療法を掘り下げていきたいと思います。高齢者の運動は、若い人のように何をどれくらいするかを考えるだけでなく、運動療法を行うことによるリスク(転倒したり、怪我をしたり)なども考える必要があります。また、無理をしすぎると、体に残ったダメージにより逆にADLを落としてしまう可能性などもあったりします。
運動の種類

上の図のように、運動は、息が軽く弾む程度に行う有酸素運動と、筋肉に負荷をかけ、筋肉量を増やす目的で行うレジスタンス運動、体幹を鍛え、不安定な姿勢からの回復を速やかに行えることを目的に行うバランス運動、加齢に伴う柔軟性を改善させる目的で行うストレッチングに大別されます。バランス運動とストレッチングは、日常生活のADLを向上したり、怪我をするリスクを低くすることも期待できる運動です。血糖値を改善する効果が高いとされる有酸素運動+レジスタンス運動については、水中歩行が足腰への負担の観点からも推奨されます。ただし、水着に着替えて、プールまでいかなければいけないため、気軽にできる運動なども一緒に考えておくことも必要です。