6歳未満は？手帳無し患者は？「乳幼児服薬指導加算」算定要件を満たそう！
「薬局のアンテナ」のてっちゃんです！
今回は乳幼児服薬指導加算を取り上げます。
この点数は算定頻度が多く、それに比例してご質問を多く頂きます。
今回は、特に多く寄せられる、以下の質問事例についてお答えしていきます。
（参考）乳幼児服薬指導加算の算定要件
※概要を筆者にて抜粋、改変
(1) 乳幼児の年齢、体重、適切な剤形その他必要な事項等の確認を行った上で、患者の家族等に適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指導を行った場合に算定する。
(2) 薬剤の服用期間中の電話等による問い合わせに適切な対応及び指導等を行うこと。
質問事例1：6歳未満の小児に対しては、基本的に算定可と考えて良いでしょうか？
結論としては、「基本的に算定可」と考えております。
要件上、①必要な確認、及び②必要な服薬指導が必要とされています。
「①必要な確認」とは年齢、体重、適切な剤形、その他必要な事項であり、「②必要な服薬指導」とは適切な服薬方法、誤飲防止等に関する服薬指導とされています。
この①と②は、決して特別な事情（課題）を抱えた乳幼児に対してのみ行うものではなく、全ての乳幼児に対して行っていることかと思います。
よって、6歳未満の乳幼児に対しては、基本的に算定可能と考えています。
引用元：YouTubeチャンネル「薬局のアンテナ」の資料より抜粋、一部修正
なお、外用薬のみの処方の場合でも算定可能なのか？という問い合わせも、非常に多く頂きます。
加算の名称が「乳幼児服薬指導加算」ということもあって、内服薬が処方されていないと、算定不可なのではないか？そのような意見もあるかと思います。
「薬局のアンテナ」の見解としては、外用薬のみの場合であっても、必要な算定要件を満たしていれば、算定可である、と考えております。
内服薬でも外用薬でも、乳幼児に必要な確認・服薬指導は行っていると思います。
もちろん、どんなケースでも算定可能という訳ではないですが、必要な確認と服薬指導を行っているのであれば、算定を検討されてはどうでしょうか。
質問事例2：手帳を利用していない患者・持参忘れの患者へも算定可能でしょうか？
この部分は、疑義解釈（H28）で明確に記されております。
（問26）乳幼児服薬指導加算について、「指導の内容等について、手帳に記載すること」とされているが、手帳を持参していない患者に対して、手帳を交付又は手帳に貼付するシール等を交付した場合であっても、当該加算を算定できると理解してよいか。
（答）乳幼児服薬指導加算については、手帳を利用しているが、手帳を持参し忘れた患者には、シール等を交付することでよいが、手帳を利用していない患者に対しては、手帳を交付した場合に算定できるものであること。
なお、シール等を交付した患者が、次回以降に手帳を持参した場合は、当該シール等が貼付されていることを確認すること。
引用：平成28年3月31日発行 厚生労働省保険局医療課 事務連絡「疑義解釈資料の送付について（その1）」より引用
※下線・太字は筆者改変
この疑義解釈を踏まえると、以下の通りに整理できます。
| 手帳を忘れた患者 | シール等を交付で算定可 |
| 手帳を利用していない患者 | 手帳を交付で算定可（シール交付では算定不可） |
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