服薬情報等提供料に相当する実績とは?地域支援・医薬品供給対応体制加算
「薬局のアンテナ」のてっちゃんです!
今回は、地域支援・医薬品供給対応体制加算(旧:地域支援体制加算)における、「服薬情報等提供料」の実績要件を取り上げます。
この加算の実績要件の一つとして、服薬情報等提供料の実績が求められていますが、この実績のクリアは決して低くないハードルであり、多くの薬局が頭を悩ませているのではないでしょうか?
2026年(令和8年)調剤報酬改定では、地域支援体制加算と後発医薬品調剤体制加算が再編されて「地域支援・医薬品供給対応体制加算」が新設され、かかりつけ薬剤師指導料も廃止されました。これに伴い、服薬情報等提供料の実績の考え方にも変更があります。
今回は、地域支援・医薬品供給対応体制加算の中の、「服薬情報等提供料」の実績要件を詳しく確認し、実績クリアのヒントを提示します。
地域支援・医薬品供給対応体制加算の実績要件(服薬情報等提供料)/2026年(令和8年)調剤報酬改定
| 要件 | 加算2 59点 |
加算3 67点 |
加算4 37点 |
加算5 59点 |
|---|---|---|---|---|
| 調剤基本料 | 1 | 1以外 | ||
| ①夜間・休日等の対応 | 40 | 400 | ||
| ②麻薬の調剤 | 1 | 10 | ||
| ③調剤時残薬調整加算・ 薬学的有害事象等防止加算 |
20 | 40 | ||
| ④かかりつけ薬剤師の 服薬管理指導料(1のイ・2のイ) |
20 | 40 | ||
| ⑤外来服薬支援料1 | 1 | 12 | ||
| ⑥在宅(単一建物1人) | 24 | 24 | ||
| ⑦服薬情報等提供料 | 30 | 60 | ||
| ⑧小児特定加算 | 1 | 1 | ||
| ⑨多職種会議への参加 | 1 | 5 | ||
| 施設基準 | ④を含む 3項目を満たす |
7項目を満たす | ④⑥を含む 3項目を満たす |
7項目を満たす |
※①〜⑧は処方箋受付1万回あたりの年間の回数、⑨は薬局あたりの年間の回数(以上)。
※加算2〜5は、加算1(27点)の基準を満たしたうえで算定する。
出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」、「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日 保医発0305第8号)第92
①服薬情報等提供料以外に含めても良い実績は?
処方箋受付1万回あたりの年間の回数で、調剤基本料1の薬局(地域支援・医薬品供給対応体制加算2・3)では30回以上、調剤基本料1以外の薬局(加算4・5)では60回以上の服薬情報等提供料の実績が求められています。
なお、この実績は9項目ある実績要件の一つで、加算2・4は必須の項目を含む3項目以上、加算3・5は7項目以上を満たす必要があります。
一方で、「服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、相当する業務」についてもこの実績に含めても良いとされています。
具体的には、以下のケースが該当します。
服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、相当する業務に含めてよいケース
A)特定薬剤管理指導加算2及び吸入薬指導加算(文書により情報提供した場合に限る)
B)調剤後薬剤管理指導料
C)服用薬剤調整支援料2
※特別調剤基本料Aを算定している薬局が、調剤基本料の注6に規定する医療機関(不動産取引等の特別な関係がある医療機関)へ情報提供した場合は除きます。
これらのうち、A)の吸入薬指導加算は比較的取り組みやすいと思われるため、今回のコラムで取り上げます。
なお、2024年度改定までは「かかりつけ薬剤師指導料の算定患者に、服薬情報等提供料に相当する業務を実施した場合」も含められましたが、2026年度改定でかかりつけ薬剤師指導料が廃止され、この項目はなくなりました。かかりつけ薬剤師の患者の扱いは③で解説します。
➁吸入薬指導加算を実績に含める場合の注意点
意外に知られていないのですが、2024年(令和6年)調剤報酬改定では、「服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、相当する業務」の中に吸入薬指導加算(文書により情報提供した場合に限る)を含めても良いこととなりました。
2026年(令和8年)調剤報酬改定でも、この取り扱いは続いています。
参考:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」(特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて〈令和8年3月5日 保医発0305第8号〉第92)
薬局の状況にもよりますが、吸入薬が処方されている薬局については算定できるチャンスも比較的多いものと思われます。積極的に取り組んでいきましょう。
さらに2026年度改定では、吸入薬指導加算の対象が喘息・慢性閉塞性肺疾患の患者に限られなくなり、インフルエンザの吸入薬の指導も対象になりました。算定は6月に1回まで(2024年度改定では3月に1回まで)です。
対象となる患者さんが広がったため、実績を積み上げるチャンスも増えています。
なお、吸入薬指導加算の算定自体は、お薬手帳での情報提供でも可能ですが、地域支援・医薬品供給対応体制加算の実績に含めるのは「文書により情報提供した場合に限る」とされていますので注意が必要です。
今までお薬手帳で情報提供していた場合は、文書での情報提供へ切替えることで、より正確な情報伝達にもつながるものと考えております。
吸入薬指導加算の概要