【薬局のアンテナ版】算定要件を満たそう!事例でポイント解説

更新日: 2024年9月17日 薬局のアンテナのてっちゃん

【徹底解説】医療DX推進体制整備加算の算定、マイナ保険証利用実績の考え方

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「薬局のアンテナ」のてっちゃんです!

2024(令和6)年10月から、医療DX推進体制整備加算が変更になります。
医療DX推進体制整備加算については、日々多くのお問い合わせを頂いており、その大半が「当薬局が要件を満たしているかどうかチェックして欲しい」というものです。

医療DX推進体制整備加算は、算定する月によって要件も変わることもあり、要件が非常に複雑です。多くの薬局を悩ませている点数と言えます。
そこで今回は、医療DX推進体制整備加算をどこよりも分かりやすく、徹底解説します。

医療DX推進体制整備加算の概要

医療DX推進体制整備加算については、2024(令和6)年10月から、新たにマイナ保険証利用率の実績が要件に盛り込まれる事になりました。他の要件はほぼこれまで通りですので、本コラムではマイナ保険証利用率の実績に絞って変更点をお伝えします。

以下の図が、マイナ保険証利用率の実績要件に関する要約です。
例えば、令和6(2024)年10月~令和6(2024)年12月の期間で加算1(7点)を算定する場合は、15%以上のマイナ保険証利用率が必要となります。

マイナ保険証利用率の実績要件に関する要約

(筆者作成)

薬局のアンテナ作成「マイナ保険証利用率の実績要件に関する要約」図

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マイナ保険証利用率の実績の考え方(令和6(2024)年10月~令和7(2025)年1月で算定する場合)

ご自身の薬局のマイナ保険証の利用率をどのように確認するのか、という点ですが、ざっくりというと、一定期間のマイナ保険証の利用率の最高値を利用率として見なすことになります。
文章よりも図でご確認頂いた方がイメージしやすいかと思いますので、以下をご参照下さい。

マイナ保険証利用率の実績の考え方(令和6(2024)年10月~令和7(2025)年1月)

(筆者作成)

薬局のアンテナ作成「マイナ保険証利用率の実績の考え方(令和6(2024)年10月~令和7(2025)年1月)」

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図中にまた新しい言葉(レセプト件数ベース・オンライン資格確認件数ベース)が出てきていますが、まずは全体像を押さえて頂きたいので、その違いについては後述します。

図の解説に戻ります。
例えば、令和6(2024)年10月に算定する場合は、令和6(2024)年5月~7月の3ヶ月間のレセプト件数ベースのマイナ保険証利用率の最高値、もしくは、令和6(2024)年6月~8月の3ヶ月間のオンライン資格確認件数ベースのマイナ保険証利用率の最高値、このいずれかの数値で判断します。

図中の例だと、オンライン資格確認件数ベースで、8月が20%となっていますので、この20%が適用され、図中の表に当てはめて加算1(7点・15%以上)が算定出来るということです。

もう一つ例を挙げます。
例えば、令和7(2025)年1月に算定する場合は、令和6(2024)年8月~10月の3ヶ月間のレセプト件数ベースのマイナ保険証利用率の最高値、もしくは、令和6(2024)年9月~10月の3ヶ月間のオンライン資格確認件数ベースのマイナ保険証利用率の最高値、このいずれかの数値で判断します。

図中の例だと、オンライン資格確認件数ベースで11月が20%となっていますのでこの20%が適用され、図中の表に当てはめて加算2(6点・20%以上)が算定出来るということです。

令和6(2024)年10月~令和7(2025)年1月の算定のポイントとしては以下を押さえておきましょう

医療DX推進体制整備加算の算定ポイント(令和6(2024)年10月~令和7(2025)年1月)

①レセプト件数ベースorオンライン資格確認件数ベースのマイナ保険証利用率の直近3ヶ月の最高値を適用する

②直近3ヶ月の考え方は、レセプト件数ベースは算定月の5ヶ月前~3ヶ月前、オンライン資格確認ベースは算定月の4ヶ月前~2ヶ月前となる。つまりレセプト件数ベースとオンライン資格確認件数ベースでは実績判定期間にズレがある。

③オンライン資格確認件数ベースは経過措置であり、令和6(2024)年10月~令和7(2025)年1月の算定分のみに適用される。令和7(2025)年2月以降の算定ではオンライン資格確認件数ベースは使えず、レセプト件数ベースのみとなる。

マイナ保険証利用率の実績の考え方(令和7(2025)年2月以降に算定する場合)

マイナ保険証利用率の実績の考え方(令和7(2025)年2月以降に算定する場合)

(筆者作成)

薬局のアンテナ作成「マイナ保険証利用率の実績の考え方(令和7(2025)年2月以降に算定する場合)

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令和7(2025)年2月以降の算定分については、オンライン資格確認ベースの算定率は用いることが出来ません。レセプト件数ベースの最高値のみで判断する事になります。

図で解説すると、例えば、令和7(2025)年2月に算定する場合は、令和6(2024)年9月~11月の、3ヶ月のレセプト件数ベースのマイナ保険証利用率の最高値で判断します。
図中の例だと、レセプト件数ベースで9月が15%となっていますのでこの15%が適用され、図中の表に当てはめて加算3(4点・10%以上)が算定出来るということです。

令和7(2025)年4月以降については、現時点(令和6(2024)年9月9日時点)でマイナ保険証の利用率実績要件が示されておりませんが、求められる実績は徐々に高くなっていくものと想定されます。また、利用率実績だけでなく、算定要件そのものが変わる可能性もありますので、続報をお待ちください。

令和7(2025)年2月以降の算定のポイントとしては以下を押さえておきましょう

医療DX推進体制整備加算の算定ポイント(令和7(2025)年2月以降)

① レセプト件数ベースのマイナ保険証利用率の直近3ヶ月の最高値を適用する

② 直近3ヶ月の考え方は、算定月の5ヶ月前~3ヶ月前となる

③ R7年4月以降の取り扱いは現時点(R6年9月9日)では未定

マイナ保険証の利用実績、レセプト件数ベース、オンライン資格確認件数ベースの違い

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薬局のアンテナのてっちゃん
やっきょくのあんてなてっちゃん

4年生大学を卒業後、薬局・ドラッグストア・企業での勤務を経験。当初より人前に立って話すことに苦手意識があったため、それを克服するために研修担当を志願し、経験を積む。その中で「人に伝える・教える」ことにやりがいを感じるようになる。 現在はフリーランスとして、薬局向けに各種研修や経営アドバイス、資料提供などを行っている。 「薬局のアンテナ」の名称でYouTubeチャンネルとLINE公式アカウントを運営中。薬局に関わる全ての方に役立つ情報発信を行っている。

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