プレアボイド報告や勤務要件など、地域支援体制加算Q&Aを解説します!

「薬局のアンテナ」のてっちゃんです!
今回は、地域支援体制加算の施設基準のうち、特に多く寄せられる質問にQ&A方式で解説していきます。
地域支援体制加算は、実績要件(例:かかりつけ薬剤師指導料の件数1万回あたり20件/年)に目が向きがちですが、プレアボイド報告を忘れて、地域支援体制加算を算定出来なくなったという薬局様も見受けられます。
これはあくまで一例ですが、そのほかにも施設基準で留意すべき点は多いため、今回のコラムで理解を深めて頂き、算定に向けた対応にお役立て頂ければ幸いです。
Q1:プレアボイド報告は12月末までにしないと、翌年は算定不可ってホント?
必ずしもそうとは言い切れないですが、基本的には、プレアボイド報告は12月末までにしないと、翌年は算定不可です。
詳細は順を追って解説しますが、まずは以下のイメージをお持ち頂くと理解しやすくなると思います。

筆者作成
ここから詳細に入ります。まずは、施設基準を正確に把握しましょう。
特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて
施設基準(5) 医療安全に関する取組の実施として以下を満たすこと。
イ 「薬局機能情報提供制度の考え方及び報告に当たっての留意点について」(令和5年 11 月1日付け医薬総発第1101第2号)に基づき、薬局機能情報提供制度において、「プレアボイド事例の把握・収集に関する取組の有無」を「有」として直近一年以内に都道府県に報告していること。
引用元:特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて/厚生労働省
ここに記載の通り、厳密にはプレアボイド報告ではなく、「プレアボイド事例の把握・収集に関する取り組み」をしていることが要件となります。
この取り組みがどのような取り組みなのかは、薬局機能情報提供制度において明示されています。
プレアボイド事例の把握・収集に関する取組の有無
① プレアボイド事例の把握・収集に関する取組の有無
プレアボイドとは、Prevent and avoid the adverse drug reaction(薬による有害事象を防止・回避する)という言葉を基にした造語であり、医療機関では一般社団法人日本病院薬剤師会においても薬剤師が薬物療法に直接関与し、薬学的患者ケアを実践して患者の不利益(副作用、相互作用、治療効果不十分など)を回避あるいは軽減した事例をプレアボイドと称して報告を収集し、共有する取組が行われているが、近年では、医療機関だけではなく、薬局における副作用等の健康被害の回避症例等も収集し、当該情報を医療機関等の関係者と連携して共有する取組も行われている。薬局においてこのような取組に参加し、事例の提供を行っている場合は「有り」とし、それ以外の場合は「無し」とする。
また、当該項目に該当する取組として、2(2)(ii)の薬局医療安全対策推進事業におけるヒヤリ・ハット事業の「参加薬局」として登録を行うだけではなく、報告期日の前年1年間に、疑義照会により処方変更がなされた結果、患者の健康被害や医師の意図した薬効が得られないことを防止するに至った事例を報告した場合も「有り」として差し支えない。
参照元1:医薬総発1101第2号 令和5年11月1日薬局機能情報提供制度の考え方及び報告に当たっての留意点について/厚生労働省
参照元2:保医発0305第6号 令和6年3月5日 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて /厚生労働省
つまり、以下のいずれかを行っている場合は、薬局機能情報提供制度において、「プレアボイド事例の把握・収集に関する取り組み」を「有り」と出来ます。
プレアボイド事例の把握・収集に関する取り組みを「有り」にできるケース
①薬局における副作用等の健康被害の回避症例等を医療機関等の関係者と連携して共有する
②ヒヤリ・ハット事業の「参加薬局」として登録し、報告期日の前年1年間に、疑義照会により処方変更がなされた結果、患者の健康被害や医師の意図した薬効が得られないことを防止するに至った事例を報告した場合
この①or②のいずれかを行っている場合、薬局機能情報提供制度において「プレアボイド事例の把握・収集に関する取り組み」を「有り」とする事ができ、要件を満たすということになります。

これらのうち、
①を行っている薬局はそれほど多くないと思われ、②を行うことで要件を満たす薬局が大半と思われます。
②では2点注意が必要です。
<1点目:報告期日について>
報告期日の前年1年間での報告が求められています。
例えばN+1年6月から算定しようとすると、その前年のN年12月末までにヒヤリ・ハット事業で事例報告が必要です。
<2点目:報告期日について>
どんな事例報告でも良いわけではなく、「疑義照会により処方変更がなされた結果、患者の健康被害や医師の意図した薬効が得られないことを防止するに至った事例」である必要があります。
つまり、疑義照会により処方変更がなされている必要があります。
どのような事例でも良いという訳ではないので注意しましょう。
以上、プレアボイド事例に関する要件は、薬局機能情報提供制度も関わってくるため複雑ですが、算定開始月の前年の実績が必要など、早めの対応が必要です。
特に漏れやすい部分となりますので、特に注意しながら対応していきましょう。
Q2:管理薬剤師は1年以上の在籍が必要とありますが、その期間の考え方は?
管理薬剤師に関する要件のうち、特に以下の要件についてご質問を多く頂きます。