処方内容(控え)は廃止?紛失したら?電子処方箋の様々な疑問に回答

「薬局のアンテナ」のてっちゃんです!
2025年4月から医療DX推進体制整備加算で運用が求められている「電子処方箋」。電子処方箋については、日々多くの質問をいただいています。
そこで今回は、その中でも特に多く寄せられる質問に対して、Q&A方式で解説します。
医療機関においても電子処方箋の導入が進んでおり、薬局で電子処方箋を応需する機会も増えてくるかと思います。
電子処方箋についての疑問は、なるべく早い段階で解消しておきましょう。
Q1.マイナ保険証がなくとも電子処方箋に基づいて調剤できますか?
はい、調剤できます。
マイナ保険証、健康保険証(資格確認書)のいずれであっても、電子処方箋を応需する事ができます。ただし、健康保険証(資格確認書)の場合は処方内容(控え)に記載されている引き換え番号が必要です。
処方内容(控え)は患者さんが持参しますので、そちらで確認ください。
なお、マイナ保険証での受付の場合、処方内容(控え)は必要ありません。

引用元:令和4年度オンライン説明会 令和5年度電子処方箋医療機関・薬局説明会 よくあるご質問 /厚生労働省
Q2.処方内容(控え)を紛失した場合でも、電子処方箋に基づいて調剤ができますか?
はい、調剤できます。
マイナ保険証での受付の場合、そもそも処方内容(控え)は必要ありません。
健康保険証(資格確認書)の場合でも処方内容(控え)そのものが必要なのではなく、処方内容(控え)に記載されている引換番号が必要です。
もし、処方内容(控え)を紛失した場合でも、患者さんが医療機関に問い合わせて引換番号が分かれば、その番号を薬局にお伝え頂くことで調剤が可能となります。

(筆者作成)
Q3.処方内容(控え)は廃止されますか?
はい、廃止時期は未定ですが将来的には廃止される見通しです。
前述の通り、薬局では処方内容(控え)そのものは必要としません。患者さんもマイナポータル上で処方内容を閲覧できるので、患者さんも、本来であれば処方内容(控え)は不要です。
ただし、マイナポータルで処方内容を閲覧することが定着していない現状を踏まえ、当面の間患者さんにお渡しされることとなっています。
処方内容(控え)は、マイナポータルで処方内容を閲覧することが一定程度定着するまでの過渡的な措置であり、将来的には廃止されるものと見込まれています。

引用元:マイナポータル処方情報ページ
Q4.処方内容(控え)は薬局で保存する必要がありますか?
いいえ、必要ありません。
処方内容(控え)は患者さんのものですので、患者さんに返却しましょう。
調剤で用いるため等の理由で一旦お預かりしたり、コピーを取らせて頂くことは可能ですが、必ず患者さんの同意を得た上で行いましょう。
なお、患者さんから薬局での処分を依頼された場合は、薬局で処分しても、問題ありません。