疑義照会したら電子処方箋の処方データも修正か?電子処方箋で多い疑問7つ

「薬局のアンテナ」のてっちゃんです!
2025年4月から医療DX推進体制整備加算で運用が求められている「電子処方箋」。電子処方箋については日々多くのご質問を頂いている所です。
そこで今回は、疑義照会から調剤結果登録までの業務で多く頂くご質問を、Q&A方式で解説していきます。
電子処方箋の受付に関する疑問は以下のコラムでまとめています。
処方内容(控え)は廃止?紛失したら?電子処方箋の様々な疑問に回答
ぜひあわせてご覧ください。
Q1.電子処方箋を導入した後、疑義照会はどのように行いますか?
これまで通りの運用になります。
電子処方箋は、あくまで従来の紙処方箋が電子化されたものです。
よって、疑義照会が電子化される訳ではないので、疑義照会については引き続き電話やFAX等の従来の方法で行って頂くことになります。なお、調剤結果登録を行うことで疑義照会内容を処方医へ伝達することは電子的に可能です。

電子処方箋・調査結果の登録フロー図
Q2.疑義照会の結果、薬剤の変更が生じた場合、医療機関側は電子処方箋管理サービスの処方箋のデータを変更する必要はありますか?
必要ありません。むしろ、変更してはいけないと考えておきましょう。
紙の処方箋と同様、疑義照会で薬剤に変更があったとしても、医療機関側で発行済み処方自体を書き換えることはしません。疑義照会後の調剤結果については、薬局が電子処方箋管理サービスに調剤結果登録することで反映されます。
なお、処方箋の書き換えではなく、医療機関側で電子カルテに薬剤変更の記録を行うことは全く問題ありません。

引用元:オンライン資格確認の次は電子処方箋!~いま、進めよう~薬局向け説明会 /厚生労働省
Q3.電子処方箋を受け付けた場合は、どのように処方箋情報を見て調剤すればよいですか?
これまでの紙処方箋と異なり、処方箋が電子化されていますので、調剤時の流れも変わるものと思われます。
薬剤調製行為の手順やルールについて、電子処方箋特有のルールは定められていませんので、紙処方箋同様、薬局毎の状況に合わせて柔軟に対応頂くことが可能です。
例えば、タブレット端末で処方内容を表示させる、処方内容(控え)を印刷させて頂く、レセコンから調剤指示書を印刷する、といった方法が考えられます。
Q4.処方箋や調剤結果のデータは、必ず電子処方箋管理サービスに登録する必要がありますか?
厳密には必須とはされていませんが、レセコンシステムや薬歴システムにおいて登録が求められる仕様となっているケースが多いと思われます。
電子処方箋管理サービスへ登録することで、タイムリーに他の医療機関や薬局がその情報を閲覧することが出来ます。

引用元:令和4年度オンライン説明会 令和5年度電子処方箋医療機関・薬局説明会 よくあるご質問(抜粋) /厚生労働省
なお、医療DX推進体制整備加算を算定する場合は、紙処方箋も含めて調剤済になった日に調剤結果を登録する事が必要です。あわせて把握しておきましょう。
Q5.電子処方箋導入後はどのように調剤録を作成し、保管すればよいのでしょうか。
調剤録はこれまで通りの作成、保管となります。
レセコンシステムの仕様によっては、調剤録の電子化にも対応しているケースもあります。調剤録の電子化を検討される場合は担当のレセコンシステムベンダーさまにご確認ください。