調剤結果登録の内容は?HPKIカードは必要?電子処方箋の疑問に回答

「薬局のアンテナ」のてっちゃんです!
本コラムでは、電子処方箋で特に分かりにくい調剤結果登録、電子署名について取り上げます。
調剤結果登録と電子署名については、レセコン上の操作方法は分かっていても、その仕組みが分からずにモヤモヤされている方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、調剤結果登録と電子署名について、特に多い質問を取り上げて解説していきます。
なお、電子処方箋に関するQ&Aについては以下のコラムでも取り上げています.
併せてご参考下さい。
Q1:調剤結果登録が必要な理由は?
調剤結果登録を行うことで、電子処方箋を導入している医療機関や薬局が調剤情報を閲覧出来るからです。
調剤結果は電子処方箋管理サービスに登録することになります。
また、電子処方箋だけでなく、紙処方箋の調剤結果も登録出来ますので、受け付けた処方箋のほぼ全てについて調剤結果登録が可能です。(自費処方箋等は除く)
調剤結果登録を行うことで、電子処方箋を導入している他の医療機関や薬局も、その調剤結果を閲覧出来るようになります。
他の医療機関や薬局で調剤結果の情報を閲覧出来れば、その情報を元に重複投薬等チェックが行えるため、より安全な医療の提供にもつながります。
調剤結果登録のイメージは以下の図にてご確認ください。

参照元:そうだったのか、電子処方箋 /厚生労働省
なお、調剤結果登録そのものは義務ではありませんが、医療DX推進体制整備加算を算定している場合は、紙の処方箋も含めて原則として全ての調剤結果を速やかに電子処方箋管理サービスに登録することが必要です。
参考:医療DX推進体制整備加算の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について(その1) /厚生労働省
Q2:調剤結果登録って、どんな情報を登録しているの?
主に、調剤内容・疑義照会内容・電子署名の3種類です。
調剤結果登録とは、「調剤情報提供ファイル」を作成し、電子処方箋管理サービスに登録することを指します。
「調剤情報提供ファイル」には、調剤結果(調剤内容)、疑義照会内容、電子署名の情報がされています。※処方箋の種類によって微妙に異なります。
詳細は以下の図でご確認くださいませ。

引用元:電子処方箋管理サービスの導入に関する システムベンダ向け技術解説書 【医療機関・薬局】 /厚生労働省
Q3:紙の処方箋でも、電子署名は必要なの?
必要はありません。紙の処方箋において、電子署名することは任意です。
電子署名は「電子的に文書をやり取りするにあたり、正当な者が文書を記録したことを証明するため、従来の紙への署名または記名・押印を電子的に実施すること」を指します。
よって、紙の処方箋であれば、処方箋に薬剤師名を署名又は記名・押印することができるので、電子署名は必要ありません。(任意です)
電子処方箋の場合は、処方箋が電子文書ですので、電子署名が必要となります。

引用元:電子処方箋における 電子署名について 【医療機関・薬局の方々へ】 令和6年11月 1.1版 /厚生労働省 医薬局