ドラッグストア薬剤師の転職・年収コラム

更新日: 2024年12月25日 薬剤師コラム編集部

ドラッグストアへ転職検討中の薬剤師向けメリットデメリットなど徹底解説

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薬剤師の勤務先としてメジャーなのは病院、調剤薬局、ドラッグストアですが、医療の専門機関である病院や調剤薬局に対して、ドラッグストアは違う特徴を持っています。

ここでは、ドラッグストアへの転職に興味のある方に、ドラッグストアの業務内容や給与水準、メリット・デメリットなどについて解説します。転職の際のポイントについても詳しく説明しているので、ドラッグストアへの転職をお考えの方はぜひ参考にしてください。

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ドラッグストアの種類

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まずドラッグストアの種類とそれぞれの特徴について説明します。

ドラッグストアの特徴

ドラッグストアは、調剤薬局とは異なり、処方箋による医薬品だけでなく、一般用医薬品、日用品、化粧品、健康食品など多岐にわたる商品を取り扱っています。
そのため、薬剤師であっても、店舗で働く際には、レジ対応や在庫管理、POPの作成なども担当することになります。薬剤師としての知識に加え、小売業務に関するスキルも必要とされる点が特徴です。

ドラッグストアでは、調剤業務を行っているかどうかが大きな違いとなります。
次に、それぞれの違いを見ていきましょう。

OTCのみのドラッグストア

OTCのみのドラッグストアでは、医師の処方箋なしで購入できる一般用医薬品、日用品、化粧品などを取り扱っています。

OTC医薬品は、基本的にセルフ販売となりますが、薬剤師はお客様のニーズに合わせて薬選びをサポートすることが主な仕事となります。要指導医薬品や服薬指導が必要な商品もあるため、OTCに関する勉強は欠かせません。。

調剤業務がないぶん、接客や商品陳列、在庫管理など店舗運営の比重が高くなっています。医薬品だけでなく日用品や化粧品の知識も求められます。

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調剤併設のドラッグストア

調剤併設のドラッグストアには、一般用医薬品や化粧品、日用品などの販売コーナーとは別に調剤室が設置されています。
そこでは病院で発行された処方箋を扱うため、調剤薬局と同様の調剤業務を行います。

調剤併設の店舗では、薬剤師の専門性がより必要とされるといえます。
調剤業務のみを行うのか、OTCや日用品などの販売も行うのかは、店舗によって異なりますが、ドラッグストアと調剤薬局両方の仕事を経験できる職場だと言えます。

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ドラッグストアの仕事内容

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続いて、ドラッグストアに勤務する薬剤師がどのような仕事をしているのかについて、OTCのみの店舗と調剤併設の店舗に分けて紹介します。店舗の種類によって、中心となる業務や求められるスキルが異なります。

ドラッグストア(OTCのみ)

OTCのみのドラッグストアでの業務は、一般のお客様へのOTC医薬品販売やアドバイスが中心です。
主な業務は以下のとおりです。

  • OTC医薬品の販売、説明、相談対応
  • 化粧品、日用品、食品などの販売業務
  • 在庫管理、発注業務
  • レジ打ち
  • POP作成
  • 店舗の開店、閉店作業

薬剤師の知識を活かしつつ、小売業的な働き方をしたい人におすすめです。
店舗マネジメントに興味のある人にとっては、自分の取り組みが売り上げに直結するのでやりがいがあるでしょう。

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ドラッグストア(調剤併設)

基本的にはOTCのみのドラッグストアと業務内容は同じですが、そこに調剤業務が加わります。
主な調剤業務は以下のとおりです。

  • 処方箋の監査業務
  • 処方箋にもとづく調剤業務
  • 調剤薬の在庫管理
  • 利用者への服薬指導
  • 各種相談対応

「調剤に専念したい」と考える人には調剤専門スタッフとして就業するという選択肢もあります。ただ、調剤専門で働くことが可能かどうかは店舗により異なるので、求人の内容をしっかり確認しましょう。

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ドラッグストア薬剤師の年収

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次に、ドラッグストアに勤務している薬剤師の年収について解説していきます。

薬キャリエージェントの調査によると、ドラッグストア薬剤師の平均年収は調剤併設で528万円、OTCのみは500万円です。これは、病院や調剤薬局より高い傾向にあります。

ドラッグストアは小売店のため売り上げアップの余地が大きく、ドラッグストア業界が伸びていることもあり、年収の水準が高くなっていると考えられます。また、薬剤師でありながら調剤以外の業務も行うことや、管理職のポストが他の職種より多いことも年収アップに結びつきやすいと言えるでしょう。

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ドラッグストア薬剤師の働き方

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ドラッグストアの薬剤師はどのような働き方をしているのでしょうか。
「年中無休で休みが取りにくそう」「遅い時間まで営業しているし、残業が多そう」そのようなイメージをお持ちの方も多いでしょう。
ここからは、ドラッグストアに勤務する薬剤師の働き方を紹介します。

勤務時間・休日

多くのドラッグストアは年中無休で、朝から夜遅くまで営業しています。そのため、店舗の営業時間に合わせたシフト制が多く、夜間や週末も勤務する必要があります。
正社員の場合、パートが入りにくい時間帯に入らなければならないといったことも出てくるかもしれません。

子どもがいるなどの事情で、土日を休みたいと考える人には厳しいと言えます。一方、いろいろな場所が空いている平日に休みを取れるのはメリットと考える人もいるでしょう。

福利厚生

ドラッグストアには全国的な大手チェーンも多く、福利厚生は充実しています。社会保険や育休・産休のような一般的な社会保険のほか、独自の福利厚生を設けている企業も多くあります。

たとえば、社員持株制度やレジャー施設の割引、資格の取得補助といった制度を整えているところがあります。また、買い物割引制度は毎日の生活にうれしい、ドラッグストアならではの福利厚生だと言えるでしょう。

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ドラッグストア薬剤師のメリット・デメリット

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ここからは、ドラッグの薬剤師として働くうえで知っておきたいメリットとデメリットについて解説していきます。

ドラッグストアで働くメリット

まず、ドラッグストアで働くことのメリットを見ていきましょう。

お客様と近くやりがいがある

ドラッグストアは、ちょっと体調が悪いな、病気になったかな、というお客様がまず足を向ける場所になります。そのような人の相談に乗り、知識や経験を生かして適切な薬をアドバイスするのは、薬剤師でなければできないことです。ドラッグストアならば、より生活に近い話も交えながらお客様の話をじっくり聞く機会も多いでしょう。

お客様に近い立場で健康のサポートができ、「ありがとう」の言葉がいただけるのは、ドラッグストアで働く魅力だと言えます。

業務の幅が広い

調剤だけでなく、販売、接客、商品管理、売り場づくりといったさまざまな業務を行うので、単に薬剤師にとどまらない能力が身につきます。接客スキル、マネジメントスキルなどはいろいろな面で役立つでしょう。

また、調剤併設の店舗では、特定のクリニックの門前薬局に比べると処方箋の種類が多く、扱う薬も多いため、知識の幅が広がり、薬剤師としてのスキルアップが期待できます。

調剤薬局や病院勤務では扱うことのないOTCに関する知識を得られるのもメリットだと言えます。
多角的な視点からお客様をサポートすることで、薬剤師としてのスキルを高められる環境です。

給与が高い

先ほど説明したように、ドラッグストアは病院や調剤薬局に比べると給与水準は高くなっています。また、昇進できるポストが比較的多く、自分の努力が年収アップにつながりやすい点はドラッグストアの魅力です。

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店舗運営のおもしろさがある

調剤薬局では、処方箋の枚数や薬の値段を自分でコントロールできないため、売上をアップしたいと思っても難しい面があります。

それに対して、ドラッグストアは小売店という側面が大きいので、さまざまな施策を行うことが売上アップに反映されます。仕入れを考えたり、POPや売り場を工夫したりすることが売り上げにつながれば、大きなやりがいを感じることができるでしょう。

店舗運営やマネジメントの面で、薬剤師の業務とはまた違うおもしろさを感じることができるのではないでしょうか。

キャリアアップのチャンスが多い

ドラッグストアでは、管理薬剤師だけでなく、ステップアップの選択肢が豊富です。店舗数が多いため、店長への昇進も可能性は高いといえます。さらに能力が認められればエリアマネージャー、本社勤務などへのキャリアアップもあります。
全国チェーンのドラッグストアなら、さまざまな土地で経験を積みながらキャリアアップするルートもあるでしょう。

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ドラッグストアで働くデメリット

次にドラッグストアで働く際に押さえておきたいデメリットを紹介します。

勤務時間が不安定

年中無休の営業が多いため、土日祝日や夜間も勤務しなければなりません。ゴールデンウィークや年末年始も出勤する必要があります。シフト制の働き方になるので、勤務時間は不規則になります。土日休みの家族と生活ペースを合わせたい、生活リズムを重視したいと考える人には難しい働き方となります。

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調剤以外の業務が多い

ドラッグストアでは、調剤やOTCだけでなく、日用品の販売のような接客や販売業務もこなさなければなりません。人と接するのが苦手で、調剤を中心に落ち着いて働きたいと思う人にとっては負担が大きいと感じられるかもしれません。品出しなどもあるので、体力も必要となります。

「調剤に関する知識を深めていきたい」「調剤以外の業務は煩わしい」そのように考えている人にはデメリットとなるでしょう。

調剤経験がないと転職で不利になることがある

調剤非併設のドラッグストアだと、取り扱う医薬品はOTC医薬品のみとなり、調剤業務を行うことがありません。
調剤薬局や病院へ転職しようとしたときに、調剤経験がないと不利になります。

調剤併設型のドラッグストアのほうが高収入で、キャリア形成の選択肢も多いので、転職先を検討する際は、意識しておくとよいでしょう。

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ドラッグストアに薬剤師が転職するときの注意点

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ドラッグストアに転職する際には、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。

転職で得たいものは何かをはっきりさせておく

転職する際は、何を求めて転職するのかを明確にしておきましょう。
これは、ドラッグストアへの転職に限ったことではありませんが、転職の際には自己分析を徹底的に行う必要があります。

「給与アップのため」「ワークライフバランスを充実させるため」「ライフスタイルの変化」というように、理由はさまざまです。

求めるすべての条件を満たすことは難しいかもしれませんが、転職で実現したいことをはっきりさせて、優先順位をつければ、満足度の高い転職ができる可能性が高まります。
転職することによって何を得たいのかを明確にしたうえで、転職先を探すようにしてください。

転職先のドラッグストアの勤務条件を確認する

転職で得たいものが明確になったら、転職を志望する企業の勤務条件を確認しましょう。
確認しておきたい項目には次のようなものがあります。

  • 勤務時間(シフト制なのか、休暇のとりやすさ)
  • 業務内容
  • 転職後のポジション、役職
  • 年収
  • 通勤手段と通勤時間
  • 福利厚生
  • 異動や転勤の可能性(転勤があるならば範囲も)
  • 経営方針

また、店舗による違いもあるので、自分が働きたい店舗での業務内容は確認しておきましょう。

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ドラッグストア薬剤師の面接のQ&A

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ここからは、ドラッグストアへの転職の際に気になる面接について、よくある質問について解説していきます。

転職の面接の特徴は?

ドラッグストアへの転職面接では、薬剤師としてのスキルや知識に加えて、接客能力の高さや店舗運営への意欲も重視されます。
面接回数は、1回または2回のところが多いでしょう。

自己PRや志望動機に加え、店舗運営への意欲を伝えることが、好印象を与えるポイントとなります。

ドラッグストアへの転職でよく聞かれる質問は?

ドラッグストアへの転職でよく聞かれる質問は、以下のようなものです。
これまでのキャリアと関連づけながら、自分の言葉で伝えられるように準備しておきましょう。

  • 自己PRをお願いします。
  • 長所と短所を教えてください。
  • 薬剤師としての経歴を教えてください。
  • なぜ転職しようと思ったのですか。
  • 志望理由を教えてください。
  • あなたを採用するとどのようなメリットがありますか。
  • 採用後、あなたの強みをどのように活かしますか。
  • 勤務時間には対応できますか。
  • 調剤以外の仕事をすることは大丈夫ですか。

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志望動機はどう伝えたらいい?

志望動機を伝える際は以下の点を押さえるようにしましょう。

  • なぜドラッグストアを選んだのか
  • なぜこの企業を選んだのか
  • 自分のこれまでのキャリアや経験を活かしどのように貢献できるのか
  • 転職後、どのようなキャリアビジョンを持っているか

特に、ドラッグストアならではの接客や店舗運営という点も含めると、面接官に好印象を与えることができます。

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まとめ

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本記事では、薬剤師のドラッグストアへの転職活動について解説しました。
ドラッグストアでは、調剤だけでなくOTC医薬品や日用品、化粧品など多様な商品を扱い、業務のなかでも接客の占める割合が大きくなります。また、店舗運営にも関与することが求められます。

薬剤師の資格を活かしながら接客やマネジメントスキルも磨ける場と言えるでしょう。また、給与水準が比較的高い点や、個人のアイデアが店舗運営に反映される環境は、大きなやりがいにつながります。
転職活動は、働き方やキャリアアップについて考えるよい機会です。

長期的な視点を持ち、自分にとって何が最良なのかをしっかりと考えて転職先を選ぶようにしてください。
本記事が、転職を検討している薬剤師のみなさんの参考になれば幸いです。

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薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
m3.com薬剤師会員への意識調査まとめや、日本・世界で活躍する薬剤師へのインタビュー、地域医療に取り組む医療機関紹介など、薬剤師の仕事やキャリアに役立つ情報をお届けしています。

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