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患者タイプ別 服薬指導のツボ(薬剤師向け)

更新日: 2021年3月21日 村尾 孝子

薬を飲んでからどれくらいで効きますか?と聞いてくる患者さん

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患者ケース51:薬を飲んでからどれくらいで効きますか?と聞いてくる患者さん

患者さんから「この薬を飲んだらどれくらいで効果ありますか」と聞かれます。薬剤師として、患者さんの「早くよくなりたい」気持ちはすごくよくわかりますが、どのような返答をするのがよいでしょうか。また早く治りたいと焦る患者さんに、薬剤師ができるアドバイスはありますでしょうか?

服薬指導のツボ!

効果発現までの時間は、薬の種類のほか、個人差や体調等によっても変わります。具体的に「〇分から〇分くらいで効果があらわれます」のように数字を用いて説明するとともに、体調や服薬状況等により多少の前後があることを忘れずに伝えます。質問の裏側に隠れている患者さんの気持ちをしっかり引き出し、患者さんが一番知りたいことについてわかりやすい言葉で説明しましょう。患者さんの早く良くなりたいと焦る気持ちを受けとめ、用法用量を守って服薬することの大切さを繰り返し丁寧に伝えることも大切です。

効果発現を具体的な数字で説明し、個人差があることを伝えましょう

投薬時、患者さんから薬の効果があらわれるまでの時間を尋ねられる機会は少なくないと思います。
薬には、定常状態がある薬とない薬があります。定常状態がある薬では、効果があらわれるまでに時間がかかりますが、血中濃度半減期から定常状態到達時間を知ることができます。定常状態がない薬では、比較的早く効果があらわれますが、効果発現には個人差がありますし、その日の食事内容や食事の摂り方、体調等によっても変わってきます。質問された薬の種類にあわせて、具体的に「〇分から〇分くらいで効果があらわれます」のように数字を用いて説明するとともに、体調や服薬状況等により多少の前後があることも忘れずに伝えます。効果発現時間、持続時間、定常状態到達時間といった専門用語はわかりやすい言葉に置き換え、時には図や表を用いて、患者さんが理解しているか、目を見て確認しながら説明しましょう。

質問の裏側に隠れている患者さんの気持ちを引き出しましょう

このような質問を受けたとき、答える前に考えてほしいことがあります。患者さんが本当に知りたいのは、効果発現までの時間だけでしょうか。

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村尾 孝子
むらお たかこ

薬剤師、医療接遇コミュニケーション コンサルタント、健康講演・企業研修セミナー講師、株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。明治薬科大学薬学部薬剤学科卒業、埼玉大学大学院経済学部経営管理者養成コース修了、病院・薬局・教育研修会社勤務を経て現職。
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