患者タイプ別 服薬指導のツボ(薬剤師向け)

更新日: 2023年11月9日 村尾 孝子

がん患者さんから治療法の相談をされたとき

がん患者さんから治療法の相談をされたときの画像

ケース113:がん患者さんから治療法の相談をされたとき

以前から薬局に通ってらっしゃるがん患者さんから「このような治療法があるけど、薬剤師さんはどう思う?」と質問されました。肯定すると、今の治療を否定することになるため、「医師の治療方針に従ってください」としか言えず、自分を不甲斐なく思いました。患者さんは、一生懸命治療法を探していると思うので、否定するのも心苦しいです。患者さんに寄り添った返答はあるのでしょうか。

服薬指導のツボ

患者さんから返答に困るような質問を受けた時は、患者さんの話をじっくり聴くことが大切です。誰かに話を聴いてほしいという思いで薬剤師に質問したのだとしたら、正解や答えを求めているのではないかもしれません。「もう少し詳しく聴かせていただけますか」と伝えて患者さんの思いを受けとめ、共感を示しながら肯定も否定もせず真剣に聴きましょう。親身になって話を聴いてもらううちに、患者さんは自分で答えを見つけることがあります。話の中で薬や副作用への不安があると感じたら、患者さんが納得するまで丁寧に説明しましょう。患者さんが安心してもっと話したいと感じるような聴き方や傾聴に適した環境づくりも大切です。

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

村尾 孝子の画像

村尾 孝子
むらお たかこ

薬剤師、医療接遇コミュニケーション コンサルタント、健康講演・企業研修セミナー講師、株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。明治薬科大学薬学部薬剤学科卒業、埼玉大学大学院経済学部経営管理者養成コース修了、病院・薬局・教育研修会社勤務を経て現職。

キーワード一覧

患者タイプ別 服薬指導のツボ(薬剤師向け)

この記事の関連記事

この記事に関連するクイズ

アクセス数ランキング

新着一覧

26万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

禁忌 do処方 服薬指導 プロブレム 医療クイズ 副作用 SOAP 薬歴 ebm 感染症対策