糖尿病患者が指導を聞いてくれないときは
ケース114:糖尿病患者が指導を聞いてくれないときは
糖尿病をわずらっている患者さんの中には、食事や間食について、軽く考えている方がいます。薬剤師としてはリスクを一生懸命伝えているつもりですが、ついつい患者さんにあしらわれてしまいます。しっかりした指導ができなかったと反省しますが、患者さんに糖尿病について考えてもらうにはどうすれば良いでしょうか。
食事療法の必要性を理解していない患者さんに厳しく食事指導したところで、患者さんは聞く耳を持たないかもしれません。そんなときは、患者さんのニーズを引き出すことから始めてみてはいかがでしょうか。自分の話を丁寧に聞いてもらった患者さんは、安心してその後の話しに耳を傾けてくれるようになるでしょう。患者さんが考え事をするときの傾向を把握して、プラス思考の傾向が強いか、マイナス思考になりがちか、のタイプによって説明方法を変えるのも効果的です。患者さんに糖尿病に対する理解を深めてもらうためには、厳しく指導するばかりでなく、声にならない患者さんの気持ちを受けとめ寄り添う姿勢が欠かせません。根気強く語りかけて、信頼関係を築く努力を続けてほしいと思います。