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患者タイプ別 服薬指導のツボ(薬剤師向け)

第25回 問診票を「面倒だから」と拒否する患者さん

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患者ケース25問診票を「面倒だから」と拒否する患者さん

 22歳男性の新患さん。問診票を手渡すと「初めてのときには絶対書かされる。全項目書くのがすごく面倒くさいんですけど」と言い拒否する。適切な服薬指導をするために記入の必要性を理解してもらうにはどうすればいいでしょうか?

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患者さんの立場になってみれば、問診票の記入が面倒なことというのはわからなくもありません。最初に「病院でも書きましたよね。面倒くさいですよね…」と共感を示し、その後、問診票の必要性を説明しましょう。実は文字を書くことに苦手意識がある患者さんかもしれません。そのときにはヒヤリングに切り替える臨機応変さも必要です。問診票は服薬指導にとても役立ちます。常に感謝の意識を持って患者さんに接しましょう。

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患者さんの立場になってみれば、問診票の記入が面倒なことというのはわからなくもありません。最初に「病院でも書きましたよね。面倒くさいですよね…」と共感を示し、その後、問診票の必要性を説明しましょう。実は文字を書くことに苦手意識がある患者さんかもしれません。そのときにはヒヤリングに切り替える臨機応変さも必要です。問診票は服薬指導にとても役立ちます。常に感謝の意識を持って患者さんに接しましょう。

問診票を面倒がる患者さんに共感を示しましょう

 問診票の記入を嫌がる患者さんはどの薬局にも相当数いると思います。問診票に限らず、同じことの繰り返しを嫌がる気持ちは誰にでもあるもの。自分が望んでいるわけでなければ、なおさらです。「書かされる」患者さんの気持ちになって丁寧に対応する姿勢が欠かせません。
 拒否されたら、まずは「そうですよね、病院でも書きましたよね」「おっしゃる通り面倒ですよね」などと共感を言葉にして伝えましょう。それだけで、患者さんは「自分の気持ちをわかってくれた」と感じ、その後の対応が変わってきます。くれぐれも責めたり非難したりするような口調や態度にならないよう気を付けましょう。
 薬剤師は問診票の記入は当たり前と考えてしまいがち。しかし、患者さんにとっては「なんで同じことをまた書かなきゃいけないの?」という認識で、記入の理由がわからない人が多いのではないでしょうか。そこで大切なのが、問診票の目的や必要性について説明すること。問診票の情報がなければ、どんな危険や支障があるのか。相互作用やアレルギーがもたらす万が一のリスクなどを事例とともに説明すると理解しやすいでしょう。
 中には、薬剤師のための情報提供だと思い込んでいる患者さんもいます。「〇〇さんに安心してお薬をお飲みいただくために必要なので、ご協力をお願いします」と患者さんの名前を呼びかけながら記入の目的を説明すると効果的。「お忙しいところ申し訳ありませんが、大切なことなので教えていただけませんか」などとお願いの姿勢で臨みましょう。

患者さんは苦手意識があり、問診票を書きたくないのかもしれません

 「必要性はわかっているけど、それでも書くのは面倒」という患者さんもいます。その気持ちの裏側には、字や文章が下手、言いたいことを表現するのが苦手、言葉が浮かばない、といった個人的な性格や苦手意識が隠れていることも少なくありません。
 今回の相談は若い患者さんの例ですが、高齢の患者さんでは、問診票の文字が小さくて読めない、手指が痛くて書くのが苦痛、というケースもよくあります。「薬剤師に教える必要はない」と考えている患者さんや個人情報の漏えいを気にする患者さんもいて、書きたくない理由はさまざまです。
 そんな個々の事情に配慮せず記入を無理強いするのでは、その後の服薬指導に影響を及ぼしかねませんし、険悪なムードを漂わせるのは他の患者さんの手前もあるので避けたいところ。患者さんの状況を見たり事情を推察したりして、書いてもらえなさそうと判断したら、ヒヤリングする方向に素早く対応を切り替えます。「もしよろしければこちらで記入しますので、いくつか教えていただけますか」「恐れ入りますが、何点か確認させていただきたいのですがよろしいですか」などとお願いしてみましょう。

問診票の記入には感謝の気持ちを持ちましょう

 問診票の記入は、本来薬剤師が質問すべき内容を患者さん自身に先に書いてもらう訳ですから、実はとてもありがたいことなのです。薬局や医療機関によってフォームも異なりますし、記入する事柄がたくさんある患者さんは、そのたびに大変な思いをしています。
「面倒なことをお願いして申し訳ない」という気持ちで丁寧に手渡し、記入済みの問診票を受け取るときは「(ご記入)ありがとうございます」の気持ちを言葉だけでなく態度や表情でもあらわしましょう。服薬指導をスムーズに進めるためにも、投薬前のコミュニケーションの機会を有効に使い、患者さんとの信頼関係づくりのきっかけにしてほしいと思います。

プロフィール

村尾 孝子 (むらお たかこ)

薬剤師、医療接遇コミュニケーション コンサルタント、健康講演・企業研修セミナー講師、株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。明治薬科大学薬学部薬剤学科卒業、埼玉大学大学院経済学部経営管理者養成コース修了、病院・薬局・教育研修会社勤務を経て現職。

著書発売中!(2017年7月19日発売)

患者さん対応のプロをめざす!「選ばれる薬剤師」の接遇・マナー(同文舘出版)

「選ばれる薬剤師」「かかりつけ薬剤師」に必要な医療接遇・マナーのノウハウをアドバイス。相談しやすい姿勢やわかりやすい説明法など、患者さんが安心・信頼してくれるコミュニケーション力が身に着けられます。

・薬を嫌がる患者さんへの服薬指導は?
・患者さんとの会話が弾むコツは?
・かかりつけ薬剤師の同意書をもらうには?
・医師へのスムーズな疑義照会の方法は?
・調剤過誤が起きた場合の謝り方は?

など、薬剤師の「こんなとき、どうする?」にQ&A形式で解説しています。

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更新日: 2019年4月5日

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