調剤済みのジェネリック薬を変更してほしいと言う患者さん

ケース127:調剤済みのジェネリック薬を変更してほしいと言う患者さん
数カ月ごとに来局する患者さんです。ジェネリックへの変更を一度は了承し、会計をすませて薬を持ち帰りました。しかし、もう一度来局。「やっぱりジェネリックはイヤ。変えてほしい」と言ってきました。調剤済みの薬は戻せないことを納得してもらうにはどうすれば良いでしょうか。
調剤済みの薬を変更してほしいと言われたとき、「元に戻せないことを納得してもらおう」と考えてしまいがちですが、「なぜ戻したいと思ったのか」その理由について探っていくことが大切です。「ジェネリックはよくない」と思い込んでしまった患者さんの場合、否定せずに話を聞いて、患者さんの悩みや迷いを自分のことのように受けとめ、「○○さんのためのアドバイスです」と丁寧に説明しましょう。「この薬剤師さんが言うのだから、大丈夫だろう」と思ってもらえるように、日頃から患者さんとの信頼関係をしっかり築いてほしいと思います。
先発品に戻したい理由を探って、不安を受けとめましょう
一度は変更を了承したのに、後になって気が変わった…というのは、よくある話ですね。これが調剤済みのお薬で起こってしまうと、交換や返品ができないため対応に困ります。このような場合「元に戻せないことを納得してもらおう」と考えてしまいがちですが、その前に「なぜ先発品に戻したいと思ったのか」について探っていくことから始めてほしいと思います。
患者さんがジェネリック医薬品を受け取った後、「やっぱり先発品に戻したい」と思うようになるには、必ず何らかの理由があるはずです。例えば、帰宅後に家族から反対された、初めて飲むジェネリックの効果や副作用が心配になった、テレビや雑誌、ネット等の情報を見たら不安が増してきた…等々のケースです。