外来がん治療認定薬剤師やぎざいしと学ぶ!がん病態のいろは

更新日: 2023年2月17日 やぎざいし

外来がん治療認定薬剤師が解説!肺がんの原因や予防、薬物治療について

メインの画像1

一般の方が最も日常的に気軽に接することができる医療のスペシャリストは”薬剤師”です。がんは早期発見が何よりも大切です。薬剤師が”がん”についての知識を持つことはとても意義があります。

今回は、肺がんの初歩的な部分である「肺がんのいろは」をお話します。

国内の死亡数が最も多い肺がんの原因について

外来がん治療認定薬剤師やぎざいしと学ぶ!がん病態のいろはの画像

引用:がん情報サービス がん統計 https://ganjoho.jp/public/index.html

肺がんは国内のがん死亡数が1位、つまりがんによる死亡の原因として最も頻度の高いがん種ということになります。罹患数も2位となっており、患者数自体もかなり多いがん種です。

死亡数の多いがん腫である原因の一つには、人間が生きていくうえで最も大切な「呼吸」を行うために必要な臓器であることが挙げられます。

もし肺が小さくなってしまうと呼吸が苦しくなってしまうため、手術などによる大部分の切除を行うことが出来ません。つまり、肺がんが進行して大きくなってしまうと手術によって取り除くことが難しくなってしまうというわけです。

肺がんの原因として一番多いのは、やはり”喫煙”です。

タバコを吸う人ではタバコを吸わない人と比べて男性で約4.5倍、女性で約3倍肺がんになるリスクが高くなります。また、自身が喫煙をしない場合でも周囲の人がタバコを吸ういわゆる”受動喫煙”によっても約1.3倍発症リスクが高くなることが分かっています。

しかし「禁煙」を行うことで、上昇した肺がんのリスクは半分に下げることが出来るとも分かっています。

タバコは他にも冠血管疾患や脳血管疾患などさまざまな病気のリスクをあげることが分かっていますよね。医療的な観点だけから見ると、やはりタバコは百害あって一利なしです。きっかけがあれば、ぜひ患者さんや周囲の人に禁煙を勧めていきましょう。

外来がん治療認定薬剤師やぎざいしと学ぶ!がん病態のいろはの画像

引用:がん情報サービス「禁煙による健康への効果」https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/smoking/tobacco07.html

喫煙以外の肺がんの要因は、職場や生活環境によって暴露される化学物質(アスベスト、PM2.5、ディーゼル粒子、ラドン、クロムなど〕があります。特に、アスベストは安価で耐火・断熱・防音に優れていたため”建築材料”として使用されてきましたが、呼吸器疾患のリスクを大きくあげることが分かり2006年に使用が禁止されました。かつて、建築関係の職業に従事していた方は注意が必要です。

他にも、遺伝的要因や家族歴、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や間質性肺炎の既往がリスクを高めると考えられています。

また、肺は全身への酸素供給のために必要な臓器であるため、たくさんの血管とリンパ管が張り巡らされています。体内の血液のほとんどが必ず肺を通ることになるため、がんが他の臓器に遠隔転移しやすいことが考えられています。肺がんによって転移が起こりやすい場所は、脳、骨、肝臓、副腎などが挙げられます。

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

やぎざいしの画像

やぎざいし
やぎざいし

薬剤師/外来がん治療認定薬剤師

経歴:大学卒業後、病院薬剤師として就職。2022年、外来がん治療認定薬剤師の認定取得。入院・外来のがん治療および緩和ケアに従事している。病院勤務の傍ら、当該資格認定を目指す薬剤師向けの支援活動や、「やぎざいし」名義でブログ/Twitterでの薬の知識の発信、医療系ライターとしても活動中。
QRコード 薬キャリLINE

「薬剤師タイプ診断」や「薬剤師国家試験クイズ」薬剤師の最新情報や参考になる情報を配信中!右のQRコードから登録をおねがいします!

キーワード一覧

外来がん治療認定薬剤師やぎざいしと学ぶ!がん病態のいろは

この記事の関連記事

この記事に関連するクイズ

アクセス数ランキング

新着一覧

25万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

医薬品情報・DI 薬物療法・作用機序 ライフ・雑学 医療クイズ 疾患・病態 SOAP 薬歴 ebm 感染症対策 薬剤師あるある