第4回 ミスの指摘、どう伝えるのがいい?

医師のうっかりミスだとわかる疑義照会に気を遣います
処方せんで「1日2回 朝食後・就寝前」とすべきところを、間違って「朝・夕食後」となっている場合など、医師の小さなミスを疑義照会するのに気を遣います。
どのような言い方をしたら、お互いに負担にならないのでしょうか。
(薬局勤務薬剤師)
医師に限らず、間違いを指摘されてうれしい気持ちになる人はまずいないと思います。今回は、医師や病院と今後も仕事を円滑に進める疑義照会の方法をご紹介いたします。
相手を思いやり、「クッション言葉」で始める
小さなミスのために疑義照会の時間を割いたり手間をとらせることで不快な気持ちになるだろう相手に対しては、思いやりをあらわす言葉を慎重に選びましょう。処方せんの記載事項に関しては、医師本人のカルテの記載ミスももちろんあると思いますが、事務方の入力ミスということも十分に考えられます。双方の可能性をイメージしながら、問い合わせを始めましょう。
服用方法など明らかにうっかりミスだとわかる場合、可能であれば医師に直接疑義照会する前にカルテとの照合を行います。クリニックなどであれば、電話受付のスタッフにその旨を伝え確認してもらいましょう。最近では病院の薬剤部が疑義照会の窓口になるケースも増えてきたため、用法確認などであれば医師の手をわずらわせることもありません。
カルテどおりに入力されているとわかれば、医師への疑義照会です。まず気を付けたいのが、一番初めの言葉選び。「いつも大変お世話になっております」など、相手への感謝や敬意をあらわすあいさつ言葉から始めます。感謝や気遣いは思っているだけでは決して相手に伝わらないものですから、意識的に伝えるようにします。続いて自分の所属と名前を名乗ります。どこの誰だかわからない相手からの照会は、すでにその時点で不信感をあおり機嫌を損なう原因になりかねません。いいき…