eGFR45未満でも慌てない!ツイミーグの用量ミスを防ぐ疑義照会成功の処方提案
- ツイミーグ・サキサグリプチンの腎機能による用量調節
- ツイミーグの作用機序を押さえよう!
- 他の糖尿病治療薬との併用はどの薬剤が推奨なのか
糖尿病治療薬で腎機能推移に注意が必要な薬剤って把握していますか?
最近処方が増えてきた「ツイミーグ(イメグリミン塩酸塩)」ですが、その作用機序は既存薬とは異なり、グルコース濃度依存的なインスリン分泌を促す「膵作用」と、肝臓・骨格筋での糖代謝を改善する「膵外作用」(糖新生抑制・糖取り込み能改善)という2つのメカニズムで血糖降下を示します。下記で詳しく図解しています!
実は、全ての糖尿病治療薬と併用できるツイミーグなのですが、「Dpp-4阻害薬」が併用される意図があります。一方で、一部の薬剤では併用時の注意が必要ですので、一緒にチェックしながら、疑義照会成功例に触れていきましょう!
2型糖尿病のため「ツイミーグ(イメグリミン塩酸塩)錠」を服用している60代女性のデータ
67歳女性 Eさん
<検査値>
HbA1c:6.8 BS:130
eGFR:34 Scr:1.2 BW:65kg Ht:165cm
<処方>
・ツイミーグ錠500mg 4錠
分2 朝夕食後 30日分
・オングリザ錠5mg 1錠
分1 朝食後 30日分
2型糖尿病のため、3年前から治療継続中。
「ツイミーグ錠500mg 4錠 分2 朝夕食後」のドクター処方に疑義あり!
腎機能低下のため、用量過量の疑いがあり、疑義照会が必要となります。
「ツイミーグ(イメグリミン塩酸塩)」と腎機能障害の関係は以下の図表で確認してください。
ツイミーグ(イメグリミン塩酸塩)はeGFR、オングリザはクレアチニンクリアランスで算出することが添付文書にて規定されています。
身長・体重より「クレアチニンクリアランス」は46mL/minと算出され、どちらも減量が必要と判断できます。
実は、発売当初ツイミーグはeGFRが45mL/min/1.73m2未満の腎機能障害患者には投与が推奨されていない背景がありました。
しかし、2025年4月8日より、製造販売後臨床試験の結果により電子添文が改訂され、投与が推奨されない腎機能障害患者の範囲が10mL/min/1.73m2未満の患者へ変更となりました。
処方提案の成功例を紹介
薬剤師るみ:Eさんに関しまして、直近の腎機能検査値より、「ツイミーグ」と「オングリザ」で用量過量の可能性があり、減量が必要と思われますので、お電話いたしました。
医師:ありがとうございます!どれくらい減らしたらいいか教えてもらえますか?
薬剤師るみ:この方のeGFRが45未満のため、ツイミーグは1日1000mgが上限となり、 1回500mgを1日2回朝夕食後へ変更が必要かと思います。
また、オングリザはクレアチニンクリアランスを算出したところ、50未満となりましたので、半量の1回2.5mgへの減量をお願いしたいです。
医師:どちらもeGFRで判断ではダメなんですね!今後さらに腎機能が悪化した際に減量規定はありますか?
薬剤師るみ:はい、ツイミーグでeGFRが15未満になりますと、1回500mg1日1回への減量が必要になっています。eGFRが10未満では投与が推奨されておりません。オングリザは、これ以上の減量は規定されていません。
【エビデンス チェック】 上記の処方提案の裏側を解説します!
1) 「ツイミーグ(イメグリミン塩酸塩)」ってどんな薬?
「ツイミーグ(イメグリミン塩酸塩)」の有効成分はイメグリミンで、グルコース濃度依存的インスリン分泌促進作用・インスリン抵抗性改善作用により、血糖降下作用を発揮するとされています。
作用機序にはミトコンドリアが介するとされ、冒頭でも述べたように、グルコース濃度依存的なインスリン分泌を促す「膵作用」と、肝臓・骨格筋での糖代謝を改善する「膵外作用」(糖新生抑制・糖取り込み能改善)があります。