疑義照会が、ストレスです。薬剤師2,400人のアンケート結果を発表!

更新日: 2023年10月20日 薬剤師コラム編集部

疑義照会ストレスの一番の原因は、〇〇だった!

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薬剤師2400名が回答した疑義照会に関するアンケートを計3回のシリーズで紹介します。

疑義照会で「患者さんに嫌がられた」「医師に怒られた」などの経験から、疑義照会がスムーズに行えず悩みを抱えている薬剤師さんもいるのではないでしょうか。

そこで、疑義照会に対してどの程度ストレスを感じているのか、ストレスの原因も含めm3.com薬剤師会員の皆さんにアンケート調査。

第1回目の今回は、アンケートをとった薬剤師さんの属性やストレスの原因などをグラフにまとめて紹介。また、具体的にどんなシチュエーションでストレスを感じたのか詳しく紹介します。

Q1.2400人の薬剤師の勤務先は?

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薬局勤務と病院勤務薬剤師は6:4の割合でした。

Q2.疑義照会のときにストレスを感じますか?

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「とてもそう思う」「どちらかといえばそう思う」を合わせると、約9割がストレスを感じているという結果に。

Q3.疑義照会のストレスの原因は何だと思いますか?

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最も回答が高かったのは「患者の待ち時間が長くなってしまうこと」で64.7%。次いで、6割弱の人が「疑義が解消しない場合があること」と回答。「医師とのコミュニケーションが不安であること」と答える人も5割弱いました。

「疑義照会ストレスあるある」を大発表! 

以下は、疑義照会でストレスを感じる「あるある」な状況を紹介。薬の供給不足など現在の世相を感じる回答も多く寄せられました。

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FAXにて疑義をしている。文章を分かりやすく考えて、記載することが負担。できるだけ端的に簡潔に書くようにしているが、相手先の事を考えると、多少遜る必要もある。患者を待たせるなか、文章を記載する事が業務のストレスになっている

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薬剤の供給不安定のせいで調剤薬局に在庫がなく、代替薬も全て在庫がないとき

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本質的には不要な疑義照会だが、保険のため形式的にしなければならないのは薬剤師、医師にとってストレス

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電話を受けるのが結局、事務さんで伝言ゲームなのでドクターに変に伝わってしまうことがある

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病院勤務であり、保健調剤薬局からの疑義は薬剤部に通る。処方医が不在だと明らかな時間帯だと想定できるのに、夜間帯に疑義の電話がくること

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後発薬では変更可能なことでも先発薬なら疑義が必要なこと
例)100mg 1錠 分2を50mg 2錠 分2にするのに先発薬の場合は疑義が必要

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併用禁忌であるのにも関わらず、「知っています。必要なのでそれでいい」などの返答で一蹴される時は相当のストレス。保険診療なので責任は薬剤師にもある

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隣のクリニックはある程度コミュニケーションが取れているので大丈夫だが、大学病院など大きな病院への問い合わせはドクターとすぐ繋がるか、適応外処方ではないか、代替薬の提案などを考えることがストレスになる

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即日スタートの薬に疑義があったが、不在医師に繋がらないことがあり患者の服薬スタートが遅れてしまった

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疑義照会してはいけないことになっている、「処方せん期限延長可能か」の問い合わせの電話がストレス。延長を断られたことはないが、薬局から期限延長の問い合わせはしてはいけない通達も出ているので、薬局と患者都合での電話をかけるのがストレス

疑義照会ストレスNO.2の「疑義が解消しなかった」具体的事例を紹介!

皆さんから寄せられたフリー回答より、疑義が解消しなかった具体的事例を紹介。解消しなかった原因を探ってみましょう。

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ジェネリック→先発品への変更や、先発品普通錠→先発品OD錠への変更の疑義の場合など、病院が採用していない薬のため変更不可との回答で、解消しなかった

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流通の少ない薬が出ていたので、先発で対応しようとしたところ採用がないから変えられないと言われた。入らないものはどうしようもないので伝えると努力が足りないと言われた。結局他県の店舗から回してもらったが、郵送費がかかった

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日頃の行い84日分で処方が出ていたが、医師から患者に説明なくリフィル処方箋になった。しかし、田舎であり患者宅の近隣に薬局はなく医療機関にタクシーで通院したため、今まで通り84日分での処方を患者が希望したため疑義照会を行ったが、拒否された。患者は病院に直接赴き、処方箋を変更してもらっていた

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エパルレスタットの食後服用について疑義したところ、ドクターも食前じゃないかと感じでいるが、前医からの紹介状が食後なため変えにくい、そのままで調剤するよう指示された。薬局病院間だけでなく、前医との兼ね合いもあって変えにくい場合もあるようだ。
効果が下がる可能性はあったが、その飲み方で血糖コントロールや、末しょう神経障害による症状も落ち着いており、ますます変えにくかった

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隣同士の整形と内科のクリニックで仲が悪い為、重複投与があって疑義照会をしても、お互い他方のクリニックに減らしてもらうようにと言うので解決しなかった

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小児用量の確認に対して受診なしで薬の処方のみの為、用量変更不可と事務から返答された

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病院で粉砕の指示あり、細粒や顆粒が既に発売になっているのに、病院の採用品ではないとの理由でそのまま調剤した

重複投与の原因が病院同士の不仲であったり、病院で不採用のため先発薬へ変更できないなど、外的要因で疑義が解消しない場合も多いようです。

まとめ

アンケートにより「患者さんを待たせている」というストレスだけでなく、疑義照会の意図が伝わらず確認に時間を要するときにストレスに感じていることが分かりました。

お互いに多忙であることを理解しつつ、疑義照会は薬剤師にとって大切な責務であることを少しずつ伝えていきたいものですね。

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薬剤師コラム編集部

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