薬剤師のための派遣・パート・アルバイトコラム

更新日: 2024年8月1日 薬剤師コラム編集部

派遣薬剤師の仕事は投薬ばかり?希望の働き方を実現するポイントを解説

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派遣薬剤師の仕事は投薬ばかり」そんなイメージはないでしょうか。
一般的には、派遣薬剤師に任される仕事は投薬が中心となりがちです。
派遣でも投薬以外の仕事をしたい、そう考えたときには、派遣薬剤師の仕事が投薬ばかりになる理由を把握して、業務の幅を広げられるように対応していく必要があります。
ここでは、派遣薬剤師の業務が投薬ばかりになる理由と、自分の希望の働き方を実現するポイントについて解説します。

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派遣薬剤師の仕事は投薬ばかりってホント?

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派遣薬剤師として派遣先に行くと、まず投薬を任されます。派遣薬剤師の仕事は投薬ばかりというのは、本当です。

派遣薬剤師の主な派遣先は、調剤薬局や調剤併設のドラッグストアになります。
このような職場が派遣薬剤師を入れるのは、業務が多くて人手が足りていないからです。少しでも多く処方箋を処理して勤務している薬剤師の負担を減らすために派遣されているのです。

もし、長期で働くことが前提の正社員やパートならば、その薬局の戦力として一人前に育てるために薬局内の仕事を一通り教えてもらえます。そのなかで、いろいろな仕事を分担していくことになるでしょう。

しかし、派遣薬剤師はもともと長期で働くことができない雇用契約です。
忙しい職場に期間限定で入るので、どの薬局でも、基本的な流れが同じでミスが起こりにくい投薬がメインになるのです。

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派遣薬剤師の仕事が投薬ばかりになる理由

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ここからは、派遣薬剤師の仕事が投薬ばかりになる理由について詳しくみていきましょう。

調剤室内の配置やルールの把握に時間がかかる

調剤をするためには、まず薬局内のどの棚にどの薬があるのかを把握するところから始めなければなりません。また、薬局ごとに細々としたルールも違えば、使用している分包機も違います。

派遣薬剤師は新しい職場で働くたびに、調剤室内の設備や薬の配置、ルールを把握しなければなりません。短期間でこれを理解するのは、ベテランの派遣薬剤師であっても難しいでしょう。

調剤室での薬のピッキングは、その職場に慣れている常勤の薬剤師が行うほうが効率がよく、ミスも起こりにくいのです。

忙しい職場で即戦力として働くことが期待されている

派遣薬剤師の時給は、パート薬剤師と比べても高くなっています。また、派遣先の企業は、派遣薬剤師への時給に加えて派遣会社への報酬も払っているので、派遣薬剤師にかかるコストはかなり高くなっています。

それだけのコストを払っても派遣薬剤師を入れるのは、忙しい職場に入ってすぐに一人前の戦力として働くことが期待されているからです。
高いコストを払って採用した派遣薬剤師に対して、それ以上教育するコストをかけようとは思わないでしょう。

特別な教育をしなくても、入ってすぐに状況を把握して、業務を円滑にまわしていくことが派遣薬剤師には期待されています。
調剤よりも投薬のほうが比較的シンプルであり、派遣薬剤師がすぐに対応できる業務として任されることが多いのです。

投薬は派遣薬剤師に任せてもミスが起こりにくい

調剤をするためには前述したように薬局内のルールを把握するのに時間がかかります。もし、薬の在庫がない、不足しているというときは、患者さんに説明したり、発注業務をしたりと煩雑な対応をしなければなりません。
なにより、患者さんの健康に直接影響するので、絶対にミスを起こしてはいけない業務です。

それに比べると、監査・投薬そしてその後処理の薬歴記入はミスが起こりにくい業務です。監査は自ら動くというよりは、調剤のミスを防ぐために確認するステップです。服薬指導も、患者さんへの薬の説明やコミュニケーションが中心となるので、どの薬局でも同じように行うことができます。薬歴記入も時間さえあれば問題なく行えるでしょう。

このように投薬はいきなり入った薬剤師が担当してもミスが起こりにくいので、派遣薬剤師の仕事は投薬が中心となるのです。

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派遣薬剤師でも投薬以外の仕事ができる職場とは

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患者さんと接するのが苦手、できれば投薬以外の仕事もしたいと思ったときに、派遣でも投薬以外の仕事ができる職場はあるのでしょうか。

在宅専門の薬局

高齢化が進むなかで、在宅のニーズが高まっており、在宅対応の薬局が増えています。
在宅介護を行っている住宅を訪れる在宅対応がメインの薬局であれば、薬局に患者さんが来ることはないので、投薬業務はありません。

また、自宅を訪問するのは管理薬剤師などの常勤の薬剤師であり、勤務する期間が限定された派遣薬剤師が担当することはありません。したがって、派遣薬剤師は薬局内での調剤業務を担当することになります。

ただ、在宅に対応しているという薬局でも、通常の薬局営業に加えて在宅も行っているという場合は、派遣薬剤師の仕事は投薬が中心となります。

一人薬剤師の薬局

人手不足を解消するための派遣には、一人薬剤師の求人もあります。
一人薬剤師として働く薬局では、調剤から投薬、在庫管理まですべての業務を担当するため、自然と投薬以外の仕事も行うことになります。
ただ、一人薬剤師はすべての業務を行わなければならないので、投薬ばかりということはありませんが、全体としての仕事の負担は大きくなります。

長期派遣で働く場合

派遣期間が短いときは投薬業務が中心となりがちですが、半年以上などの長期派遣で働く場合は、投薬以外の業務も担当することが増えてきます。
派遣先としても、常勤の薬剤師の負担を軽くするためにも派遣薬剤師にさまざまな仕事をしてもらいたいと考えています。ただ、期間が短いとそこまで至らないのが実際のところなのです。
長期派遣で働く場合は、正社員の薬剤師と同じような業務をすることが期待できます。

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派遣薬剤師が投薬以外の仕事をするためのポイント

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派遣薬剤医師が投薬以外の仕事もしたいと思ったときは、投薬以外の仕事も任せてもらえる職場を選ぶことが大切になります。どのような求人を選べばいいか、ポイントをみていきましょう。

投薬の少ない派遣先を選ぶ

前述したように、在宅医療が中心の薬局を選べば、投薬がないので調剤メインで働くことができます。

同じ職場で長期間働く

同じ職場で長く働いていると、薬の棚の配置やその薬局のルールも把握できます。そうなると、担当できる業務の幅が広がり、調剤も問題なく任されるようになるでしょう。

出勤日数や時間を増やす

たとえば週のうち3日だけ、午前中だけの勤務というように働く時間が少ないと、職場のなかでヘルプという役割が強くなります。担当できる業務も限られるので、ずっと投薬ばかりということになってしまいます。

もし投薬ばかりでもの足りない、もっといろいろな仕事がしたいと思ったときは、出勤する日数や時間を増やすことを考えてみてはいかがでしょうか。仕事にも慣れ、職場からの信頼感も増すので、担当できる業務の幅も広がるでしょう。

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派遣薬剤師のメリット

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どうしても仕事の内容は投薬ばかりになりがちの派遣薬剤師ですが、派遣薬剤師ならではのメリットも多くあります。

働く時間を選べる

投薬以外の仕事をしたいと思ったときには、勤務時間が短いことはマイナスポイントとなりました。
しかし、常勤の薬剤師と違って、自分の都合に合わせて働く時間を選ぶことができるのは派遣薬剤師の大きなメリットです。
投薬ばかりと考えればデメリットに感じられますが、投薬業務ができればどんな職場でもどんな時間帯でも問題なく働けることはメリットにもなります。

時給が高い

薬キャリエージェント調べによると、派遣薬剤師の平均時給は3341円となっています。これはかなりの高時給だといえます。フルタイムで働けば正社員並みの高収入になりますが、たとえば1日3時間勤務でも日給1万円ほどになります。
投薬中心の短時間勤務をしても、しっかり稼ぐことができるのが派遣薬剤師です。

サービス残業がない

薬剤師は時給が高いので、派遣先としても単価が高くなる残業はさせたくないと考えています。また、派遣契約は派遣会社と派遣先企業との間で結ばれているので、残業なしという契約であれば、それはしっかり守られます。

たとえば服薬指導のあとに薬歴記入が残っていたとしても、服薬指導を適当な時間で切り上げて薬歴記入を行う、または残ってしまった薬歴記入は常勤の薬剤師が引き継ぐといったような対応を取ってもらえます。

なんとなく雰囲気でサービス残業させられることがないのも、派遣薬剤師の働きやすさにつながっています。

人間関係にわずらわされない

短期間でいろいろな職場で働く派遣薬剤師は気を遣うこともありますが、逆に期間限定と割り切って働くことができるともいえます。
小規模な職場が多い薬局は、合わない同僚や難しい上司がいてもなかなか逃げ道がありません。しかし、派遣の場合はこちらから契約を更新しなければ、自然なかたちで離れることができます。

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派遣薬剤師のデメリット

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このようなメリットがある派遣という働き方ですが、裏を返せばデメリットにもなります。
派遣薬剤師のメリット・デメリットをしっかり把握して、自分にはどの働き方が向いているかを判断するようにしましょう。

雇用が不安定

派遣薬剤師は雇用期間が定められた有期雇用で、同じ職場で働けるのは最長で3年です。
実際はそこまで同じ職場で働くことはほとんどなく、3カ月程度の契約を更新していくのが一般的です。

また、ひとつの契約が終わったあとには次の派遣先を紹介してもらえますが、必ず次の契約があるとは限りません。
派遣先が決まらないと収入がなくなってしまうので、安定した収入が必要という人にとっては不向きな働き方といえます。

キャリアアップが難しい

ここまで説明してきたように、派遣薬剤師の業務は投薬が中心となります。さまざまな職場を経験することができても、実際に担当できる業務の幅は職場の数ほどは広がりません。
派遣薬剤師に重要な業務が任されることはないので、管理薬剤師などへのキャリアップは難しくなっています。

派遣切りにあう可能性がある

時給の高い派遣薬剤師が求められるのは、人手の足りない職場で即戦力として働いてもらえるからです。スタッフが辞めたあとに後任が採用できるまでのつなぎ、冬場から花粉症の季節にかけての繁忙期対応などのために採用されるので、派遣先にそのような事情がなくなれば契約終了となります。
また、景気が悪くなったり災害などが起こったりした場合には、派遣切りにあう可能性もあります。

派遣薬剤師が希望の働き方をするポイント

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このようなメリットとデメリットがある派遣薬剤師ですが、自分の希望する働き方をするためにはどのようなことが大切でしょうか。
派遣先とよい関係をつくり、自分の希望もかなえていくポイントを紹介します。

派遣先の意向を読み取って応える

派遣薬剤師は、派遣先の職場で何か困っていることがあるときに、それに対応するために派遣されます。派遣薬剤師にまず必要となるのは、派遣先のニーズを職場に入ってすぐに理解し、それに応じた働き方をすることです。即戦力として、自分で動けるところは積極的に動き、確認すべきところは常勤のスタッフにきちんと確認する。そのように働いていくうちに、派遣先からの信頼感も増していきます。

派遣先で「信頼できる人」と思われれば、任せてもらう業務も広がるでしょう。

派遣会社に希望をきちんと伝えておく

投薬ばかりでなくそれ以外の業務も行いたいという希望があるときは、派遣会社の担当者にその希望を伝えておきましょう。

担当者は求人票には載っていない個々の派遣先の事情を把握しています。投薬を避けることは難しいですが、投薬以外の仕事も任せてもらえる派遣先を紹介してもらえるかもしれません。

まとめ

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派遣薬剤師の仕事が投薬ばかりになりがちなのは、派遣という仕事の性質上しかたのない面もあります。ただ、働き方によっては、投薬以外の仕事を任せてもらえることもあります。
投薬以外の業務に携わりたい場合は、職場の選び方や勤務期間、そして、仕事を任せても大丈夫だという信頼関係の構築が大切です。
高時給で自由度の高い派遣のメリットを生かしながら、自分の希望する働き方を実現してくださいね。

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薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
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