実は正社員並み?派遣薬剤師の福利厚生のホントをお伝えします
派遣社員で働く場合に気になる点の一つに、福利厚生があると思います。
派遣薬剤師は高時給で働きやすそうだけれど、正社員に比べると福利厚生が手厚くないイメージで、不安がある、という理由で、派遣薬剤師をためらう方もいるのではないでしょうか。
実際のところ、派遣薬剤師の福利厚生については、よく知られていない部分も多いようです。
この記事では、派遣薬剤師の福利厚生について詳しく解説します。
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派遣薬剤師も正社員薬剤師と同様の福利厚生が受けられる
派遣薬剤師には福利厚生はない。そんな話を耳にして不安を覚えたことはありませんか?
結論から言えば、派遣薬剤師もちゃんと福利厚生が受けられます。
それも正社員と同様の、非常に充実した福利厚生を受けることができるのです。
確かに派遣薬剤師は就業先の福利厚生は受けられないため、福利厚生がないという誤解が生じやすいのかもしれません。
これは派遣の雇用関係に理由があります。
派遣薬剤師は就業先ではなく派遣会社と契約を結んでいます。
そのため就業先ではなく、派遣会社が提供する福利厚生を受けることになります。
最近は福利厚生の充実に力を入れている大手の派遣会社も多く、場合によっては正社員薬剤師よりも高待遇の福利厚生が受けられることもあります。
派遣薬剤師の福利厚生の充実具合は、派遣会社によって違いがあるといえるでしょう。
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派遣薬剤師が受けられる福利厚生
では、派遣薬剤師が受けられる福利厚生にはどんなものがあるのでしょうか。
基本的には、雇用主が雇用者に対して設けなければならないと法律で定められている社会保険や有給休暇はすべて、派遣薬剤師も受けられるようになっています。
ただし、それぞれに加入や取得の条件があります。
まずは基本的な福利厚生について、順番に見ていきましょう。
健康保険
病気やけが、出産や死亡などに備える公的医療保険制度です。
事業主と被保険者が保険料を負担しあって運用します。
加入条件は派遣会社の規模により違いがあるので確認が必要ですが、大手の派遣会社では、週20時間以上の勤務、契約期間が2カ月以上であれば加入できるところが多くなっています。
厚生年金
65歳以上になったときに年金が受け取れる制度で、保険料は事業主と被保険者で負担しあいます。
将来の年金のほかに、条件によっては障害年金や傷病手当金等の各種手当が受け取れる可能性があります。
健康保険と同じく、加入条件は派遣会社の規模により違いがあるので注意しましょう。
大手の派遣会社では週20時間以上の勤務、契約期間が2カ月以上という条件であることが多いです。
雇用保険
失業や休業により、収入が減ったときの生活を保障する制度です。
一定の条件を満たしていれば、失業保険や育児休業給付金、介護休業給付金、高齢のため賃金が下がった場合の高年齢雇用継続基本給付金などの給付を受け取れる可能性があります。
ほかにも職業訓練等を受けた際に受け取れる教育訓練給付金などがあります。
週20時間以上の勤務と、31日以上の継続雇用が見込まれること、65歳に達した日以後、新たに雇用される者でないこと、という3つの条件を満たしていれば、派遣も正社員同様に加入が義務付けられている保険制度です。
労災保険
業務中や通勤途中の事故や災害などで、けがをしたり病気になったりした際に、必要な保険金が支払われる制度です。
これについては会社自体が加入を義務付けられており、それにより会社で働くすべての人に適用されます。
もちろん派遣会社も例外ではありません。
薬剤師賠償責任保険
薬剤師の過誤により患者が健康被害を被った場合、薬剤師が負うべき賠償責任に対して保険金が支払われる制度です。
たとえば薬剤師の調剤ミスや服薬指導のミスによって患者が副作用や後遺症を発症したというような場面が想定されます。
薬剤師の仕事は患者さんの健康や生命に直結しているものなので、ぜひとも加入しておくべき保険だといえるでしょう。
ほとんどの派遣会社では、薬剤師賠償責任保険は全員加入となっており、保険料も会社が全額負担することが多くなっています。
有給休暇
有給休暇には取得するための条件が2つあります。
1つは6カ月以上継続して勤務していること、もう1つは、その期間の全労働日の8割以上出勤していることです。
取得できる日数や時間は、契約した労働日数や労働時間によって違いがあります。
たとえば週30時間以上、または週5日以上勤務の場合は、前述した2つの条件を満たせば最低10日の有給が、週1日のシフト勤務なら、1日の有給が付与されます。
有給の取得は労働基準法によって定められた権利であり、条件を満たしていれば、派遣やパート、アルバイトという雇用形態にかかわらず誰でも取得できます。
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産休・育休
産休については、任意で取れる産前休暇と、必ず取得しなければならない産後休暇の2つがあります。
産前休暇は、申請すれば出産予定日の6週間前から取得可能で、産後休暇は出産後8週間取ることが義務付けられています。
ただし、家庭の事情等で早期に復職したい場合、医師の許可と本人の希望があれば、産後6週間以降から働くことも可能です。
育休は、原則として子どもが1歳になるまで男女関係なく取得できますが、保育園等の預け先が見つからない場合には最大で2年間まで延長することができます。
産休・育休とも、労働基準法により、雇用形態にかかわらず取得できると定められた制度ですが、万一、産休や育休中に派遣先との契約が切れた場合は、取得できなくなる可能性もあるので注意しましょう。
また、取得するための条件は派遣会社によって違うため、事前にしっかりと確認しておく必要があります。
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派遣会社によって福利厚生は違う?
法律で定められている基本的な福利厚生については、どの派遣会社でも受けられることに変わりはありません。
しかし、その内容や条件については、派遣会社ごとに違いがあることをご存じでしょうか。
また、派遣会社が独自で用意している福利厚生にもさまざまな種類があります。
主なものについて、具体的にみてみましょう。
実は派遣会社によって健康保険の自己負担額が違う
派遣会社によって、それぞれ加入している健康保険組合が違います。
そのため、負担する保険料も派遣会社によって違ってきます。
それだけではなく、保証の内容についても、保険組合ごとにさまざまな特徴があります。
たとえば、病気やけが、出産に対する給付が手厚い保険組合であったり、がん検診や肝炎ウィルスの検診等、健康診断に力を入れている保険組合であったりします。
健康保険に加入するときは、自己負担額と保証内容の特徴を確認しておきましょう。
育休を取れる条件が違う
育休は労働基準法によって誰でも取得できると定められた制度ですが、その取得については、各派遣会社が設定した条件に従うことになります。
基本的には、6カ月以上の勤務を条件にしている会社が多いですが、薬キャリエージェントのように3カ月以上の勤務で育休が取得できる会社もあります。
出産を検討している女性薬剤師にとっては、こうした取得条件の違いもチェックポイントの1つではないでしょうか。
保養施設、研修制度などが違う
派遣会社によっては、さまざまなレジャー施設や保養施設と提携して、施設利用時の優待割引サービスが利用できるようになっているところもあります。
また、調剤未経験者やブランクのある人が安心して働けるよう、就業前の教育制度を充実させている派遣会社や、認定薬剤師の資格取得のための研修制度や費用負担など、キャリア支援に力を入れている会社もあります。
このように、選ぶ派遣会社によって受けられる福利厚生の内容にも違いが出てきます。
自分の目的に合う福利厚生を用意している会社に注目してみるのもよいでしょう。
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派遣薬剤師として働くメリット
派遣薬剤師の福利厚生も、正社員と同様に充実したものであることがおわかりいただけたでしょうか?
派遣会社の選び方によっては、正社員以上に手厚い福利厚生を受けられる可能性もありそうですね。
福利厚生に限らず、他にも派遣として働くメリットは、実はたくさんあります。
ここからは、派遣薬剤師の主なメリットについて紹介しましょう。
時給が高い
派遣薬剤師は、パートやアルバイトの時給に比べると、約1.5倍近い高時給であることがほとんどです。
薬キャリエージェント調べによると、パート・アルバイトの平均時給が2079円であるのに対し、派遣薬剤師の平均時給は3341円でした。
参考までに、1日8時間勤務で月20日働いた場合、パートと派遣でどれくらい月収に差が出るのか比べてみましょう。
- パート 時給2079円の場合
2079円×8時間×20日=33万2640円
- 派遣 時給3341円の場合
3341円×8時間×20日=53万4,560円
同じ勤務時間、勤務日数でも、1カ月で約20万円の差が出ることがわかります。
これは、派遣薬剤師が即戦力となる人材であることと、雇用期間が限られていることなどが影響しています。
収入を重視するならば、派遣の時給の高さは大きなメリットといえるのではないでしょうか。
働き方次第では、正社員を上回る年収を得ることも不可能ではありません。
自分の都合に合わせて働ける
派遣は勤務時間や勤務日数、働く曜日など、自分の都合に合わせた働き方を選ぶことができます。
たとえば、ダブルワークとして週末だけ勤務したい、子どもの送り迎えの時間に合わせて働きたい、あるいは長期の旅行を計画しているので、それまでの3か月間だけ集中的に働きたいなど、自分の目的や都合に沿った柔軟な働き方が可能なのです。
ほかにも、結婚や出産、引っ越しなど、生活環境やライフスタイルが大きく変化したときに、それに合わせて働き方を変えていくことができます。
残業も基本的にはありませんし、万一残業をしたとしても、給与はきちんと支払われます。
プライベートな時間を大事にしたい人にとって、ワークライフバランスが取りやすい派遣の働き方は魅力的なのではないでしょうか。
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派遣会社のサポートを受けられる
正社員やパート・アルバイトは直接雇用なので、もしも契約上のトラブルが発生したときには自分で対処しなければなりません。
しかし派遣薬剤師の場合、その必要はありません。
何か問題があったときは、派遣会社に相談すれば、派遣会社から派遣先にコンタクトを取り、解決に向けて動いてもらえます。
産休・育休の取得の交渉を請け負ってくれる派遣会社もあります。
他にも業務内容や人間関係で困ったことが起きた時など、就業後も継続して派遣会社のサポートが受けられるので、安心して働くことができます。
また、いまの派遣先の契約が終了する前に、契約更新の確認や、次の就業先候補のピックアップなど、仕事の空白期間を生じさせないようにサポートをしてくれるので、自分で次の仕事を見つけるために動く必要がありません。
希望条件を伝えておけば、こちらの希望に合う職場を探してもらえるのも派遣のメリットといえるでしょう。
まとめ
派遣薬剤師は、契約している派遣会社の福利厚生が受けられます。
その内容は、正社員薬剤師が受ける福利厚生とほぼ同様のもので、基本的な社会保険や有給休暇など、法律で定められているものはすべて受けることができます。
その他にも、大手の派遣会社が独自に用意している福利厚生は、それぞれ非常に充実しています。
働き方の自由度が高く、高時給で働ける派遣薬剤師。
福利厚生もしっかり備わっているのなら、安心して働けそうですね。
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