派遣薬剤師の時短勤務、条件やメリット・デメリットを解説
育児や介護と両立しながら働きたい方にとって「時短勤務」は絶対条件という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
時短勤務は、正社員やパート勤務で利用するイメージが強いですが、派遣薬剤師でも条件を満たせば時短勤務が可能です。
本記事では、派遣薬剤師が時短勤務をする際の仕組みや条件、給与相場、メリット・デメリットを整理し、希望に合った求人を見つけるためのポイントを解説します。
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派遣薬剤師でも時短勤務は可能です!
派遣薬剤師は、派遣会社と雇用契約を結ぶことで、調剤薬局やドラッグストア、場合によっては企業に勤務します。
正社員やパート勤務と違い、契約期間が決まっているのが特徴で、子育てや介護をしている薬剤師であっても自分の都合を優先しやすい働き方です。
子育て世代の薬剤師はフルタイムの正社員やパートでも時短勤務を選ぶことが多いですが、派遣薬剤師も同様に時短勤務が可能です。
時短勤務で働くための条件
そもそも時短勤務(短時間勤務制度)とは、2009年に成立した育児・介護休業法によって定められた制度であり、1日の所定労働時間を短縮する働き方のことをさします。
原則1日6時間の短時間勤務となりますが、企業によってはさらに短く勤務時間を設定することも可能ですので、利用したい場合は勤務先に相談してみると良いでしょう。
時短勤務の対象となるのは、子育てや介護など家庭の事情により通常の勤務時間での就労が難しい人です。
しかし、下記の条件は全て満たす必要があります。
【時短勤務ができる条件】
- 3歳未満の子を養育する労働者(育児の場合)
- 要介護状態の家族を介護している(介護の場合)
- 1日の所定労働時間が6時間を超えている
- 日々雇用されるものでないこと
- 短時間勤務制度が適用される期間に育児休業をしていないこと
- 労使協定により適用除外でされた労働者でないこと※
※労使協定によって、以下の労働者は時短勤務制度の適用除外になる場合があります。
- 雇用期間が1年に満たない労働者
- 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
- 業務請負の性質又は業務の実施体制に照らして、短時間勤務制度を講ずることが困難と認められる業務に従事する労働者
派遣薬剤師も上記の条件を満たせば、時短勤務を選択可能です。ただし契約条件によっては短時間勤務制度を利用できない場合があるため、必ず事前に確認しましょう。
参照:育児・介護休業等に関する規則の規定例 /厚生労働省
派遣薬剤師が時短勤務するときの給与相場
派遣薬剤師の魅力のひとつは、フルタイムでなくても高時給で効率よく収入を得られる点です。
薬キャリエージェント調べによると、派遣薬剤師の平均時給は約2400〜3000円です。
これはパート・アルバイトの平均である約2000円よりも高い金額です。
仮に時給3,000円で1日6時間・週3日勤務した場合、1ヶ月の収入は21万6000円です。
時短勤務でこれほどの収入を得ることができるのは、かなり効率がよいといえます。
派遣薬剤師の収入についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
2025年4月「育児時短就業給付」制度が開始
2025年4月から、時短勤務による賃金の低下を補うため「育児時短就業給付制度」が新たにスタートしました。
この制度では、2歳未満の子を養育するため時短制度を利用している人につき、原則として時短勤務中に支払われた賃金のうち約10%が給付されます。
そのため、収入の面からも安心して時短勤務ができるような環境が整ってきたといえるでしょう。
派遣×時短勤務のメリット
派遣薬剤師として時短勤務を選ぶことで得られるメリットは少なくありません。
代表的なものは以下の3つです。
働く時間・日数を柔軟に選べる
派遣契約では勤務時間・日数が決まっているため、急な残業やシフト変更が少ない傾向があります。
「週3日だけ」「午前中のみ」「午後から数時間だけ」といった働き方も可能で、子育てや介護との両立にも適しています。
ライフスタイルに合わせて働き方を調整できる柔軟性は大きな魅力です。
高時給で効率よく稼げる
派遣薬剤師は、正社員やパートに比べて時給が高く設定されることが多いのが特徴です。
地域や条件によりますが、薬キャリエージェント調べでは、時給2400〜3000円程度が相場で、地方では3500円を超える求人も見られます。
パート勤務に比べて1.2〜1.5倍ほど高く、短時間勤務であっても効率よく収入を得られるため、家庭との両立を考える薬剤師にとってはメリットといえるでしょう。
人間関係の悩みが少ない
派遣は契約期間が決まっているため、職場が合わなければ更新しないという選択も可能です。職場の人間関係がうまく築けるか不安がある人は、まずは短期間から働いてみるのも一つの手でしょう。
職場の雰囲気や業務内容を確認してから長期契約に移行するなど、自分に合った職場を探しやすいのも派遣ならではです。
派遣×時短勤務のデメリット
魅力的なメリットがある一方で、派遣×時短勤務にはいくつかの注意点やデメリットもあります。
事前に理解しておくことで、後悔のない選択につなげていきましょう。
収入が減少する
勤務時間が短くなるため、フルタイムに比べて総収入が少なくなる可能性があります。
時給は高めでも、勤務時間が短いと月収は下がってしまうため、その点も踏まえて時短勤務を検討する必要があります。
条件が合う求人を見つけるのに苦労する
全ての薬局や企業が時短勤務を導入しているわけではありません。
派遣薬剤師として働きながら時短勤務をしたいと考えている場合は、その企業が時短勤務制度を導入しているかどうか、使いやすい環境かどうか派遣先の見極めが大切になってきます。
転職直後は時短勤務ができない
先ほども述べた通り、時短勤務ができる条件として、雇用期間が1年に満たない方は時短勤務制度の適用除外になる場合があります。
そのため原則転職直後は時短勤務をすることができません。
時短勤務をしたい場合は少なくとも制度を利用する前に1年以上の雇用期間がある状態で利用が可能になる点を注意しましょう。
派遣薬剤師の働き方や仕事探しについて詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてご覧ください。
派遣薬剤師が時短勤務できる求人の探し方
派遣薬剤師として時短勤務を希望する場合、先ほど示した通りの法的な条件を満たしていることが前提となります。
その上で、希望に合った求人を見つけるには事前の情報収集と準備が欠かせません。ここでは、具体的な探し方とポイントを解説します。
企業の採用情報や求人サイトを確認する
派遣会社や企業の公式サイトには、一般の求人サイトに出ていない非公開求人が掲載されることがあります。
求人サイトとあわせて公式ページをこまめにチェックすることで、希望の勤務条件に合う案件を見つけやすくなるでしょう。
知り合いからの紹介を受ける
薬剤師のコミュニティや友人、職場の知人と情報交換をすることで、好条件の案件を紹介してもらえるケースもあります。
一人で探そうとせず、まずは身近な人に相談をしてみることでアイデアをもらえたり、仕事につながる話が聞けたりすることもありますので、まずは周りの人に話をしてみても良いかもしれません。
薬剤師専門の転職エージェントを利用する
派遣薬剤師が時短勤務可能な求人はあまり多くないため、希望通りの求人を自分で探すのはなかなか大変な作業です。
そんな時は自力で転職活動をするより転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントを利用すると受けられるサービスは以下のようなものがあります。
- 非公開求人を紹介してもらえる
- 企業との条件交渉を代行してもらえる
- 契約更新や次の仕事探しもサポートしてくれる
- 専門のキャリアアドバイザーによる無料カウンセリングで適切なアドバイスを受けられる
「派遣×時短」という働き方をスムーズに実現するためには、まずエージェントに相談してみると良いでしょう。
相談だけでも可能なので、迷っている段階から利用すると安心してその後の仕事探しも進めることができます。
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「派遣×時短」の働き方が向いている人
派遣×時短勤務は、自由度の高さと効率の良さが魅力ですが、誰にでも合う働き方ではありません。
ここでは、特にこの働き方が向いている人の特徴を紹介します。
子育てや介護の合間に働きたいけど収入は減らせない人
育児や家事に多くの時間を割く必要がある方にとって、フルタイム勤務は難しいものです。しかし「収入はしっかり確保したい」と考えている方も多いでしょう。派遣×時短勤務なら、短時間でも高時間で効率よく稼げるため、家庭との両立が可能です。
長期的なキャリアより「今の働きやすさ」を重視する人
管理職や専門的なキャリア形成を目指すよりも、「今のライフスタイにあわせて無理なく働きたい」という方には、派遣×時短勤務の働き方があっているかもしれません。
勤務時間や契約機関を調整できるため、プライベートの時間を大切に仕事も続けていけるでしょう。
子育てと仕事の両立や産休・育休制度について詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてご覧ください。
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育児・介護休業法の改正でより働きやすく【2025年4月〜施行】
男女ともに仕事と育児・介護の両立をさらに目指していけるように、2024年に育児・介護休業法の改正が行われ、2025年4月1日から段階的に施行されています。
ここでは、主に時短勤務に関係するポイントを紹介します。
(1)短時間勤務制度(3歳未満)の代替措置にテレワーク追加(2025年4月1日〜)
| 改正内容 | 施行前 | 施行後 |
| 代替措置(※)のメニューを 追加 |
〈代替措置〉 ①育児休業に関する制度に準ずる措置 ②始業時刻の変更等 |
〈代替措置〉 ①変更なし ②変更なし ③テレワーク |
※短時間勤務制度を講ずることが困難と認められる具体的な業務があり、その業務に従事する労働者がいる場合にのみ、労使協定を締結し除外規定を設けた上で、代替措置を講ずることとなる。
(2)育児期の柔軟な働き方を実現するための措置(2025年10月1日〜)
- 事業主は、3歳から小学校就業前の子を養育する労働者に対し、以下5つの中から2つ以上の措置を選択して講ずる必要がある。
- 労働者は、事業者が講じた措置の中から1つを選択して利用することができる。
- 事業者が講ずる措置を選択する際、過半数組合等からの意見聴取の機会を設ける必要がある。
参照:育児・介護休業法 改正ポイントのご案内 /厚生労働省
これら以外にも改正となっている点がありますので、ぜひ厚生労働省より出されている資料をご確認ください。
こうした改正により、育児や介護をしている方にとって、さらに柔軟に仕事と家庭を両立していける環境が整えられていくでしょう。
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派遣×時短でかなえる柔軟な働き方を選択肢に
「派遣×時短勤務」は、薬剤師にとって柔軟さと効率の良さを両立できる働き方です。
特に子育てや介護でフルタイム勤務が難しい方や、プライベートを重視したい方に向いています。
一方で、収入減や求人の少なさなどのデメリットもあるため、事前の準備と情報収集が不可欠です。
希望条件に合う求人を見つけるには、求人サイトや人脈に加え、転職エージェントの活用が有効です。
プロのサポートを受けながら、自分に合った働き方を実現していきましょう。
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