薬剤師の盲点!?「半錠」にできる薬とできない薬

更新日: 2026年3月18日 児島 悠史

「ベシケア錠」や「ベシケアOD錠」、半錠にできる?できない?

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☞この記事でわかること
  • 「ベシケア錠」や「ベシケアOD錠」は“半錠”にして良いかどうか
  • 薬剤師が「ベシケア錠」や「ベシケアOD錠」を取り扱う際に注意した方が良いこと

「ベシケア錠」は、半分に割っても良いか?~半錠の可否の判断

「ベシケア錠」は、過活動膀胱の治療に用いる抗コリン薬の「ソリフェナシン」製剤です。過活動膀胱の治療においては、β3刺激薬の「ミラベグロン」などとならんで第一選択薬として広く使われている薬です。

「ベシケア錠」には普通錠・OD錠ともに2.5mgと5mgの規格が販売されていますが、どちらも特に徐放製剤だったり腸溶錠だったりするわけではありません。そのため、半分に分割して“半錠”に加工しても問題ないように思えます。

「ベシケア錠」は、普通錠もOD錠も“粉砕”は避けた方が良い

「ベシケア錠」の普通錠・OD錠は、どちらも嚙み砕いて服用するのは避けるよう、添付文書でも注意書きがされています。これは、「ベシケア錠」の有効成分である「ソリフェナシン」には極めて強い苦味や刺激があり1)、普通錠・OD錠ともに、服用の際に有効成分が露出しないよう製剤工夫が施されているからです。

普通錠は、錠剤がフィルムコーティングで包まれているため、通常は「ソリフェナシン」の苦味や刺激を感じることはありません。しかし、錠剤を粉砕するとコーティングが破壊され、有効成分が露出するようになります。

OD錠には、“機能性微粒子”と呼ばれる微粒子が含まれており、口腔内で錠剤は崩壊するものの、その微粒子から有効成分はほとんど溶出しません2)。そのため、錠剤はさっと溶けるにもかかわらず、苦味や刺激を感じることはない、という製剤になっています。

しかし、OD錠も粉砕するとこの微粒子構造が破壊されてしまうため、有効成分が露出してしまうことになります。

では、“半錠”に割るくらいであれば問題はないと言えるでしょうか。

“半錠”は不可能ではないが、苦味や刺激を感じるようになる可能性はある

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較と使い分け(羊土社)」。

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