リベルサス錠の分割・粉砕は可能?製剤工夫とSNACの深い関係
- 「リベルサス錠」は、どういうメカニズムでGLP-1受容体作動薬の経口投与を可能にしたか
- 「リベルサス錠」を“半錠”にして良いかどうか
「リベルサス錠」が、“経口投与”可能GLP-1受容体作動薬である理由
「セマグルチド」は、ヒトのGLP-1というインクレチンホルモンと非常によく似た構造をもつペプチドです。そのため、普通に経口投与すると胃ですぐに消化・分解されてしまい、その効果を得ることはできません。
そこで、セマグルチドが胃ですぐに消化・分解されてしまわないよう、pH緩衝作用を発揮する「SNAC(サルカプロザートナトリウム)」を添加したのが「リベルサス錠」です1)。
SNACが適量で添加されている「リベルサス錠」であれば、錠剤が胃に到達した後にSNACがセマグルチドの分解を遅らせ、その間にセマグルチドは胃表面から吸収される2)、という仕組みです。
【図解】リベルサス錠の吸収の仕組み
このとき、有効成分の「セマグルチド」が吸収されるのは、「SNAC」が一時的に緩衝作用を発揮している“錠剤周辺”に限定されます1)。
そのため「リベルサス錠」は、この「SNAC」による緩衝作用が効果的に発揮されるように、“空腹の状態”で服用し、“服用後も30分間は飲食や他の薬の服用を控える”必要があるだけでなく、“コップに約半分(120mL以下)の水”で服用するという、服用の際の水の量まで具体的に指定されています1)。