ヒヤリハット体験!調剤過誤を見抜けるか?

更新日: 2022年10月15日 児島 悠史

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いつもの見慣れた薬の光景…けれど、パッと見たときに何か違和感がある…。経験を積んだ薬剤師には、そんな”第六感”のような感覚が身に着くと言われています。これは、調剤された薬を見たときに「この状況なら、こういう落とし穴があり得る」という警戒心を抱けるかどうか、という能力と大きく関係しています。「薬剤師以外の人間がピッキング業務に携わる」機会も増えているので、どういったところに落とし穴があるのか、実際の薬の写真を見ながらおさらいしていきましょう。

[問題] この調剤済の薬、問題ないでしょうか?

朝の忙しい時間帯の業務を終え、少し落ち着いてきた11時前ころ。薬歴を書いていると患者さんが来局されました。幸い、1剤だけの処方で特に問題もなさそうな処方箋です。長年一緒に働いている事務さんがアイコンタクトで「薬歴を書いておいてもらって良いよ」と合図してくれたので、ギリギリまで薬歴入力を済ませます。その後、事務さんがピッキングしてくれていた下図の薬を確認しに来たところ、1日12Capの7日分なので全部で84Cap、8シート+4Capで準備してあります。

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処方

リパクレオンカプセル 150mg  12Cap
1日3回 毎食直後       7日分

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較の比較と使い分け(羊土社)」。

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