妊婦に投与禁忌のモーラステープの処方で疑義照会、代替薬はロキソニンテープ
- 添付文書の確認と薬剤への知識
- 妊婦へ投与禁忌すべき薬剤
- モーラステープの禁忌
病院・薬局で日々発生するヒヤリハットは、放置して積み重なると大きな事故につながりかねません。患者さんへ安全な医療を提供するためにも、ヒヤリハット事例を共有し、疑義照会や服薬指導に役立てられるよう、薬剤師さんの視点で丁寧に解説していきます。
今回は、妊娠9か月の患者さんへ投与禁忌であるモーラステープの処方についてです。医師へ疑義照会を行い、代替薬に非ステロイド性抗炎症薬を使用した事例について紹介します。
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事例
対象の薬 | ロキソニンテープ50mg |
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医師の指示 | モーラステープ20mg |
事例の詳細 妊娠後期のためモーラステープをロキソニンテープに処方変更
妊娠前から腰痛があり、妊娠9か月の患者さんが処方されたモーラステープ20mgを使用していました。
次の診察時に患者さんは、継続的に使用したいと考えモーラステープ20mgの処方を希望し、医師が処方した事例です。
薬剤師が添付文書を確認したところ、妊婦後期の女性に対し投与禁忌であることに気づき、疑義照会を行いました。その結果、代替え薬としてロキソニンテープ50mgに変更となりました。
薬剤師の対応 投与禁忌の処方があり疑義照会
Point 1
妊娠9か月の患者さんが受診し、医師にモーラステープ20mgを希望し処方されました。
Point 2
妊娠後期である患者さんには投与禁忌のため、薬剤師が疑義照会を行いました。
Point 3…