「インスリン製剤の取り違え」ヒヤリ・ハット事例
病院・薬局で日々発生するヒヤリ・ハットは、放置して積み重なると大きな事故につながりかねません。患者さんへ安全な医療を提供するためにも、ヒヤリ・ハット事例を共有し、疑義照会や服薬指導に役立てられるよう、薬剤師さんの視点で丁寧に解説していきます。
☆皆さんの身近で起きた事例も募集中です。報告は記事下部のアンケートからお願いします。☆
事例
対象の薬 | ヒューマログミックス50注ミリオペン |
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医師の指示 | ヒューマログ注ミリオペンの定期処方 |
事例の詳細
調剤補助者および監査・交付を行った薬剤師は着任してから日が浅く、ヒューマログ注ミリオペンが処方されたので、患者家族に交付しました。薬剤の交付時に薬剤師は、薬剤情報提供書を見せながら患者の家族に説明しましたが、薬剤の写真と実物が違うことに気付きませんでした。
2日後、調剤に関与していない薬剤師がヒューマログ注ミリオペンの在庫数が合わないことに気づきました。そのため処方歴から患者さんに確認したところ、ヒューマログミックス50注ミリオペンの交付が判明した事例です。
すでに患者さんは、いつも使用している注射薬と思い込み数回注射しており、薬剤師は患者に体調の変化がないことを確認し、処方医へ報告。その結果、経過観察となった事例です。
薬剤師の対応
Point 1
ヒューマログ注ミリオペンが定期処方されたが、誤ってヒューマログミックス50注ミリオペンを交付しました。その際、薬剤師は薬剤情報提供書を見せながら患者さんの家族に説明しましたが、写真と実物が違うことに気づきませんでした。
Point 2
2日後、調剤に関与していなかった薬剤師が、ヒューマログ注ミリオペンの在庫数が合わないことに気づき、処方歴よりヒューマログミックス50注ミリオペンを交付していたことが分かりました。
Point 3…