かかりつけ薬局でエピスタ錠の禁忌に気づき疑義照会のヒヤリハット事例
- 患者さんの服薬歴は要確認
- かかりつけ薬局、お薬手帳、患者さんとのコミュニケーションの大切さ
- エピスタ錠の禁忌事項
病院・薬局で日々発生するヒヤリハットは、放置して積み重なると大きな事故につながりかねません。患者さんへ安全な医療を提供するためにも、ヒヤリハット事例を共有し、疑義照会や服薬指導に役立てられるよう、薬剤師さんの視点で丁寧に解説していきます。
今回は、静脈血栓塞栓症でエリキュース錠を処方されていた患者さんに、禁忌事項のあるエピスタ錠が処方された事例を見ていきましょう。
☆皆さんの身近で起きた事例も募集中です。報告は記事下部のアンケートからお願いします。☆
事例
対象の薬 | エリキュース錠 |
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医師の指示 | エビスタ錠60mg |
事例の詳細 エリキュース錠服用中の患者さんにエピスタ錠を処方!?
整形外科に通院している患者さんのヒヤリハット事例です。深部静脈血栓症の治療や再発抑制のためエリキュース錠を服用していた患者さんに、エビスタ錠60mgが処方されました。
患者さんは、複数の病院の整形外科、循環器内科、内科に通院し、受診した際にエリキュース錠を服用していることを医師に伝えていませんでした。
薬局では抗凝固薬が処方された際、薬剤の適応症に関する情報を患者さんから聴き取り、既往歴に記録していました。
そのため患者さんに禁忌である薬剤の確認し処方医に疑義照会を行った結果、薬剤が削除になった事例です。
薬剤師の対応 禁忌例として医師に疑義照会
Point 1
薬剤師はエリキュース錠が深部静脈血栓症の治療や再発抑制を目的とした処方であることを把握していました
Point 2
エビスタ錠60mgは、深部静脈血栓症のある患者には禁忌であることを確認しました
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