ピクトーザ皮下注のダイアル変更品を過剰投与した例 ヒヤリ・ハット事例
病院・薬局で日々発生するヒヤリ・ハットは、放置して積み重なると大きな事故につながりかねません。患者さんへ安全な医療を提供するためにも、ヒヤリ・ハット事例を共有し、疑義照会や服薬指導に役立てられるよう、薬剤師さんの視点で丁寧に解説していきます。
今回は2型糖尿病の薬・ピクトーザを過剰投与した例を見ていきます。このミスの原因は薬剤の仕様変更でした。
☆皆さんの身近で起きた事例も募集中です。報告は記事下部のアンケートからお願いします。☆
- 薬剤の仕様変更に関する説明
- 薬剤の仕様変更についてのスタッフとの共有
- ピクトーザの仕様
事例
対象の薬 | ビクトーザ皮下注18mg |
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医師の指示 | ビクトーザ皮下注18mg 1日1回0.9mg |
事例の詳細 ピクトーザのダイアル変更品が交付され患者さんは過量を注射してしまった
糖尿病の患者さんに、ビクトーザ皮下注18mg1日1回0.9mgの指示量でビクトーザのダイアル変更品(1.8mg対応品)が交付されました。
患者さんはビクトーザペンのダイアルを最大限まで回して注射する習慣があり、ダイアル変更品も同じように使用しました。
しかし、ピクトーザ皮下注18mgの最高投与量が0.9mgから1.8mgに規格が変更されていたため、指示のあったビクトーザ皮下注18mg1日1回0.9mgではなく、1回1.8mgを注射した事例です。
薬剤師の対応 ピクトーザペンのダイアル変更品を初交付したのに説明は不十分だった
Point 1
処方量は継続であり、今回の処方で変更点がないことを確認しています。
Point 2
ビクトーザペンのダイアル変更品は、今回初めて交付されました。
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